#221「心に火をつける、日本一あたたかい専門学校」昭和医療技術専門学校・校長 山藤賢さん
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東京・大田区にある昭和医療技術専門学校を訪れました。
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1980年創立。臨床検査技師の国家資格を取得するための3年制の専門学校で、これまで2,000名を超える卒業生を輩出してきた学校です。校長の山藤賢(さんどう まさる)さんは、整形外科医としてJリーグや女子サッカー日本代表のチームドクターを歴任。なでしこジャパンのオリンピック・ワールドカップにも帯同したキャリアをお持ちです。
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■全員卒業・全員合格
この学校には「全員卒業・全員合格」という目標があります。
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臨床検査技師の国家試験は、医療職の中でも難易度が高く、全国平均の合格率はおよそ70%程度です。多くの学校は合格率を上げるために、成績の振るわない学生を卒業試験で足止めして受験者数を絞ります。
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ここはそうしません。全員を受験させ、全員の合格を目指す。過去10年の平均合格率は98.8%。近年は70名以上の生徒が全員合格、専門学校全国トップの実績を連続で達成しています。
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「自分だけが合格できればいいという前提では、人に教える時間がもったいないし、ライバルが増えるのが嫌だと思うかもしれません。でも、みんなで合格しようという前提ができていれば、成績上位の学生が下位の学生に教えようとするし、伸び悩んでいる学生も素直に教えを請うことができる」
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そのため、この学校では全学生の成績を誰でも見られる形で掲示することがあります。普通なら「競争を煽る」と反発を受けかねません。でも、前提が違うから機能する。
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「客観的に自分の位置を確認して、あの子は頑張って上位に来たんだなと思えば勉強法を教えてもらうきっかけになる。上位にいても威張る意味はない」
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伝統として学生から学生へ受け継がれていくのだといいます。「この学校の目標は全員合格だよ」と、先輩が後輩に語り継ぐ。
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こんなエピソードがありました。学期の途中で学校に来られなくなった男子学生がいた。するとクラスの男子全員で「もう一度がんばろう」と自宅まで迎えに行き、最終的にその学生さんは試験にも合格して、夢を実らせた——。
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これは教員が依頼したわけでもなく学生たちが自発的に動いたことです。「全員合格」という言葉が、制度ではなく文化として根付いているから起きることだと思います。
ちなみに、教員は全員この学校の卒業生です。学んだ場所に戻り、後輩を育てる。そういう循環が、この学校の縦のつながりを作っています。
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■「体技心」という順番
山藤さんが大切にしている言葉に「体技心」があります。一般的な「心技体」とは、順番が逆です。
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まず「体」——これは体力という意味ではなく、社会人としての基礎的な人間力のこと。この学校では学生の本分として五つのモットーを掲げています。
そして「これだけは守りなさい」と言います。
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①出席する
②提出物を出す
③挨拶をする
④ゴミを拾う
⑤素直である
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「挨拶は、私はあなたの存在を認めていますということの表明です。お互いの存在を認め合うことからしかコミュニケーションは始まらない。廊下に落ちているゴミを拾えるかどうかで、自分のあり方が変わる」
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当たり前かつ厳しく聞こえるかもしれませんが、これは罰則ではなく「一緒にやろうぜという約束事」なのだと。
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実習先の病院でも、この学校の学生はよく可愛がられると聞きました。他校の学生は特に挨拶をしないことが多いそうで、自ら技師長に挨拶をして実習に入ることで、積み重なって信頼になります。
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そして「体」の次が「技」、つまり専門の知識と技術。最後に「心」——職業人としての使命感や社会への姿勢。
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「心から入るのではなく、まず体です。心は最後に育まれるものです」
