TOPライフスタイルヘルスケア・ダイエット小谷祐樹とICUICUの血糖管理の歴史を振り返る15:02 7月18日 65再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次初期の低血糖管理:期待と根拠単施設RCTの普遍性への課題大規模RCTが示した衝撃の事実テクノロジーが拓く血糖管理の道個別化血糖目標:今後の展望とはAI文字起こし(β版) # チャプター 1 こんにちは。集中治療院の小谷幸です。 前回はICUの〇〇といえば、まずこれを読みたい論文だよね、みたいなシリーズを25回にわたってやったんですね。 今回、今やっているのが、ICUの〇〇がぺけぺけなのはなんでだっけ、みたいな。 つまりは、ICUの中でいろんなルーティン・プラクティスがあると思うんですよ。 その中で、最もコアになるエビデンスをご紹介していくというのをちょっとやってみています。 同じように、どうだろう、20回ぐらいいけたらいいかなというふうに思いながら、ちょっと始めてみたという試みです。 もしかしたら、これを聞いてくださっている方の中には、もうすでにご覧いただき始めているという方もいらっしゃるかもしれませんが、 皆さんどうでしょうか。このシリーズの感想そのものもちょっとお伺いしたら嬉しいなと思いながら、 今日は、その中で第1回に僕が選んだテーマについて、少しXの投稿よりも詳しくお話ししていこうと思っています。 それは、血統管理ですね。 ICUの血統管理というのは、大きな流れを先に捉えちゃうと、2000年代ぐらいから低めがいいんじゃないかという人がいたんですね。 1990年代ぐらいから低めがいいんじゃないか、低めというのは80から110ぐらいですね。 このそもそもの根拠みたいなものは、皆さんご存知の通り、高血糖だとだいたい高血球の流走が悪くなるとか、 そういう免疫的なデメリットがあるわけですね。特に感染症なんかに対応するときには。 それもあって、低血糖にならない範囲での低めが2桁台ですね。100前後ぐらいで見ていくのがいいんじゃないかという仮説が立ったわけです。 実際、RCTをやると、血統を低めに管理した方が死亡率が低いというRCTが出てきたんですね。 これが2001年だったと思いますけど、ニューイングランドジャーナルメディスに掲載されたというわけです。 ただ、ここにはいくつかの懸念点がこのRCTにあったわけですね。 それはまずやっぱり大きいのは、単施設の研究だったということなんですね。 やっぱり単施設の研究結果というのは、他の施設に当てはめていいかわからない。 そこにはたくさんの、その施設特有の患者層、その施設特有のルーチンケア、その施設特有の この研究で言えば、この分野で言えば、介入、テストされている介入、低めの血統管理への専門性というか、上手いということですね。 血統を落とし入れずに、低めの血統管理を維持することが得意である。 そういったいくつもの懸念点。これは、その懸念点というのはどういうことかというと、 単施設研究の結果をもって、他施設研究をもっていく。 ないしは単施設研究の結果をもって、他の施設のルーチンケアを改めるということに関する懸念ですね。 こうやっていくつも挙げられてくるわけです。 実際ですね、そんなに多分思ったほど流行ってない。 要するに全世界で見たときは、低めの血統管理やってる人もいるけどやってない人もいる。 そういうのが現状だったわけですね。 そこで、この低めの血統管理をちゃんと検証しようと。 他施設RCTでやろうというのが、オーストラリア、ニュージーランドのグループだったわけです。 ちなみに、先ほど言った単施設、一施設の研究というのはベルギーでされたんですね。 オーストラリア、ニュージーランドが中心になって、規模も4倍ぐらい。 もともとの単施設RCTは1500人で、他施設RCTは6000何人でやってみると、差がないじゃなくですね。 差がないというのは大体定番なんですけど、差がないどころか、もともと上がったというんですよ。 そして、当然低血統も非常に多かったという結果だったんですね。 これをもって、低めの血統管理というのは、低血統が増えそうだというのは、みんななんとなく理解していたんですけど、 それ以上に死亡率を悪くする懸念が出てきたわけです。 しかも、それが多施設研究、サンプルサイズも増えて、よりモダンなセッティングで行われている。 