TOPライフスタイルヘルスケア・ダイエット小谷祐樹とICUガイドラインにも入り込む主観性09:59 2025年10月7日 99再生 問題を報告する 再生する シェアする ガイドラインは客観性を担保しながら作成していくものですが、どうやっても排除しきれない主観的な部分もある、ということを理解して読むのがいいですね。AI目次夜勤で得たガイドラインへの新鮮な視点とはエビデンスの全体像を捉えることの重要性将来の研究を刺激するガイドラインの役割とはガイドライン作成に潜む主観性とは何か推奨を診療に生かすために必要な視点とはAI文字起こし(β版) # チャプター 1 こんにちは、こたにゆうきです。 今日はガイドラインについてちょっとお話ししてみようと思います。 これはきっかけになったのは、夜勤をしているときに、 今、ローテイトしてくれている先生と話している中で、 ちょっと面白い視点だなと思ったところをシェアしようという試みなんですけれど、 最近、結構重要なあるトピックのガイドラインが出版されて、 それを我々のジャーナルクラブで扱って、その方に担当してもらったんですね。 ジャーナルクラブ終わってしばらくしたんですけれど、 そういえば、あのジャーナルクラブやってみて感想どうだったかなみたいな話をしているときに、 その人が言っていたのは、ガイドラインといえども、 あまり強い推奨とか治療の方向づけを明確にしてくれるものじゃなくて、 だいたいは条件付き推奨だったり、弱いエビデンスにのっとっているものなんですね、 というふうに言っていたんですね。 なるほど、そういうふうに感じるんだなというのが、ある種新鮮に感じました。 ガイドラインって日本語で言えば、診療指針みたいな形になって、 例えばAとBを比べてAの方がいいぞとか、新しい薬剤のこれは効果がどうだぞみたいな、 そういうことを言って、結果やった方がいいとかやらない方がいいとか、 そういう診療指針という言葉から言うと、AかBか白黒はっきりみたいなイメージがあるかもしれません。 ただ、それは結果そうなることもあれば、そうならないこともありますよね。 結果ですよね。 ガイドラインのもともとのオリジナルの目的というのは、 どちらかというと、エビデンスの全体像を見渡す、全体感を捉えて、 それをベッドサイドで診療にあたる人たちと共有しましょうということですよね。 なので、ものによっては推奨が強く出るものもあれば、全くよくわかりませんというものもあるわけです。 取り上げたCQに対して、方法論としてはシステマティックレビューをして、 できるものがあればメタ解析をして、全体感を捉えて、その上で推奨分を出していくということになると思うんですけれど、 あくまで結果と目的というのは必ずしも一致していなくて、目的は全体感を見ること。 そういった方法論でやって、結果がどうなるかというのは後付けでわかることですよね。 条件付き推奨になるとか、調べた結果不確実なエビデンスでしたって言われたら、 それが今のエビデンスの全体感なんだなというふうに思って、 ある種自分が普段やっていること、自分の施設で普段やっていることというものと照らし合わせて、 世の中はこういう感じなんだな、 自分たちの判断というのはあくまで相対的なものなんだなとか、 自分たちのプラクティスをサポートしてくれるものなんだな、みたいなふうに解釈するのがいいんじゃないかなというふうに思っています。 あと少し補助的という部分も多いんですけれど、 ガイドラインで結構大事だと思っているのは、 当然現状を見渡すという側面と、そこから付随して、将来どういうふうな研究が今後大事になってくるか、みたいなものも結構まとめられていますよね。 ガイドラインを書く人たちというのはその分野のエキスパートですので、 当然現状を捉えている以上に、過去その分野がどうやって進歩してきたかというものもよく知っています。 だからこそ今後、例えば5年10年でこういうものが世の中に不足している、 世の中でより優先順位高く扱うべき研究課題はこういうものだろう、みたいな感じで、 現状を捉えるのとともに未来をナビゲートする、 ある種将来の研究をジャッキするというか、刺激するみたいな役割もあるんだろうなというふうに思っています。 ガイドラインを読むと大体こうナリッジギャップとか、 フューチャーパスペクティブみたいな言葉で、 現状を超えた将来、こうなったらいいなっていう未来との差みたいなところをまとめているセクションもあると思うので、 そういう目線で今後を占う専門家たちの声みたいなものもちょっと注意払って読まれるといいんじゃないかなというふうに思います。 