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■清々しい「気配」
教室では白衣を着た学生たちが実習に取り組んでいました。授業の邪魔をしないようにそっと入った私たちに、(フィッシュが目立ちすぎて無視できないというのではなく)ちゃんと目を向けて「こんにちは」と言ってくれるのです。
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「来てくださる方たちから、学校の玄関に入っただけで清々しい気持ちになる、という感想をよくいただくんです。教員、学生、職員の区別を超えた理想的なチームになっていると」
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各教室の標語や目標は、学生たちが自分たちで考えて掲示したものです。
気配、という言葉を山藤さんはよく使います。数字や仕組みで作れるものではなく、その場にいる人たちの「あり方」が染み出してくるもの。
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■7時から米を炊く職員がいる ㅤㅤ
こんなエピソードもありました。一人暮らしの学生が多く、朝ごはんを食べられずに登校してくることがある。それに気づいた職員が「学生のためにおにぎり食堂をやりたい」と言い出した。朝7時から来て、自分の時間を使って行う。秋田出身の卒業生のお父さんが毎年お米を送ってくれるので、その米を炊いて、みんなでおにぎりを握る。
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自主的と主体的は違います。文化祭をやると決まった上でクラスで出し物を考えるのが自主的。文化祭をやろうと言い出すことが主体的です。おにぎり食堂は、誰かに命令されたのではなく、職員が自分で問いを立て、自分で動いた。それが山藤さんの言う「主体的」の姿です。
「場さえホールドできていれば、職員が自分で動き出す。そういう組織を作りたい」
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■ 「味わう人生」という言葉
山藤さんの座右の銘は「何事も一生懸命」ですが、もう一つ印象深い言葉がありました。「味わう人生」です。
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「目的や目標に縛られていると、起きた出来事はうまくいったかいかないか、成功か失敗かのどちらかでしかない。でも、味わうと思えば、上に上がった時も良かったし、下に落ちている時も、その辛さや悲しさも経験として受け入れることができる。成功も失敗も、良いも悪いも、味わえばいい」
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二者択一ではない肯定の構え。起きていることを、評価する前にまず味わうこと。
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■最高の教師は、心に火をつける
とても印象的だった話があります。
成績が伸び悩んでいる学生の話を山藤さんが聞いていたら、急に泣き出したといいます。
叱ったわけでも、何かを言い聞かせたわけでもない。ただ、どうしたの?と聞いただけなのに…学生さんは「自分でもよくわからない」と泣き笑いになって、それで「頑張ります」と言って戻っていった。
目をまっすぐ見て静かに向き合って「この人は私に関心を向けてくれている」と感じたときに、人は泣くことがある。
山藤さんは、そういう方です。
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学校が大切にしていることとして、米国の教育学者ウィリアム・アーサー・ウォードの言葉を引用されました。
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> 平凡な教師は言って聞かせる。
> 良い教師は説明する。
> 優秀な教師はやってみせる。
> しかし、最高の教師は心に火をつける。
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「教育の最終的な目標は、気づきを与えることであり、学ぼうという心を駆動すること。その時がいつ来るのかは、こちらが決められない。だから教育は時間軸で考えるべきものなんです」
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AIが正解をたちどころに出してくれる時代に、それでも時間をかけた教育の意味がある。正解を渡すことではなく、気づける自分になっていくこと——それが学びの本質だと、山藤さんは言います。
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「私の夢は、昭和医療技術専門学校を、"日本一あたたかい専門学校"にすること」。
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あたたかい、というのは居心地がいいということだけではありません。一生懸命になれる場所、本気を受け止めてもらえることが、あたたかさの正体なのかもしれません。
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山藤さん、貴重なお時間をとっていただき、本当にありがとうございました。私にとっても特別な時間でした。私がいま10代なら、この学校に通いたい、と思ったに違いありません。
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山藤さんは、5月にサッカー日本代表チーム監督の森保一さんと対談本『日本のために!世界一に挑戦する日本人の誇り」と「あり方」』を出版されたばかり。
