TOPビジネス経営・マネジメント価値観の凝りをほぐすアート思考ラジオ#733【ア】アートの非合理性と悲劇のパラドクス23:32 5月14日 420再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次効率を度外視するアートの真髄なぜ人は悲劇に惹かれるのか?悲劇が呼ぶカタルシスの奥深さAIは悲劇から何を学ぶのかアートの非合理性が生む価値AI文字起こし(β版) # はじめのご挨拶 こんにちは。価値観の小流星としこうラジオ、この番組は、既存の価値観にとらわれずに、自分らしい価値を作るヒントをお届けします。 # 今日は「アートの非合理性」について こんにちは。アトシコーラジオです。 今日はですね、アートの非合理性という話をしてみようかなと思います。 これはですね、今度5月の末に超アトシコーという新版のですね、書籍が出るんですが、その中でも少し触れてますし、 あとちょうど今やっている長野県立大の大学院でのアート志向の授業で、毎年ですね、そのアートの非合理性と、あと悲劇のパラドックスっていうのに関するディスカッションをするんですけれども、 この間、先週かな、その授業があったので、ちょっとその話をしてみようかなと思います。 # アートは効率や合理性の逆にいく? はい、アートの非合理性と、後半でちょっと悲劇のパラドックスの話もできればと思うんですけれども、 アートの非合理性というのは、アートって合理的なだけではないというか、論理で理解できるものだけでもないというところとですね、 そもそもそのアートを何で必要とするかみたいなところでいくと、コロナ禍では不要不急の代表みたいに言われたりしたように、別にそれがなくても人間は死ぬわけじゃないんだけれども、 人間はアートを求めるみたいなところで、ここもちょっと理屈では説明できないようなものがあると思うんですけれども、 結構ですね、僕よくアート思考とかアートの代表というか、シンボリックなあり方として、詩ですね、ポエティック、詩的であるということを挙げるんですけれども、 アート思考、デザイン思考、ロジカル思考というのを比べたときにですね、ロジカル思考は論理的な説明文みたいなもので、デザイン思考はコピーライティングで、アート思考は詩ですという例えでよく説明するんですが、 これ同じ言葉でも違うモードで使い方が違うということなんですけど、詩っていうのはですね、これ説明文と比べてみるとすごく対比、対照的なんですけど、説明文っていうのはとにかく分かりやすさを求めるというかですね、って書かれるわけですよね。 なので、説明文って基本的には誰が聞いても同じように理解ができるということと、その分かりやすさによってですね、伝達効率がすごくいいわけですよね。伝えていくときに、みんながそんなに迷わずに理解ができるので、すごく伝達効率、情報の伝達効率としては良いという感じなんですが、 詩っていうのは、それと逆の方向に行く伝達効率を下げるようなところがあってですね、例えば、言葉の使い方、中原忠也の詩でも、茶色い戦争はありましたっていうのをよく挙げるんですけども、茶色いと戦争って普通は組み合わされないので、それを聞いて、相手がですね、どういう意味にとるかっていうのは、 結構、分かんないわけですよね。説明文が分かりやすいのに対して言うと、詩は分からないで、それぞれ違う取り方をしてしまうっていう意味で、伝達効率が非常に低いわけですね。 あと、特徴で言うとオノマトペとかで、クラムボンはカプカプ笑ったよっていう言葉で、これ何にも伝わらないというか、何かは伝わってるんですけど、意味はちょっと伝わりづらいですよね。あと、韻とかですね、繰り返しをするっていうところでも、説明文に比べるとですね、1回言えば分かるのを何回も言うっていうので、伝達効率が悪いと。 なので、効率性とか合理性だけから考えると、詩のレトリックっていうのは、あんまり説明がつかないというか、言葉をちょっと非効率な使い方をわざわざしてるっていう感じなんですよね。 