TOPライフスタイルヘルスケア・ダイエット小谷祐樹とICUなぜIntensive Care NEXTは「著者の私見」が喜ばれるのか?10:00 2月8日 65再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次Intensive Care NEXT誕生の背景実践的課題に応える雑誌の狙い情報凝縮!「ワンページアート」の効用医学雑誌で私見が歓迎される理由エビデンスだけでは語れない判断基準AI文字起こし(β版) # チャプター 1 こんにちは、集中治療院の小谷幸です。 数日前にも、Intensive Care Nextという雑誌が新しく出ましたというお話をさせていただきました。 これは日本集中治療医学会の準期監視という位置づけで、 これまであったICUとCCUという雑誌をリニューアルして新しいものにしていこうと。 それに合わせて、編集のメンバーも新しく入れ替えてみようというようなことで、 非常に幸運なことにお声掛けいただきまして、 僕も放送の段階から関わらせていただいて、 かつ今回第1号が有益に関する号にしたんですけれど、 その有益号での、その号自体の編集にも関わらせていただいたわけです。 いよいよ紙として出て、僕の手元にも届きましたし、 何人かの方にはお送りする形で読み始めていただいています。 僕の周りの人も読んでくれています。 寄せられている感想は、おおむね2つぐらい大きいものとしてあって、 1つは見やすいということですね。 もう1つが、著者の意見が入っているという、 個人的な意見が入っているという、その2点なんですね。 この2点というのは、まさに構想の段階から僕たちがとても大切にしていたポイントだったんですよね。 まさにこの雑誌のある種のコンセプトとしてはですね、 深夜、例えば午前2時、3時でも目の前の患者さんに困り事が起きたときに、 その問題にどう対応し向かえばいいかの、 例えば疾診とかディシジョンメイキングの意思決定の分岐点となるようなところ。 そもそも何が分岐点になるのか、そしてその分岐点にどう判断していけばいいのかという、 かなりプラクティカルな実践的な雑誌にしたいなと思ったんですね。 なので当然、理論的根拠というのはとても大切だし、 これはベースラインとして必須なんですけれど、 それに終始せずにですね、いかに今まで得られた知見、 場合によっては、著者の経験というものをいかにも盛り込んで、 非常にダイレクトな肉体感というんですかね、 手触り感のある知見を提供したいなというのをとっても重視していました。 その意味で一つは、いただいている感想の通りで、 ビジュアル面を非常に大切にしています。 典型的にはワンページアートですね。 ページ丸々一つの絵で作ってですね、 場合によっては例えばアルゴリズムみたいなもの、 フローチャートみたいなものが書いてある場合もあるし、 その章で述べられている非常にエッセンス的なところを凝縮した一枚の図、 ああいうポスターみたいなイメージでいただいたらいいかもしれませんね、 イメージとしては。 ポスター発表というのは、つまりその発表内容をその一枚のポスターに凝縮しているわけです。 本当は言いたいこととか言えることはもっとたくさんあるわけですけれど、 そぎ落としてそぎ落として書くとなるものは何かというのを見定めてやるわけですけれど、 今回のIntensive Care Nextでのワンページアートというのも似たような役割を果たしていて、 その章、大体8ページくらいあると思うんですが、 その章の文字パートを読まなくてもワンページアートだけ読んでみれば大体わかるよという、 そういう一枚の図を作っていくということを今回は非常に重視していたわけです。 もう一つのポイントとしては、試験ですよね。 著者の意見を恐れず入れていくということなんですよ。 これって皆さんちょっとん?って思いませんか。 つまりIntensive Care Nextというのも広く捉えると一つの医学雑誌ですよね。 医学というのは科学の一部ですから、 科学に対して求められている非常に大切な要件というのは何かというと、 やっぱり客観性だと思うんですよ。 つまり、例えば概念的に人機能と呼ぶんじゃなくて、 クレア知人とか尿量とかを見ましょうというのは、 この人人機能いいと思うんだよなって主観的に感覚的に語るのではなくて、 クレア知人値は今日はいくつですとか、 クレア知人クリアランスはいくつですとか、 尿量はこの6時間でいくつですみたいな客観性を持たす、 言い方を変えれば測定可能なものとして提示するということですよね。 あともう一つ大切なのはやっぱり再現性だと思うんですよ。 再現性。 つまり、僕がやってもあなたがやっても別の人がやっても同じような結果になる。 これがこの2つの要素、客観性と再現性というのは僕はとても大切だと思うんですね。 そういう意味で医学、ひいては集中治療医学においての客観性や再現性を担保するものは何ですかと聞かれたら、 当然エビデンスということになるわけですね。 僕が見た100例の肺結晶患者さんじゃなくて、1万例の日本以外もいろんなところ、 僕だったら2つの施設でしか集中治療を診療したことないわけですけれど、 じゃあ全世界500施設の1万人の肺結晶患者さんといえば、 より客観性もより再現性も高まっていくわけですよね。 臨床試験のデータもそうですよね。 ある患者に関して1000人の患者さんでRCTやりました、 そうすると治療Aは治療Bよりも良かったり悪かったり差がありませんと言われたら、 俺はこの30例で3人これで助けたつもりだというよりも客観性があって、 データのひいては信頼性につながるわけですよ。 なのでエビデンスというのは、やはり自分の世界に閉じないという意味でもとても大切だと思っているんですね。 