TOPライフスタイルヘルスケア・ダイエット小谷祐樹とICU【ARDS60周年⑨】VV-ECMOは肺を治すわけじゃない13:10 8月26日 95再生 問題を報告する 再生する シェアする ARDS60周年企画、9回目の今日はVV-ECMOについてお話しします。VV-ECMOは一体何をしているのか? VV-ECMOを始めると肺にどんな変化が起きるのか? について整理していこうと思います。AI目次VV-ECMOが肺を治さない真の理由肺保護換気で限界のARDS症例VILI抑制に繋がるECMO導入効果ラングレスト設定の最適解を探るVV-ECMOは究極の肺保護戦略AI文字起こし(β版) # チャプター 1 こんにちは。集中治療員の小谷幸です。 今日は、重症ARDSに対するVVECMOの話をちょっとしようと思いますね。 ここまでね、一回換気量、副外療法、そしてVVECMOというのが、ARDSの予後を改善し得る介入として広く広まってきたというお話をしました。 昨日まで、一回換気量の制限、それから副外療法について詳しく見ていったわけですけれど、 こういうガイドラインでも推奨されているような配放後換気を実践しても、なかなかガス交換が不十分という患者さんがどうしてもいます。 例えば例として、重症指腸肺炎でARDSになっているという患者さん。 一回換気量は、ちゃんと予測体重の6にセットしている。 ピープは12かけていて、トータルピープが14。 プラット圧は30で、ドライブプレッシャーが14というような患者さんですね。 呼吸数を35にして、FAO2は1.0で、2回もやっているけれど、PO2が60ぐらい。 PFEでいうと60ですね。 さらに言うと、CO2は64で、CO3が24ぐらいで、pHは7.2を切っちゃうというような感じで、 配放後換気を続けて頑張っているんだけれど、低酸素結晶やアシデミアが制御できないというわけですね。 こういうわけで、この患者さんにVVECMOを導入しましたよというわけですね。 VVECMOをやったら、PAO2は上がるし、PACO2は下がるし、pHも上がってきたというわけですが、 当然、レントゲンをとってみても肺の炎はほとんど変わっていないわけですよね。 というわけで、VVECMOというのは肺を良くしているんですかという問いに対しては、当然NOですよね。 VVECMOそのものが何か急に肺を良くするわけではないですよね。 じゃあ、どうしてこういう時にVVECMOというのが考えられるのか。 そして、その瞬間というわけではないですけれど、VVECMOをやっている間に、 どうして肺保護をさらに強化することができるんだろうかということをちょっと考えてみていこうと思います。 VVECMOというのは腸脈血を引いてきて、肺をバイパスするわけですけど、腸脈血を引いてきて、 ごめんなさい、肺に入る手前ですね。腸脈血を引いてきて、酸素を増やしてCO2を低くして、 そしてまた返していく。VVですから、また腸脈血に返していくというわけですね。 酸素化というのは結構いろんな因子に影響を受けるわけですよね。 蜘蛛の血流量はもちろん、一方で患者さんの心拍数とかヘモグロビンとか、 あとは回路内でのVから取ってVに返すわけですから、リサーキュレーションしちゃうわけですよね。 ごめんなさい、さっき肺をバイパスみたいなことを言っちゃいましたけど、 それはVAになるので、VVですからVから入ってVに返していくというわけですね。 当然なので、患者さんのその時の肺のコンディションにも影響を受けるわけですね。 ですがですね、これがちょっと自分が間違えて言っちゃったから強調しておきますけれど、 VVですから別に循環サポートは直接はしないわけですね。 VAは心拍を媒介してというか、バイパスして循環をサポートするわけですけど、 VVはVから引いてVに戻すというわけですね。 なので、間接的に例えば低酸素を是正したり、アシデミを是正したり、CO2を下げたりすることによってね、 無神経とかに、当然循環動態全体にも間接的に影響するかもしれないけれど、 別にそれで全身の白質を代行してくれるわけではありません。 あくまで肺のガス交換を代替するというわけですね。 