ようやくここまでが夜勤のときに話したお話をシェアしている部分なんですけれど、 もう少し考えをその後自分の中でぐるぐるしていたのが、 実はガイドラインにも主観が入るよっていう部分なんですね。 ガイドラインっていうのは当然非常に客観性を担保して作成されていくわけです。 だからこそいわゆるグレードアプローチって言われるような方法論を確立して、 それに乗っ取ってやっていくということがガイドラインの一方で質も担保するし客観性も担保していて、 ある種誰がやっても変わらないというような部分になってくるかとは思います。 なんですけど、例えばどんなCQを作るか、 CQっていうのはクリニカルクエッション、臨床疑問ですよね、 を作るかとか、もっと手前で言えば何のガイドラインを作るかとか、 どのタイミングでガイドラインを発行するかとか、 誰がメンバーに入るかとか、 そういう部分っていうのは少なからず主観が入ってくる部分だと思います。 なので当然どんなトピックだったとしても、 重要なCQっていうのは上げようと思ったらもう無限に上げられるわけです。 ただその中でガイドライン全体の構成として、 例えば今回のガイドラインはCQ50個にしましょうっていうものもあれば、 もう15ぐらいで絞ってちゃんと読んでもらうようにしようとか、 これはもうガイドライン全体のオーガナイザー次第ですよね。 なのでCQの例えば取捨選択なんていうものは、 これはもうどうやっても当然合議で決めると思いますけれど、 どうやっても主観は排除しきれない部分だと思います。 あとは例えば結果の解釈ですよね。 結果はそのままポンと数字で出てくるわけですけれど、 その結果の解釈、例えばこの差は臨床的に意味があるかないかとか、 この介入を行うためのコストが期待される効果に見合うかどうかとか、 例えばある昔の研究一本に非常に引っ張られて結果が有利に出てるけれど、 これは今とは全然違う条件だったり、 患者さんのベースラインだったり通常診療も変わっているので、 この結果に引っ張られてある治療を強く推奨するのはどうかという意見があったり、 いや、全体観なんだから、系統的レビューといって、 これまで全部のエビデンスを統合してこそガイドラインのアプローチだという、 こういうのはもはやAが良いとかBが良いとかどっちが間違ってるとかではなくて、 もう主義、主張とか自分の立場にかなり依存しますよね。 なのでそういった部分はガイドラインの字の文にはなかなか出てこないかもしれませんけれど、 一定の主観が入る余地は残されているということ自体は、 読者としてはやはり目を光らせて、ガイドラインの推奨を診療にどう生かすかを見る目を養うというのは大事じゃないでしょうか。 というわけで、今日はガイドラインのお話でした。 それではまた。 もっと見る #ガイドライン #ICU #集中治療 小谷祐樹とICUプレミアム放送配信中!09:591.チャプター 1コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
もし今年集中治療専門医試験を受けるなら、こんな準備をします 17分・9月29日・ 83再生AI目次専門医試験 AI活用戦略過去問・教科書で基礎固め最新ガイドライン徹底攻略制度と時事問題対策の要点出題者の意図を掴む視点
CRTの測り方と使い道 14分・9月22日・ 85再生AI目次CRT測定の難点と考慮すべき要素Andromeda SHOCKが示すCRT測定法循環蘇生ガイドとしてのCRTの活用CRTによる予後予測の危険性と注意点測定部位で変わるCRT閾値と標準化
ICUで見る破傷風 20分・9月15日・ 102再生AI目次稀少疾患破傷風との忘れ得ぬ出会い頭部外傷と顔面麻痺に潜む危険ベテラン医師が看破した破傷風DPCデータが示す破傷風の現実長期治療の課題と予防の重要性
【ARDS60周年 #20】ARDSと右心系・静脈うっ血の関係 15分・9月8日・ 107再生AI目次ARDS症例から見る循環とPEEPの矛盾肺血管抵抗上昇が右心を蝕む理由PEEPが右心に及ぼす光と影右心不全と静脈うっ血が腎臓を襲うARDS管理、PEEPと循環の最適解
【ARDS60周年 #19】最新のARDSの定義で何が変わったのか? 19分・9月7日・ 99再生AI目次ARDS新定義の登場とその意義ベルリン定義が抱える課題とはグローバル定義が変える診断基準広がるARDS患者群と異質性問題個別化医療へ向けたARDS研究の行方