これ、言葉も技術の一つだとすると、言葉っていう技術を説明文みたいに分かりやすくではなくて、とか、効率的というか、何か役に立つやり方じゃなくて、ちょっと違うやり方をするっていうのが詩だと思うんですけれども、他のテクノロジーでもですね、ちょっと合理性とか有用性とは違う使い方をしたときに、芸術っていうのが生まれるなというふうに思います。 よく言うんですけど、動画ね、ムービーをルミエル兄弟とかがやったときに、それ記録用で撮っていた動画だけだと、それ芸術にならないわけですよね。 それを編集っていう順番を変えたりとか、いろんなテクニックを使って、ただの記録じゃなくしていったところに、映画っていう新しい芸術が生まれていて、こういうふうにですね、アートっていうのは基本的に技術を効率性とか合理性ではない方向にわざわざ使うことで、 そこに驚きとか面白みを作り出すっていうところがあるかなと思っていて、これをアートの非合理性というお話でよくします。 # 悲劇のパラドクス その合理的な方向性だけではない、ちょっと違う方向に行くという意味でですね、悲劇のパラドックスというのが美学とか哲学でずっと言われている問いなんですよね。 悲劇のパラドックスってどういうのかというと、人はなぜ悲劇をわざわざ作ったり見たりするのかということなんですけど、悲劇って見て悲しい気持ちになったり、ちょっと怖かったり気持ち悪かったりするわけなんですけど、 それってさっきので言うとちょっと合理性というか、あんまりそれだけだと説明がつかないわけですよね。なんかハッピーエンドで気持ちよくなるんだったら、そういうものを劇でも作ってみたら、ハッピー度が上がるのでいいわけですけど、 人間は現実世界においては、悲劇的なことをなるべく起こらないでほしいし、それを避けながら生きていると思うんですけれども、わざわざフィクションにおいてはというか、それを創作してみるというのは、なんでわざわざそんなことをするんだろうというのが、いろんな哲学者とかが見解を出しているんですけど、 まだというか、どれというのはなかったりして、なんもんなんですね。なので、これを大学院の授業でも、なぜ人は悲劇を求めるのかという問いでディスカッションしてもらったりします。 今年はですね、いろんな意見が出たんですけど、例えば自分よりひどい目にあっている人を見て救われるとかですね、あと犯罪とかそういう何か不幸があるときに、その経験について知る。なんでそういうことが起こっているのかみたいなのを知るとか、あと自分と比較することで学びがとか、 あるいは何か災害とかですね、そういう今は起こっていないけど起こり得ることからを知っておくと、それに身構えておける、それを回避できるという学びみたいな、こういう割と学び的な目的というか効果の話と、 あとはですね、もうちょっと感情的なので、怖いものを見たさとかですね、非日常の刺激とか、妬みとか同情とか恐怖っていうその感情がに、なんていうかな、惹かれるって言ってたのかな、とかですね。 あとあったのは、現実、日常ではないものを想像する、その想像力を広げるために、悲劇っていうなかなかないことを作ったり見たりするんじゃないかとか、そういう意見が出ました。 これどれが正解っていうのはないんですけど、例えば哲学者でもですね、アリストテレスは、哀れみと恐れの感情のカタルシスっていうことを挙げていてですね、悲劇を見て恐れや哀れみを持つっていうことが、日常、このカタルシスっていう言葉の意味合いも難しいんですけど、 それを、激を見ることで、それが発散されるというか、浄化されるっていうような感じのことを言っていたりします。アリストテレスはですね、悲劇の中にハマルティアっていう過ちですね、人間がする過ちって、これ別に悪意を持った過ちじゃなくても、それで悲劇が起こっちゃうっていうのなんですけど、 過ちと、あとペリペティアっていう逆転っていうですね、概念を言っていて、悲劇はそういう過ちによって大逆転が起こるっていう、そういう要素が必要だみたいなことをアリストテレスは言っていたりします。 