TOPライフスタイルヘルスケア・ダイエット小谷祐樹とICU【ARDS60周年⑤】60年でARDS患者さんの予後を改善しうる3つの治療18:31 8月22日 104再生 問題を報告する 再生する シェアする 60年の歴史の中で、ARDS患者さんの予後を改善しうる治療法が3つあります。低一回換気量換気、腹臥位療法、V-V ECMOです。これら3つの治療法について紹介しながら、3つに共通する「ARDSに効く理由」を考えてみます。AI目次ARDS患者予後改善の歴史低一回換気量: 革命的治療副害療法: 肺保護の秘訣VV-ECMO: 新たな希望と課題ARDS診療の普遍的原則とはAI文字起こし(β版) # チャプター 1 こんにちは。集中治療院の小谷由紀です。 今日はARDS60周年企画の第5回目です。 60周年の中でARDSの患者さんの予防をよくしてきたものというのは本当に少ないんですね。 治療法として本当に少ない。 そこを今回ちょっと見ていこうと思います。 昨日、プレミアム放送では同じPF100の患者さんでもいろいろあるということで、 支柱肺炎によるARDS、そして5炎に伴うARDS内症5炎そのもの、そして肺包出血、美慢性の肺包出血というものを話して、 それぞれの原因疾患に応じた治療をやっていく。 そしてARDSの有無に関わらず、ARDSの呼吸管理というのがいろんな患者さんに適用されているので、 それをやっていきましょうというのが基本ラインとしてあるよというところを考えながら、 いかにARDSとARDSと呼びながら、実際のマネジメントの中でできることというのは限られているかということを考えていったわけです。 60周年なわけですから、60年このARDSの歴史というのは続いてきているわけなんですけれど、 ARDSの患者さんの予防をよくする治療というのはどれぐらいあったのかということですね。 いろんな捉え方があるのは十々承知のもとですけれど、僕が考えているのは3つだというふうに思っています。 1つが低めの一回換気量目標ですね。 2つ目が副害療法。 そして3つ目がVVF。 もちろんこれは適切な患者さんを選んでということの前提があるわけですけれど、この3つを考えています。 そうなんですよ。みなさんどうですか。60年で3つってどうですか。 1個の治療を見つけるために20年かかると。 なので、僕らが聞いていらっしゃる方も既に医療現場で働いている方が多いということになると、 ここから退職まで、例えば40年ですよね。長い方でも。僕だったら30年ぐらいですけど。 その間で、新しい治療って1個か2個なんですよね。このペースで言っちゃうと。 もちろんこれからはいろんなテクノロジーを使ったりとか、これまでのむしろ60年で3個という経験を踏まえて、 新しい知見というのが何なら指数関数的に増えていくということを期待したいところですけれど、 いかに少ないかということをちょっと考えてみようかなというふうに思いますね。 1つ目は低めの1回換気量ということですよね。ロータイダルボリュームベンチレーションというんですかね。 これは原則としてやっぱり余計なことしないというのが、このARDSを含め集中治療全体に通停する考え方だというふうに思っています。 ARDSの患者さんというのは既に肺がダメージを受けているわけですよね。 かつその肺のシビアなダメージが故に人工呼吸を要するような低酸素結晶があるという現状のもとですね。 やむを得ず人工呼吸をしているというところです。 なので酸素化を維持する手段としてしょうがなくつけているんですけど、つけたせいで余計なことが起きるというのがやっぱりあるわけですね。 その中の一つの考え方としては、肺というのがいかに不均一な臓器かということですよね。 同じように人工呼吸の圧なり、一回換気量でもいいんですけど、ボリュームコントロールでもいいんですけれど、 設定しているとですね、肺の一部は傷ついている、一部は正常に近い、その不均一な肺に一定の同じ圧をかけていく。 特にですね、悪いところを広げようと思うと、往々にして圧は高くなっていったりする。 そうすると正常のところは過膨張に至ると。 正常のところだけに効くような設定だと、傷んでいるところはなかなかうまくいかない。 このバランスがよくわかんないなと、難しいなというところがARDSの根底にある考え方だというふうに思っています。 