この本については後日、あらためてご紹介させていただきます。
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1980年創立。臨床検査技師の国家資格を取得するための3年制の専門学校で、これまで2,000名を超える卒業生を輩出してきた学校です。校長の山藤賢(さんどう まさる)さんは、整形外科医としてJリーグや女子サッカー日本代表のチームドクターを歴任。なでしこジャパンのオリンピック・ワールドカップにも帯同したキャリアをお持ちです。
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■全員卒業・全員合格
この学校には「全員卒業・全員合格」という目標があります。
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臨床検査技師の国家試験は、医療職の中でも難易度が高く、全国平均の合格率はおよそ70%程度です。多くの学校は合格率を上げるために、成績の振るわない学生を卒業試験で足止めして受験者数を絞ります。
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ここはそうしません。全員を受験させ、全員の合格を目指す。過去10年の平均合格率は98.8%。近年は70名以上の生徒が全員合格、専門学校全国トップの実績を連続で達成しています。
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「自分だけが合格できればいいという前提では、人に教える時間がもったいないし、ライバルが増えるのが嫌だと思うかもしれません。でも、みんなで合格しようという前提ができていれば、成績上位の学生が下位の学生に教えようとするし、伸び悩んでいる学生も素直に教えを請うことができる」
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そのため、この学校では全学生の成績を誰でも見られる形で掲示することがあります。普通なら「競争を煽る」と反発を受けかねません。でも、前提が違うから機能する。
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「客観的に自分の位置を確認して、あの子は頑張って上位に来たんだなと思えば勉強法を教えてもらうきっかけになる。上位にいても威張る意味はない」
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伝統として学生から学生へ受け継がれていくのだといいます。「この学校の目標は全員合格だよ」と、先輩が後輩に語り継ぐ。
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こんなエピソードがありました。学期の途中で学校に来られなくなった男子学生がいた。するとクラスの男子全員で「もう一度がんばろう」と自宅まで迎えに行き、最終的にその学生さんは試験にも合格して、夢を実らせた——。
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これは教員が依頼したわけでもなく学生たちが自発的に動いたことです。「全員合格」という言葉が、制度ではなく文化として根付いているから起きることだと思います。
ちなみに、教員は全員この学校の卒業生です。学んだ場所に戻り、後輩を育てる。そういう循環が、この学校の縦のつながりを作っています。
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■「体技心」という順番
山藤さんが大切にしている言葉に「体技心」があります。一般的な「心技体」とは、順番が逆です。
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まず「体」——これは体力という意味ではなく、社会人としての基礎的な人間力のこと。この学校では学生の本分として五つのモットーを掲げています。
そして「これだけは守りなさい」と言います。
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①出席する
②提出物を出す
③挨拶をする
④ゴミを拾う
⑤素直である
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「挨拶は、私はあなたの存在を認めていますということの表明です。お互いの存在を認め合うことからしかコミュニケーションは始まらない。廊下に落ちているゴミを拾えるかどうかで、自分のあり方が変わる」
ㅤㅤ
当たり前かつ厳しく聞こえるかもしれませんが、これは罰則ではなく「一緒にやろうぜという約束事」なのだと。
ㅤㅤ
実習先の病院でも、この学校の学生はよく可愛がられると聞きました。他校の学生は特に挨拶をしないことが多いそうで、自ら技師長に挨拶をして実習に入ることで、積み重なって信頼になります。
ㅤㅤ
そして「体」の次が「技」、つまり専門の知識と技術。最後に「心」——職業人としての使命感や社会への姿勢。
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「心から入るのではなく、まず体です。心は最後に育まれるものです」
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■清々しい「気配」
教室では白衣を着た学生たちが実習に取り組んでいました。授業の邪魔をしないようにそっと入った私たちに、(フィッシュが目立ちすぎて無視できないというのではなく)ちゃんと目を向けて「こんにちは」と言ってくれるのです。
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「来てくださる方たちから、学校の玄関に入っただけで清々しい気持ちになる、という感想をよくいただくんです。教員、学生、職員の区別を超えた理想的なチームになっていると」