それは単純に都市が新しいですから。 ということから、低めの血統管理は危ないだろうということが言われるようになったわけです。 これ、ちなみにどちらもニューイングランドのジャーナル・オブ・メディスンに論文は掲載されているんですね。 なので、ジャーナルだけ見ていても、結果がどうなるかを予想するのは非常に難しいということですね。 これをもって、今や大体140から180というのがスタンダードになってきているわけです。 この歴史から言えることの一つは、やっぱり単施設研究は危ないということなんですよね。 以前も紹介したかもしれませんが、僕が留学中に一つやった、自分としても気に入っている系統的レビューというのは、 この単施設研究の危うさを指摘するものだったんです。 ニューイングランドジャーナル・オブ・メディスンに載った集中治療分野の単施設RCTのうち、 死亡率の低下というのを報告したものを見てきました。まず見つけるんですね。 同じトピックで、単施設RCTがその後行われているものをさらに見つけてくる。 この単施設研究でニューイングランドジャーナル・オブ・メディスンに載ったようなものの結果というのが、 その後の単施設研究、これはジャーナルは問いませんが、どこで発表されてもいいんですが、 単施設RCTでどうなるかというのを見たわけです。 そうすると、単施設RCT16本のうち、単施設RCTでも死亡率が下がったものは1本しかなかったんですね。 わずか6%。 14本、圧倒的大多数9割近くはモータリティ変わらない。 そして、残りの1本、6%というのはまさにこの今述べた低めの血糖管理だったわけですけれど、 ここではモータリティ上がる、死亡率上がるって結果だったんです。 つまり、ほとんどの場合、90数%の確率において、ニューイングランドジャーナル・ランセットに 集中症分野の死亡率を下げるということが報告されている単施設RCTがあった場合、 90%以上の確率でその結果は単施設RCTでは再現されないんですね。 なので、僕らのメッセージとしては、ニューイングランドジャーナル・ランセットに乗ったものであっても、 単施設RCTの結果をもってプラクティスを変えるのは危険ですよというのがメッセージでした。 当然、このこと自体は単施設RCTでプラクティスを変えちゃダメだよという考え方自体は何も新しいものではないです。 それを単純に僕らは実際にデータを使って確認しただけなんですよね。 でもやはりこの血糖管理の歴史から言っても、非常に大切、死亡率を下げると思って導入したら逆の結果が起きてしまうぐらい、 それぐらい激しいことだって起きちゃうんだよということを、やはりこの血糖管理の歴史を振り返るにあたって知っておきたい。 なので、僕は数あるICUの老人ケアのうち、まずこの血糖管理からスタートしたよということだったわけです。 ただし、この後、血糖管理の研究というのは、いくつか140、180だけでいいのかという展開を新たにしているので、そこも少しだけご紹介しますね。 # チャプター 2 まず一つはですね、さっき言ったあのベルギーのグループ、タンシテツRCTをやって、その後オーストラリア、ニュージーランドにひっくり返されちゃったグループたち、この人たちはですね、もはや8周年ですよね。 あのー、低欠等を防ぐための非常に複雑なアルゴリズムを開発してですね、アプリみたいなものにして、電子カルテに導入してですね、 それを使いながら、さらに低欠等のリスクを回避しながら、タンシテツRCTを自分たちでやったんですね。 その結果が去年かな、一昨年かな、これもニューエングランドに載ってます。 で、確かに低欠等は別に増えなかった。モータリティは変わりないけれど、緩機能とか人機能だったかな、が少しいいんじゃないかっていう結果だったんですね。 でもまたしてもですね、じゃあこのアプリ誰でも入手できるんですか、できないわけですよね。 非常に特殊なセッティングでしか臨床用できないというところに、非常に洗練されたテクノロジーの気配は感じますけれど、 まだまだ大衆化するっていうか、普及するには難しい現状だなというふうに思っています。 なので、僕は別に低めの欠等管理がこの世から消えましたと言っているつもりは全然ありません。 ただ、あくまで誰でもどこでも簡単にできるとしたら140、180という、いわゆるスタンダードな欠等管理じゃないですかというふうに思っています。 