このロータリナルボリューム、低一回換気量というものの換気方法に関してはですね、2000年ですかね、 アロマトライアルというのが出たわけですね。 一回換気量を6と12を比べましたということになるとですね、死亡率は6のほうで31%、12のほうで40ということですね。 具合悪いから圧をいっぱいかけたり、具合悪いから一回換気量を増やしたらいいというものではないということがわかったわけです。 ある意味これは結構衝撃的だったと思いますよ、当時ね。 もう僕は医者になる前というか、医学部入る前ですから、全然そのリアルタイムでその時の温度感というのはわからないわけですけれど、 6と12を比べるということはですね、やっぱり6も12も妥当だろうと。 ある程度医療従事者はやってたんだよというその比較の下でですね、やっぱり明らかな有害性が出てきたということで、 これは一気にパラダイムシフトを起こすような一つの研究結果だったんだというふうに思います。 これが2000年ですね。 2つ目が副害ですね。 ひっくり返しましょうというのはですね、これはもうこの副害療法の具体的なエビデンスが出る前からですね、やっぱりやってる人いっぱいいたんだと思うんですね。 国内でも80年代、90年代からやってた人というのはいたようです。 理由は簡単でですね、愛知の患者さんみたいに上向きでずっと寝ていると、業界で寝ているとですね、 愛則無規範になるよねということでひっくり返したらいいんじゃないかということがわかってきたわけです。 当然ひっくり返したらPFEが上がる、換気血流不均等が改善する、不均効果が改善するという理論的根拠というのはよくわかるわけですけれど、 それが本当にいいのと。 さっきの一回換気量の時にも言いましたよね。 人工呼吸の圧というのは一定に肺全体にかかるわけですから、 傷んだり症状だったりする肺がごちゃ混ぜの肺には異なる効果を及ぼしていくというわけですね。 副害というのはある種それを均等にできるだけしていこうと。 つまりめっちゃいい肺がある、全然ダメな肺があるじゃなくて、ちょっと悪いちょっといいぐらいにするとですね、 同じ圧かけててもバランス取れてどこかが痛む、追加のダメージを起こさないという原則ですから、 そこまで行かずに済むんじゃないかということが理論的に期待されるわけですね。 スタディーとしては2013年ですね、プロセバというトライアルですけれど、 これはPFEが150未満の中等症から重症のERDS患者さんを集めてきてですね、 16時間以上の副害があるか業外で見るかということをやるとですね、死亡率が16%と32%ということで、 これ28日か、死亡率は16%と32%、90日死亡で見ても23%と41%ということでですね、副害が良さそうだということが分かったわけです。 もちろんここで注意しておきたいのはですね、インクルージョン、エクスクルージョンクライテリアですよね。 きちんと配放換気、低減1回換気量の換気をやってもですね、ずっとPFが上がらないぞということを対処、 そういう患者さんを対処しているというところはポイントで、 誰にでもですね、PFがいきなり相関直後80だからいきなりひっくり返しましょうってなるわけではないというところは少し注意しておきたいところですね。 さてさて3つ目ですね。3つ目はVVECMO。なんかここまでね、例えば低1回換気量と副害っていうと非常に普及性理学的なね、 肺に優しそうなことをするという意味で、なんかあの人工呼吸のしかも範囲でやれることなので、 ああなるほどなというのは分かりやすいかと思うんですが、VVECMOっていうとなんか急にねハードル上がるような気がしませんか。 なんか僕はねやっぱりVVECMOっていうのはあんまり特に前の施設ではほとんどやってなかったし、 あの今の神田総合病院でも僕は来たすぐの時はそんなにやってない治療だったんで、 まあやっぱりなんかあの純粋な不慣れに伴う抵抗感があったんですよね。 いきなりなんかマシンがつくっていう追加の慣れないマシンがつくっていうのは結構抵抗感がありました。 ただですね、僕の理解だとですね、結構VVECMOも先ほど言ったような一回感覚量の低めにすることとかですね、 副害と同じようにですね、大きな行為でいうと目指していることは肺保護なんじゃないかなということを思っています。 # チャプター 2 VVFも自体がやっていることですね。