TOPライフスタイルヘルスケア・ダイエット小谷祐樹とICU医学生から医師になるために必要だった変化10:00 2025年10月18日 68再生 問題を報告する 再生する シェアする 医学生の時には求められないけど、医師になったら必須になるのが定量的な視点。初期研修医時代に感じた戸惑いを振り返りながら、指導医として伝えたい時間感覚についても話します。AI目次医師として働き始めた時の変化とは?治療方針決定に必要な知識のギャップ輸液速度の決定における量と時間の概念上級医による治療法の違いにどう対応?診療の場における時間間隔のズレを解消するにはAI文字起こし(β版) # チャプター 1 こんにちは、児谷 祐樹です。 今日は、医学生から医師になるにあたって必要だった変化についてお話しします。 先日、Xにもポストしたんですけど、 医学生を卒業して、医師として働き出して最初に感じた変化が、自分にとっては定性から定量への変化だったんです。 つまり、医学生は急性衰炎の治療は何?と聞かれると、 油液とか鎮痛と選べばよかったのが、 医師になると、どの油液製剤をどの速度で行くか、 どの痛みの目を、持続だったらどの速度、 換血だったら、一回量これこれをこれぐらいの投与間隔で行くっていうところまで決めないといけないわけです。 つまり、医学生に求められていたのは、非常に大きなカテゴリーだったり、治療の方向性を示すことで、 医者になると、その方向性の進み具合とか、 どう進めていくかっていうのを、詳細に決めていく必要があります。 つまり、医者になってから必要な治療方針の決定なり実行に対して、 医学生の知識っていうのは、ほんのスタート地点に立っている、そのぐらいのものだったんですよね。 つまり、医学部を卒業しても、医者として働くには全然まだ足りないわけです。 このギャップっていうのに、非常に最初戸惑いましたっていうのは、 そもそもそういう判断軸というか、考える尺度を持ってなかったんですね。 なので、量とか感覚というのは、考えたこともなかった。 けど、病棟に出ると、救急外来でもいいですけど、早速求められてしまう。 その差に非常に最初戸惑いました。 そういう形で整理するように言ってくださる指導医というのは、 たまたま当たらなかったのか、いらっしゃらないのかで、非常にもやもやしていた記憶があります。 これにふと気づいた時に、サーッともやが晴れるというか、 なるほど、そういうことか、まったく次元というか階層の違うことを求められたので、 非常に戸惑ったし、混乱したしというか、答えないという状態だったんだなというふうに、 自分の中で整理がついたわけです。 この定量の量の方には、2つさらに細分化できると思うんですね。 先ほど来申し上げているみたいに、速度というのは量を時間で割ったものですよね。 つまりこの量と時間、両方の概念を持つということが大事なわけです。 さらに困るのは、ここで個人差というものが入ってくるんですね。 この個人差にも2つあるというのがややこしいところで、 当然1つは患者さんの個人差ですよね。 40キロの小柄な高齢女性と、80キロの屈強な中年男性だと、 当然必要な有益量も違うでしょう。 必要な鎮痛の量も違うでしょう。 これはわかりますよね。 もう1つやっぱり研修医として困る個人差は、上級医による個人差です。 例えば有益生剤は、このA先生は何ちゃらというのが好き、 B先生は別の有益、例えばA先生は乳酸リンゲル液が好きで、 B先生は酢酸リンゲル液が好きで、C先生は糖入りが好きでとか。 速度に関しても、A先生はハイポーにならないように多めに入れるのが好きで、 B先生は少なめにしておいて足りないときに補う方が好きでとか。 こういう個人差、つまり医学生として、医学生を修了しても持ち合わせていない、 量と時間の概念を問われるとともに、 さらに患者さんの個人差、上級医の個人差で、変数だらけで手に負えないというのが、 研修医事態最初に非常に困ったところでした。 当然こういうのって、特に個人差の内容が含まれてくると、 あまり定式化しづらいんですよね。 なので、例えば教科書なりマニュアルみたいなものを世の中に求めても、 当然そこには書いてあるわけですけれど、 目の前の患者さんなり一緒に見ている指導医っていう、 さらに複雑な変数が加わったときにはピタッと正解が出るわけでもないということです。 ただ一方で、そういういろんなバリエーションを見れるっていうのは、 研修医のメリットでもありますよね。 つまり、自分としては心の中ではそっちじゃないんじゃないかと思いながら、 上級医が指示を実行した、その後患者さんが、 例えば思いもやらずにいい天気を辿ったケースだってあるでしょうし、 思いがけず悪い天気を辿ったというか、 ある種予想された範囲の悪化の傾向を辿ったっていうときに、 こういう臨床状況のときにはこういう判断、こういう介入をすると、 こういう天気を辿るんだなっていうのが自分の中で蓄積されるわけです。 逆にいい経験も蓄積されていきます。 