ガス交換を良くしてくれるとなるとですね、どうして肺保護になるかということを考えるとですね、 これは自分の肺だけでガス交換を頑張らないといけない時っていうのは、 やっぱり肺が悪ければ悪いほど一般的に人工呼吸器の設定っていうのはより強度が上がっていきますよね。 ピープを上げるかもしれない、ドライビングプレッシャーを上げるかもしれない、呼吸器数を増やすかもしれない、 そういった設定になっていくと、これはどんどんどんどん肺にかかる圧っていうのは相対的に上がっていくわけですよね。 この患者さんにしてもですね、エクモを導入の前はですね、呼吸数も30何回、ドライビングプレッシャー16でエフ圧も高い、 そういう設定にせざるを得なかったわけですよね。 ここからどうやって良くするのって言っても、もうなんかどうしようもないですよね。 プラトンも30にもう達しちゃってるわけだし。 そうすると当然、人工呼吸は肺を持たすために何とか頑張ってやってるわけだけれど、 その人工呼吸によって肺が傷つく、まさにVIVIですね。 Ventilated Induced Lung Injuryですよね。 人工呼吸器関連肺障害かな、になっていくわけですよね。 そこでエクモですよ。そこでVIVIエクモ。 VIVIエクモすると肺障害が起きている肺がいくら頑張ったって知れてる酸素肺や換気のパートっていうのを 人工肺に移行させることができる。 結果として自分の肺そんな頑張らなくて良くなるわけですよね。 一回含有量だってパーキロ6も入れなくてもいいかもしれない。呼吸数30回なんてやらなくていい。 ドライビングプレッシャー下げれる。プラトン圧下げれる。エフ圧下げれる。ピープも下げれる。 そうなってくるとこういう様々な圧によって生じていた肺障害の要素を減らしていくことができますよね。 だからVIVIエクモっていうのは結果として人工呼吸器の設定を楽にできる。 減らすことができる。だからこそ肺保護につながるというわけですね。 なのでエクモやる前はガス交換も呼吸器で頑張らないといけない。 自分の肺で頑張らないといけない。だからこそ肺障害のリスクが逆に高くなってしまうという非常にジレンマに陥っていたわけですけれど、 VIVIエクモを導入することによって人工呼吸器の設定を緩めることによって、 ようやく肺をこれ以上痛めつけるリスクを減らすということができる。 つまりは肺保護換気を可能にするというわけですね。 VIVIエクモをやっている時はしばしばラングレストの設定しましょうということを言われます。 これはエオリアという代表的なVIVIエクモのRCTの設定を皆さん参考にされているんじゃないかなということを思います。 例えば1回換気量は予測体重4mLパーキュアぐらい。 まあ未満かな。呼吸数計の10回ぐらい。ピープは10ぐらい。 プラトン圧25ぐらい。25以内。まああの、以下ですね。に設定するというわけですね。 で、ただですね、このラングレストというのは、じゃあどれぐらいレストを休ませればいいの?と言われると、これも結構難しいわけですね。 つまりその間に肺が虚脱しちゃうと困る。なのでじゃあピープ5にするかというと、まあしないところが多いんじゃないかなというふうに思います。 つまり一旦絞んだ肺をまた膨らますのは大変なんで、そうすると結局ある程度絞まないぐらいのピープはかけておく。 だからって別に1回換気量は稼がなくてもいいわけですよね。 で、当然ドライブプレッシャーは低めに設定するということが多いんじゃないかなと思います。 まあ体格とかね、その時の換気の状況とかにもよるんで、多少の増減はあるけど、すごく下げてもどうでしょう。 僕らのところだったら8ぐらいかな。8から12ぐらいまでで調整しているということが多いんじゃないかなということを思います。 当然ピープも高ければ高いほどね、脂肪も肺は少なくなるかもしれないけど、正常肺は過増強しちゃうし、過寸転換しちゃうし、 当然循環・全負荷が減ったり、無心の負荷になったりするので、このあたりは個別に、患者さんごとに良いところを探すということになっちゃいますね。 このラングレストの時に自発呼吸をどうするかという問題も当然ありますね。 自発呼吸が大きいと、また別の回で言えたらいいと思いますけど、PCDというね、これも結局肺障害の原因になってしまうというものがあります。 