Voicy Journal

国内最大級の音声プラットフォームVoicyで配信される放送を、テキストでもお楽しみいただけます!

早期リタイア「FIRE」の流行に物申す!手段と目的を履き違えていませんか? − 税理士 大河内薫

早期リタイア「FIRE」の流行に物申す!手段と目的を履き違えていませんか? − 税理士 大河内薫

この記事は、Voicyパーソナリティ大河内薫さんの放送をもとに書き起こした記事です。
音声でも聴きたい方は、記事最後の再生プレーヤーからお楽しみください!

最近流行している「FIRE」とは?

FIREという言葉を最近よく聞くようになったんじゃないでしょうか?Financial Independence Retire Earlyこの頭文字をとってFIREと書きます。

これがあまりにも流行っている。Financial Independence Retire Earlyなので、経済的自由を手にしつつ、早期退職する、仕事をせずに生きていくこと。これが大変流行っているんです。でもそれってどうなの?これには本当に物申したいんですよね。経済的自由は憧れるものだと思うし、そうなりたいと思うのは人間として当然だと思うんです。

まずは定義をしっかりしないといけないですよね。経済的自由とはなんなのか?自分の生活費を資産が稼ぎ出してくれることですかね。今は労働をして稼ぐのが基本じゃないですか。会社員はそうだし、フリーランスの個人事業主だってそうだし、経営者もやっぱりそうなわけです。でもこれが労働をやめてもお金が入ってくる状態。具体的に言うんだったら、株式の配当が入ってくるとか、不動産の賃貸収入が入ってくるとか。こういう収入が自分の生活費を超えたら、これはもう働かなくても生きていけるってことです。これを今の世の中では、FIREと呼んで、非常に流行りはじめた感じですね。

2010年ぐらいにも、1度FIREムーブメントが起こって、流行った記憶があるんだけど、今回はただ事じゃない感じがするんです。雑誌で特集が組まれたり、テレビのゴールデンタイムのニュースで出てきたり。大丈夫かな?って思います。やっぱりこれをめざしてますって人、本当増えてきたんです。色々なメディアの宣伝とかでFIREっていいな!経済的自由っていいな!これを目指そう!って人が増えたと思います。1億円の株式を持って、これを利回り3%とか、税引き後で4%ぐらいで回せば、400万円毎年入ってくるわけじゃないですか。そしたら平均的な生活ができますよね。これを目指す人がほんと増えたんだけど、大丈夫かな?って。

経済的自由を手にしたら何がしたい?手段と目的を履き違えない

経済的自由、資産所得が生活費を超えて働かなくても生きていける状態。これは目的じゃなくて手段ですからね。ここを履き違えている人、本当に多いだろうなって思います。経済的自由になる。これが目的の人生って、むなしくないですか?経済的自由を手にしたその先に目的があって、それを達成するための手段が経済的自由、つまりFIREだと思うんですよ。FIREに限らず、最近、本当に手段の目的化が多いと思います。

経済的自由が目的ですとか言っちゃったら、じゃあ経済的自由を達成した後何すんのって話じゃないですか。だからFIREという言葉がめちゃくちゃ流行ってるっていうのはどうかなーって、僕は個人的には思います。なので、リスナーの方も、目指している方が多いかもしれないけど、それって目的じゃないですから。経済的自由を手にしたその先に自分のやりたいことってあるはずだから、それを目的にしてください。そのための手段が経済的自由です。

もう少し深掘りすると、経済的自由が手段ってことは時間が必要ってことです。何か目的があって、その手段としてFIREを選ぶんだから。社会と切り離して労働せずに生きていくことじゃないですか。つまり時間は大量にあるってこと。あなたの目的は時間がすごく必要なことなはずなんです。本当にね、この辺は履き違えてほしくないなって思います。

「FIRE」が流行る背景

FIREが流行ってる背景は、やっぱりみんなもう社会にいたくないってことなんだろうなと思います。ここがたぶん1番のボトルネック。日本の今一番苦しいところで、もうみんな会社に属して働きたくないんです。日本社会を生きていくのに疲れちゃったんだと思うんです。だからこのFIRE、経済的自由、これが目的化されて、それを目指す人が増えている状態は国家としてはかなり危うい状態だろうなって思います。

今日はFIREについて話してきました。そしてこれは手段ですよ、目的化しないでねって僕は思います。メディアの関係者の方々、もし聞いてたら安易にこれを取り上げないでください。本当に勘違いする人多いから。

人生の目的は各々必ずあるはずで、それに対する手段の1つなんですよね。それがフリーランスの働き方でも、サラリーマンの働き方でも、経済的自由という資産所得で生きていくやり方でもいいんだけど、自分の目的はあるはずだから、絶対に履き違えてほしくないなって思います。

このFIREという言葉がテレビとかにまで出てきちゃって、こんなに流行ってるっていうのは、日本社会全体が「働きたくねぇな」っていう悲鳴を上げている。そんな危うさを感じずにはいられないです。本当に危険信号だと思うので、手段の目的化というのは各々しないようにしてください。

Return Top