血を抜いて人工肺で酸素化して戻していくよと。CO2も一緒に除去していくよということですね。 当然その肺そのものを何か良くするわけではないというところなんですけれど、多くのこのガス交換の部分をVVF向かいになってくれるわけです。 それまでは人工呼吸だけじゃないといけないとするとですね、相当その人工呼吸の設定はハードになるわけですね。 例えばピープ高めにしたかったりとかですね。一回換気量がCO2に刺さされながらギリギリのところで呼吸回数を増やさないといけないとかね。 結果としてコンプライアンスも悪い、なかなか広がりにくい肺なわけですから、圧もたくさんかかっているみたいなところがあったわけですけれど、 一旦ECMOが肩代わりしてくれると思えばですね、もう人工呼吸のサポートというのはすごく減らすことができますよね。 なので僕の中ではやはり同じように、やはり肺保護器としたデバイスというか介入としてVVFというのを捉えています。 ただですね、さっきの一回換気量を低めする副害みたいなものは、大きなRCTでどんとこっちが良いぞというのが死亡率に影響を及ぼすぐらい大きな影響が出たわけですけれど、 ECMOというのはまだまだそこまでは行っていないというのが現状です。例えば2018年のエオリアというトライアルで言うとですね、60日死亡が35と46ということですね。 これは十分、値だけ見れば大きな値ですけれど、10%の差ですから、ただ患者さんがそんなに多くなかったりして、統計学的な差はついていないというものが現状です。 さらにですね、通常治療、非ECMO群ではですね、結構具合が悪くなりすぎてですね、レスキューの目的でですね、28%くらいの患者さんが結果的にどこかのタイミングでECMOを受けているんですよね。 なのでこのクロスオーバーと言いますけれど、割り当てられた通常治療の患者さんが結局ECMOを受けちゃったというこのクロスオーバーがあるのでですね、なかなか欠陥解釈というのは簡単じゃないなというところです。 あとはですね、それ以外の例えばベイズの解析をしてみるとかですね、あとはあくまで早期にECMOをすると。さっき言ったレスキューというのはもう具合が悪くなりすぎて、他に手段がないからECMOをやったっていうのはそうじゃなくてですね、早めにECMOを導入するという方がいいんじゃないかという、このAORIAトライアルからのデータもあったりしてですね、結構その辺りは議論が分かれるところではあります。 ただ、COVIDも経てですね、全世界的にECMOの研究、経験が増えてきているというのが現状ですので、もう少し多分追加のエビデンスがあると、これから出てくるとは思いますけれど、VVECMOというものは選択肢として、治療の選択肢として施設のマンパーなりね、リソースの問題が確保できるのであれば、持っていてもいい方法なんじゃないかなということを思っています。 ただですね、当然、例えばさっきの副害がね、重症な患者さんにやっていきましょうっていう前提があったようにですね、ECMOもじゃあもういきなりARDSだったらみんなにやるというわけじゃないですよね、あくまで1回間起用とか、通常は副害とかもやってですね、それでもなかなか難しいという患者さんに適応になることの方が多いんじゃないかなというふうに思っていますが、一方で遅れても治療後が期待しづらいというところで、 この早いタイミングでの見極めっていうのは結構まだまだ難しいところです。なので、僕はそのVVECMOに関してですね、十分に確立したベネフィットがあるかというとまだまだわからないのが位置づけだと思いますけれど、ただですね、他の治療法に比べて少なくとも相当有望な結果が出てきているというのは間違いないところですので、当然これは集約家の文脈も多分にあるので、みんながやった方がいいよなんて全然思わないわけですけれど、 ただ治療の有望な治療、有力な治療の一つの選択肢としてECMOというのがそこにあってもいいのかなということは思っているわけです。 さてさて、低一階患期量、それから副害、そして適切な患者さんを選んだ意味でのECMOというのがあるわけですけれど、これらはね、これらはやった方が良さそうな治療、やった方が良さそうな患者さんがあるで分かっている治療というわけですけれど、 それ以外にいろいろ過去には、いわゆるエビデンスの観点から言うと不十分だったものなんていうのがたくさんあるわけですね。