一方でじゃあずっと心鎮線しているとね、当然ムキ肺は増えるし、タンは溜まるし、当然離症なんて進まないわけですよね。 結果は離脱が遅れていく、そういう部分があるので、これは自発呼吸もどの辺にしたらいいかというのは結構患者さんによると思います。 自発呼吸で肺障害がかえって起きる、呼吸努力が大きくなる、吸気努力が強くなるということはない程度の、 でも、もう心鎮線、ベタ寝かせ、禁止感なんていうのでもない、この良い塩梅、なかなか難しいですよね、を一応取っていくというのが目標になっていくんだろうというふうに思います。 あくまで目標、なんでエクモ入れたんだっけ、配放の実践ですよ。配放ができるような周りを整えていく、そこには鎮静の深度なんていうのも一つの要素になっていくんだろうというふうに思います。 # チャプター 2 というわけで、最後にちょっとだけ省略に戻ろうと思うと、ECMOをやれば酸素化、pCO2というのが良くなるわけですよね。 でも当然これはもともとの支柱肺炎、ARDSが良くなったわけじゃないですよね。 なのでECMOに肩代わりしてもらったんだから、1回換気量パーキルを4以下ぐらいに落とす、呼吸数も10ぐらいにする、 ドライブプレッシャーは別に10でも何でもいいんですけど、ぐらいを目安にする、 1回換気量を達成できるぐらいのドライブプレッシャーを下げる、fIO2でも下げる、別に40パーでも50パーでもいいんですけど、 全体のサーキュレーション、pCO2を見ながらまた調整する、そしてピープは虚脱しないぐらいのピープを何とかやっていく、 というのがECMO導入後の目標ですよね。 あくまで一旦は肺保護ですね。 肺保護をもともと1回換気量を制限していた、もともとピープを適正にしていた、もともとドライブプレッシャーやプラトン圧をちゃんと守っていた、 でもそれだと酸素化換気がうまくいかないので、じゃあということでECMOに肩代わりしてもらって肺保護を実践する。 ECMOで時間稼ぎしている間に、支柱肺炎であれば例えば呼吸薬が効いてきてARDSが収まってくるのをじっと待とうと、 その間、人工呼吸の設定的には、ARDSにトラブルともなる肺障害が起きない程度に設定しながらも、 肺包の虚脱が起きないぐらいにしていこうというのがVVECMOの目標なのかなというふうに思います。 こうやって整理すると、1回換気量制限、副害、VVECMO全部あくまで肺保護をずっとやっていこうと、 要するに人工呼吸もECMOもそうですけど、全部時間稼ぎ、時間稼ぎなわけですよね。 非整理的な換気だったり、循環のことをやっているわけですよ。 なので、その間に余計なことができるだけ起きないようにしよう。 そこをあくまで目標、僕らはいろんなマシンを装着した患者さんを見るとテンションが上がっちゃったり、 これでこそ周知強弱だと思っちゃうかもしれないけれど、もちろんそうなんだけれど、 それはあくまでその場しのぎで、やむを得ずつけている。 余計なことをしないというのが一番目指すべきところかなというふうに思います。 というわけで、VV-ECMOは肺を治す装置じゃなくて、時間稼ぎ、酸素化換気を肩代わりして、 その間に肺保護をしっかりやっていこう。あくまでビリを減らしていこう。 そして、その間の呼吸器の設定、ラングレストと言うけれど、 何でもかんでも、最小限にすりゃいいわけじゃない。 虚脱を防ぎながらでも、圧だったり、肺障害、とにかくビリを起こさないようにしていこうというのが目標の治療だと思います。 今回はお話をしました。 今日もあくまでこれはVV-ECMOのある種の理論的な背景をお話ししたというところですので、 今後は実践編ということで、患者選択とか、 実際にどういう患者さんにどういうふうに使っていくのというお話を明日していこうと思っています。 というわけで、今日も聞いてくださってどうもありがとうございました。 それではまた。 もっと見る #ICU #ECMO #集中治療 #ARDS 小谷祐樹とICUプレミアム放送配信中!09:561.チャプター 103:142.チャプター 2コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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