もう一つの展開はですね、普段の欠等に合わせていくって考え方。 これは血圧とかサチュレーションによく言われていることですよね。 血圧であれば、普段血圧高い患者さんは高くした方がいいんじゃないかというのを生理学的によくわかります。 ちなみにこれはエビデンス的にはあまりそれをサポートする根拠はまだないのが現状です。 あとは酸素かな。サチュレーションも、例えばCOPDで普段から90前後くらいの人だったら、18から92でいいんじゃないですかという提案がしばしばされますよね。 これも正直まだエビデンスで強固にサポートされているわけではありませんが、往々にしてやっている人が多いんじゃないかと思います。 そしてですね、これを欠等で当てはめると、新型糖尿病だったら高めにしていいんじゃねっていう話なんですよね。 実は200代くらいまで許容していいんじゃないか、200代、全体200代、240くらいまで許容していいんじゃないかっていう研究も実はあるんですね。 これも実はオーストラリア・ニュージーランドのグループがやった研究で、まだそんなに規模の大きなものではない。 彼らにとってはおそらくパイロット的な位置づけなんじゃないかと思っていますけれど、そういうRCTも過去にはあります。 当然パイロット的な位置づけですので、患者さんにとって大切なアウトカムを何か評価したわけではありませんが、 当然高めの欠等目標を設定していれば少なくとも、いわゆる臨床的に重要な低欠等というのは減りますよということは分かっています。 なのでですね、この辺り今後どうなっていくか分かりません。 まだまだ展開は分かりませんけれど、大きなまず欠等値の歴史としては、 単施設RCTで良さそう、多施設RCTで逆だったというのが一つ。 そしてその後の展開としては、特殊なテクノロジーを使えば低めの欠等管理もそんなに危険なく、 もしかしたら患者さんに良いことを起こすかもしれないというデータ。 そしてもう一つは、普段の状態に近づける、普段の状態を意識した欠等管理をした方がいいんじゃないかということで、 糖尿病の患者さんでは高めにしてもいいかもねということが言われていたりします。 こうやってICの欠等管理の特にメジャーなところですね、 大きなRCTだったり、僕が個人的に注目しているRCTをご紹介するだけでもですね、 こうやって十数分喋れるぐらいには、しかも詳細に全然立ち入らずに喋ってもこれぐらいの時間になるぐらい、 ICの欠等管理一つとってもね、なかなか興味深いものがあると思っています。 なので是非是非、その入り口としてですね、起点になる、今回であればやはり僕は最も大切なものというのが ナイスシュガートライアルと言われる2008年にニューイングランドに出たオーストラリア・ニュージーランドの大きなRCT。 これを一度目を通してみるというのは悪くないことかなと思いますし、 自分たちが今140、180でやっているんだとしたら、どうして140、180なんだと、 どうして100ぐらいじゃないんだ、どうして200超えないようにしているんだというのを、ある種ご説明するための誰かにね、 するための一つの根拠となる試験としてこれがあるんだよというのは、 自分の引き出しにストックとして持っていてもいいんじゃないかなというふうに思っています。 ぜひぜひですね、最初にも少し申し上げましたけれど、今回新しい企画としてですね、 いろんなICUのルーティンケアの鍵となる知見エビデンスをご紹介しているこのシリーズそのものに対しても、 それから血糖管理で普段こういうことに悩んでますというご質問でも、 そして今回のね、放送を聞いて今後はこういう研究を紹介してほしいみたいなものがあればですね、 ぜひぜひボイシーのコメント欄に寄せていただけると嬉しいなというふうに思っています。 というわけで今回は、愛種の血糖管理の歴史を振り返ってみようということでお話してみました。 今日も聞いてくださってありがとうございます。 それではまた。 もっと見る #血糖 #ICU #集中治療 小谷祐樹とICUプレミアム放送配信中!09:061.チャプター 105:572.チャプター 2コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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