ただただですよ、どうしてじゃあ読者の方たちが試験を喜んでくれるかというと、 エビデンスに終始した場合、集中治療において何も言えなくなるんですね、ほとんどの場合。 つまりAとBは差がない。 AとBを比較するにはこの試験ではサンプルサイズが不十分である。 AとBを比較するにはこのデザインでは不完全である。 …。 無限に続いていくわけです。 こういう非常に曖昧としたものが非常にクリティカルな判断に対しても曖昧な回答しかできないことが多いんですね。 例えばハイ決勝で最初に有益をパーキロ30入れましょうと言いますけど、 でもカッコ書きで人機能とか呼吸とか心臓とか気になる場合はこの限りでない。 この限りでないというのは減らせというのか増やせというのか、何を基準に判断したらいいのか。 とにかくベッドサイドで皆さんそういう場面に立つと立ちすくんじゃいますよね。 だって僕も解分からないわけです。 解分からない中でみんな何らかのアクションを起こしているわけです。 この患者さんは例えばPFEが80しかないからできるだけドライに管理しよう、ノルアド多めで行こうとする場合もあるだろうし、 もう相関しちゃうんだから今は循環を優先してやろうよとか、 もともとの人機能がこれぐらいなんだったら多めにしよう、少なめにしよう、みんないろいろ工夫しているわけですよね。 その工夫を最近は個別化、個別化って言うんですけど、 個別化か全員一つの治療かみたいな二言論じゃないはずなんですね。 個別化って言っても本当に鈴木さんと加藤さんと立石さんと全部違う治療をするのかというと、 そんなことまでいかないわけですよ。 例えばハイケシの患者さん100人いても100通りに本当に治療しているかって言えば、 例えば4通りとか呼吸の良い悪い、循環の良い悪いとかの4通りぐらいとかで考えているはずなんですね。 そのどこに分かれ目があるか、何でその違いを分けているのか、 そこを著者あなたはどう考えているんですかっていうのを書いていただくようにしているんですね。 そうしないとAとBは違い分かりません、どっちでもいいです、好きにしなさいって言っていても、 本当に好きにしていないはずなんです。そこを皆さん知りたいと思うんですね。 なので、科学が客観性や再現性が大事であることは100も承知です。 エビデンスが大事なものは100も承知です。僕もそう思っています。 だけれど、それだけでは語りきれない。しかもそれでは分からないところに、 僕も読者も興味がある、関心がある、どうしていいか分からなくて迷っている、困っている。 なのでそこに届くようなものを作りたいというのが、今回あえて、 著者の方々にも試験を混ぜていただいて書いてもらうようにお願いしている新しい、 インテリセル・ケア・ネクストという雑誌のコンセプトの一つが、 皆さん、読者の方々に届いてうれしいなというお話でした。 それではまた。 もっと見る #不確実性 #主観 #客観 #エビデンス #私見 #ICU #集中治療 #エキスパートオピニオン 小谷祐樹とICUプレミアム放送配信中!10:001.チャプター 1コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
【ARDS60周年 #20】ARDSと右心系・静脈うっ血の関係 15分・9月8日・ 54再生AI目次ARDS症例から見る循環とPEEPの矛盾肺血管抵抗上昇が右心を蝕む理由PEEPが右心に及ぼす光と影右心不全と静脈うっ血が腎臓を襲うARDS管理、PEEPと循環の最適解
【ARDS60周年 #19】最新のARDSの定義で何が変わったのか? 19分・9月7日・ 64再生AI目次ARDS新定義の登場とその意義ベルリン定義が抱える課題とはグローバル定義が変える診断基準広がるARDS患者群と異質性問題個別化医療へ向けたARDS研究の行方
最近読んだ本×3 23分・9月6日・ 125再生AI目次プロが選ぶ!心を揺さぶる3冊の世界村上春樹が迫るオウム心理教の内面小川公代が描くケアと不確実性の本質集中治療に「芸術性」を問う新視点3冊から見出す「世界を深掘る」ヒント
【ARDS60周年 #18】免疫不全患者での呼吸不全 20分・9月5日・ 49再生AI目次免疫不全患者の呼吸不全:見落としがちな落とし穴ARDS診断の限界と根本原因特定への道ステロイド治療の功罪と診断マスクのリスク非侵襲的呼吸サポートの光と影:相関遅延の危険性BAL検査の決断:診断とリスクのバランス
【ARDS60周年 #16】外傷性ARDS 13分・9月3日・ 48再生AI目次外傷患者の低酸素血症、ARDSか「マルチプルヒット」が引き起こすARDS胸部外傷と肺座症、ARDS発症リスク外傷性ARDS予防の鍵は「鎮痛」ARDS予防の鉄則 早期の根本治療とは
【ARDS60周年 #15】ARDSは予防できるのか? 15分・9月2日・ 52再生AI目次ARDS、その予防は可能か?多重ヒット説:肺障害の蓄積輸血関連肺障害(TRALI)の教訓二次的なヒットを避ける管理戦略予防薬とARDS予防の現実
【ARDS60周年 #14】PEEPをどこまで上げて、どこで止めるのか? 16分・9月1日・ 78再生AI目次高PEEPの患者選定と適正値の探索PEEP調整時の観察点と判断基準段階的PEEP増加時の変化と考察PEEP上昇を止めるべき3つの兆候理想的なPEEP設定へのアプローチ
【ARDS60周年 #13】高いPEEPが効きそうなのって、いつ? 13分・8月31日・ 82再生AI目次PEEP上昇で生じる2つの現象とは高PEEPが効果的なARDS患者の特徴PF比200が示す高PEEPの限界点肺のリクルートメントを測るRI比PEEP設定で優先すべき呼吸か循環か