ピープの設定、禁止感とか心鎮性とか、直接呼吸じゃなくてもね、例えば湯液管理とか循環管理もそうでしょう。 当然ステロイドなんかもそうですよね。このあたりは結果が良いものがあったりダメだったりで、メタ解析やったりですね、見比べてみると何とも言えないなというのが現状にあります。 これらはですね、結局ARDSというものの、患者さんの中の異質性というのはすごく大きいですよね。ARDSの原因問わないですから、肺炎のものもあれば、普通のセプシスのものもあれば、述語のものもあれば、外症に伴うものもありますよね。 これらを10波一からげにARDSと呼んでいるわけですけど、本当に本当にそうなんですかというのは、まだまだわからないですよね。 で、そのいろんな要素に合わせてですね、患者さんの要素に合わせて、内緒、原因疾患に合わせて、臨床経過に応じてですね、この治療はこういう場面で効く。 まあ典型的にはよく、炎症がきついかそうでないかによってですね、例えばステロイドとか免疫抑制薬というのを試みられているわけですよね。 まだまだこれらは仮説にとどまっているわけですけれど、ARDSというものを治療しているかというよりもですね、肺障害が起きているというものに対して余計な肺障害を加えないという点で、僕はこの一階患企業、少なめ、副害、ウェブエクモっていうのは競争しているんじゃないかなというふうに思います。 なので、治療界にはそれに特異的な治療があるかどうかっていう、そこまで踏み込んだ視点じゃなくてですね、やっぱり余計なことをしないぞという呼吸管理の原則を提供してくれた意味でですね、このARDSという疾患概念というか症候群概念というのは非常に意義があったっていうんじゃないかなというふうに思います。 60年で3つしかないというふうに思われるかもしれませんけれど、一定それは僕もそう思うんですけれど、とはいえね、症候群に効く治療って言われてもなんか変な感じですよね。ショックで考えたら、みんなにノルアド行くわけじゃない。みんなにドブタミン行くわけじゃない。みんなにウェキ行くわけじゃなくて、それぞれの患者さんで、例えば除水するときだってあるかもしれないし、ドブタミンを優先するかもしれないし、バソプレシンから行きたいかもしれないし、いきなりインペラみたいなのがいいかもしれない。 そのあたり、やっぱりショックであれば心臓とか血管のことを考えるわけですけれど、ARDSだったら肺のことを考える。いずれもやっぱり共通しているのは余計なことをしない。患者さんが良くなっていくのに邪魔しない。その肺で最低限のサポートしていくっていうのがなんとなく通送低音として流れているような気がしています。 さあ、ARDS診療のことをちょっと考えてきました。ARDSの予後を改善してきた治療を3つということで考えてきましたが、この整理の仕方どういうふうに聞こえたですかね。ぜひぜひ皆さんご意見あればお聞かせいただきたいと思っていますし、これ以外の自分にとってはこういう治療もすごくARDSの診療場は大切にしていますみたいなものがあればご意見をコメント欄でいただけたらと。 いうふうに思っています。それから、昨日のBF100という患者さんを3例取り上げながら、ARDSの診断だったり、あとはその原因の考え方だったり、治療のマネジメント全体像みたいなものはプレミアム放送でお話ししています。これに関してはプレミアム放送は通常毎月1500円で聞いていただけるんですけれど、 今月は諸月無料という設定に今月からしていますので、一旦お聞きいただいてみてですね、今後聞こうかなと思っていただいたらそのまま続けていただいたらいいですし、そうでなければ1回のお試しだけだったなということで判断いただけたらいいかなというふうに思っています。 というわけで、今日もここまで聞いてくださってどうもありがとうございました。それではまた。 もっと見る #ICU #ECMO #集中治療 #ARDS 小谷祐樹とICUプレミアム放送配信中!09:361.チャプター 108:552.チャプター 2コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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