自分の考えにフィットするような指導医のマネジメントを見たときに、 その結果まで見ることができますから、それも自分の中に蓄積されていくというわけで、 この個人差なり量の概念というものは、最初はどうしても慣れないですけれど、 当然、医者をやっていくにはかなり大切なファクターですし、 その中で自分一人だけではできないような多彩な経験ができるというのは、 ポジティブに捉えていい側面なんじゃないかなと思っています。 この定量化の部分の二つ目ですよね。 量と時間といった方の時間ということをもう少し深掘りしたいと思うんですけれど、 この時間間隔というのはかなりセッティングによると思います。 例えば外来で言えば、通常月とか、場合によっては年の単位で見ますよね。 一般病棟だと、一日の何ちゃら、一日の尿量、一日のドレハエ、一日の点滴、 場合によっては週末とかを含むと、数日やウィークの単位で見ることもなきにしもあらずかもしれません。 これがもっと急適になってくると、例えば愛臭、ER、ペスツみたいになると、 フンとかアワーの単位になってきますよね。 やっぱり研修医というのは、隔が長くても数ヶ月しか回らないので、 なかなかその場に体を馴染ませ切るというのは難しいと思うんですよ。 当然、そもそもここの場がどういう時間間隔、インターバルで物を動かしているかというのは分かりません。 なので最初やっぱり戸惑う大きなポイントというのは一つそこにあると思います。 ここは視点をひるがえして、その場に馴れ切ってしまっている指導医人こそ、 新しく来てくれた研修医なり専攻医でもいいです。 その場の動き方、時間の流れ、時間のインターバルというのをあらかじめ伝えておくのがいいと思うんですね。 例えば、ショックの患者さんに湯液した後の反応というのを、 例えば血液ガスだったら1時間後に見ようと思う人もいるかもしれないし、 エコーするんだったら30分後に見てみようと思うかもしれない。 ただそれを研修の人に委ねていると、それまでの診療の場での時間を当てはめてしまうと、 どうしてもそのズレが生じますよね。 やっぱり早く新しい場に馴れてもらって、その人も成長したらいいし、 一緒に診療していく流れを作れたらいいという意味では、 この時間の間隔を最初にシェアするというのも大事なんじゃないかと思っています。 もっと見る #医師 #研修医 #医学生 #ICU #初期研修 #集中治療 小谷祐樹とICUプレミアム放送配信中!10:001.チャプター 1コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
ICUで見る破傷風 20分・7時間前・ 22再生AI目次稀少疾患破傷風との忘れ得ぬ出会い頭部外傷と顔面麻痺に潜む危険ベテラン医師が看破した破傷風DPCデータが示す破傷風の現実長期治療の課題と予防の重要性
【ARDS60周年 #20】ARDSと右心系・静脈うっ血の関係 15分・9月8日・ 61再生AI目次ARDS症例から見る循環とPEEPの矛盾肺血管抵抗上昇が右心を蝕む理由PEEPが右心に及ぼす光と影右心不全と静脈うっ血が腎臓を襲うARDS管理、PEEPと循環の最適解
【ARDS60周年 #19】最新のARDSの定義で何が変わったのか? 19分・9月7日・ 67再生AI目次ARDS新定義の登場とその意義ベルリン定義が抱える課題とはグローバル定義が変える診断基準広がるARDS患者群と異質性問題個別化医療へ向けたARDS研究の行方
最近読んだ本×3 23分・9月6日・ 126再生AI目次プロが選ぶ!心を揺さぶる3冊の世界村上春樹が迫るオウム心理教の内面小川公代が描くケアと不確実性の本質集中治療に「芸術性」を問う新視点3冊から見出す「世界を深掘る」ヒント
【ARDS60周年 #18】免疫不全患者での呼吸不全 20分・9月5日・ 49再生AI目次免疫不全患者の呼吸不全:見落としがちな落とし穴ARDS診断の限界と根本原因特定への道ステロイド治療の功罪と診断マスクのリスク非侵襲的呼吸サポートの光と影:相関遅延の危険性BAL検査の決断:診断とリスクのバランス
【ARDS60周年 #16】外傷性ARDS 13分・9月3日・ 48再生AI目次外傷患者の低酸素血症、ARDSか「マルチプルヒット」が引き起こすARDS胸部外傷と肺座症、ARDS発症リスク外傷性ARDS予防の鍵は「鎮痛」ARDS予防の鉄則 早期の根本治療とは
【ARDS60周年 #15】ARDSは予防できるのか? 15分・9月2日・ 52再生AI目次ARDS、その予防は可能か?多重ヒット説:肺障害の蓄積輸血関連肺障害(TRALI)の教訓二次的なヒットを避ける管理戦略予防薬とARDS予防の現実
【ARDS60周年 #14】PEEPをどこまで上げて、どこで止めるのか? 16分・9月1日・ 78再生AI目次高PEEPの患者選定と適正値の探索PEEP調整時の観察点と判断基準段階的PEEP増加時の変化と考察PEEP上昇を止めるべき3つの兆候理想的なPEEP設定へのアプローチ