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各教室の標語や目標は、学生たちが自分たちで考えて掲示したものです。
気配、という言葉を山藤さんはよく使います。数字や仕組みで作れるものではなく、その場にいる人たちの「あり方」が染み出してくるもの。
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■7時から米を炊く職員がいる ㅤㅤ
こんなエピソードもありました。一人暮らしの学生が多く、朝ごはんを食べられずに登校してくることがある。それに気づいた職員が「学生のためにおにぎり食堂をやりたい」と言い出した。朝7時から来て、自分の時間を使って行う。秋田出身の卒業生のお父さんが毎年お米を送ってくれるので、その米を炊いて、みんなでおにぎりを握る。
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自主的と主体的は違います。文化祭をやると決まった上でクラスで出し物を考えるのが自主的。文化祭をやろうと言い出すことが主体的です。おにぎり食堂は、誰かに命令されたのではなく、職員が自分で問いを立て、自分で動いた。それが山藤さんの言う「主体的」の姿です。
「場さえホールドできていれば、職員が自分で動き出す。そういう組織を作りたい」
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■ 「味わう人生」という言葉
山藤さんの座右の銘は「何事も一生懸命」ですが、もう一つ印象深い言葉がありました。「味わう人生」です。
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「目的や目標に縛られていると、起きた出来事はうまくいったかいかないか、成功か失敗かのどちらかでしかない。でも、味わうと思えば、上に上がった時も良かったし、下に落ちている時も、その辛さや悲しさも経験として受け入れることができる。成功も失敗も、良いも悪いも、味わえばいい」
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二者択一ではない肯定の構え。起きていることを、評価する前にまず味わうこと。
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■最高の教師は、心に火をつける
とても印象的だった話があります。
成績が伸び悩んでいる学生の話を山藤さんが聞いていたら、急に泣き出したといいます。
叱ったわけでも、何かを言い聞かせたわけでもない。ただ、どうしたの?と聞いただけなのに…学生さんは「自分でもよくわからない」と泣き笑いになって、それで「頑張ります」と言って戻っていった。
目をまっすぐ見て静かに向き合って「この人は私に関心を向けてくれている」と感じたときに、人は泣くことがある。
山藤さんは、そういう方です。
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学校が大切にしていることとして、米国の教育学者ウィリアム・アーサー・ウォードの言葉を引用されました。
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> 平凡な教師は言って聞かせる。
> 良い教師は説明する。
> 優秀な教師はやってみせる。
> しかし、最高の教師は心に火をつける。
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「教育の最終的な目標は、気づきを与えることであり、学ぼうという心を駆動すること。その時がいつ来るのかは、こちらが決められない。だから教育は時間軸で考えるべきものなんです」
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AIが正解をたちどころに出してくれる時代に、それでも時間をかけた教育の意味がある。正解を渡すことではなく、気づける自分になっていくこと——それが学びの本質だと、山藤さんは言います。
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「私の夢は、昭和医療技術専門学校を、"日本一あたたかい専門学校"にすること」。
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あたたかい、というのは居心地がいいということだけではありません。一生懸命になれる場所、本気を受け止めてもらえることが、あたたかさの正体なのかもしれません。
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山藤さん、貴重なお時間をとっていただき、本当にありがとうございました。私にとっても特別な時間でした。私がいま10代なら、この学校に通いたい、と思ったに違いありません。
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山藤さんは、5月にサッカー日本代表チーム監督の森保一さんと対談本『日本のために!世界一に挑戦する日本人の誇り」と「あり方」』を出版されたばかり。
この本については後日、あらためてご紹介させていただきます。
昼スナママ・フィッシュ明子の役にたたなくてもいいラジオ
フィッシュ 明子
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タイトルコール
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「体技心」という順番
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