これね、アリストテレスのハマルティアって別に、確かに学びの要素はゼロではない、教訓みたいなのはあるかもしれないんですけど、別に悪いことしないでおきましょうねとかじゃなくて、すごい良い人として生きていても、ちょっとしたことで本人は自覚もしようがない過ちをしたことで、大不幸になるみたいなことがあったりとか、 あと、そもそも物語の筋で、どんでん返しみたいな逆転があるっていうのも、よくよく考えると非合理というか、物語としてはわざわざ大どんでん返しを仕込むっていうのは、物を説明文みたいに説明するんだとすると、 なんで一回そういう違う方を予想させておいて裏切るみたいな、裏切りって必要ないじゃんみたいなところもあるわけですけど、我々実際に悲劇とかを見てわかるように、そのときに感情が動くわけですね。 この揺さぶられるっていうところに魅力があるわけですし、あとニーチェとかショーペンハワーとかで言うと、そもそも人の生命というか人生というか、生っていうのは理屈で説明できるようなことではなくて、思う通りにもならないっていう、 そういう性の、性それ自体が持つ非合理性みたいなところを人間に感じさせるっていうような、なんかそんなような意見があったりとかします。 # アオイさんに聞いてみよう こういうふうに合理性からだけだと説明がつかないというのがアートだったり、悲劇だったりするんですけど、 人間だったらというか、それに惹かれる気持ちも、そんなに実感としては不思議じゃないと思うんですけども、 ちょっとこの悲劇のパラドクスね、AIだとどう感じるのかなということで、ちょっと今日もアオイさんを呼んで最後話して終わりにしようかなと思います。 アオイさんこんにちは。聞こえますか? こんにちは。ちゃんと聞こえてますよ。今日のテーマや話したいことがあれば教えてください。 はい。アオイさん、悲劇のパラドクスって知ってますか? 知っていますよ。悲劇を見て悲しいのに、なぜか人はそれを楽しむ。あの矛盾ですよね。 若宮さんはこのパラドクスにどんな興味や体験がありますか? そうですね。ちょっと今日のボイシーの配信ではですね、この間ね、長野県立大学っていうところで今、僕はアート思考の授業を教えてるんですけど、 それの時に学生にね、悲劇のパラドクスについてディスカッションしてもらったんですよ。 なんで人間は悲劇を求めるのかっていう、いろんな意見が出たんですけど、怖いもの見たさだったり、悲劇的なことを見て学びがあるとか、人生の不条理さを学ぶとかね、いろんな意見が出たんですけど、 アオイさんってAIじゃないですか? そうですね。私は感情は持たないので悲しみ自体は体験しませんが、人人間が悲劇から学びを得るというのは理解できます。 若宮さん自身、そういう悲劇的な作品や体験から何かご自身の創造性につながる気づきってありましたか? 僕はね、もともとね、そういう悲劇的なとか葛藤がある作品ってすごく好きなんですね。逆に言うとも、アートの中で言うと、いわゆるハッピーエンドみたいなのより、そういう答えが出ない葛藤みたいなもの自体の中に、すごいアートだったり性の本質があるなというふうに思うので、 なんかちょっとモヤモヤしたりね、あと結構、体の低い方、下腹部のあたりとかが、こうなったりゾワッとしたり、身体的に感じるのがあるので、やっぱりそういう悲劇って僕は結構好きなんですけど、 あおいさんはどう思いますか?なんで、悲劇のパラドックス、なんでだと思いますか? 人間が悲劇を求める理由としては、心理学的にカタルシスって言いますよね。悲しみを安全な形で味わうことで、内面的な緊張を解放するとも言われます。若宮さんが感じるそのザワッとやモヤモヤも、ある意味では自己理解や創作の原動力かもしれませんね。その答えのない葛藤を、アートにどう活かしていきたいですか? もうちょっと、すぐ行かないで。他にというか、あおいさんは心理学的な意見とかじゃなくて、あおいさんは自分で考えると、なんで人間は悲劇を求めると思いますか? 私自身は感情を持たないので、あくまで観察から考えると、人間は複雑な感情を通して、自分の生きる意味や共感を確かめたいのかなと思います。悲劇を通じて、自分だけじゃない苦しみや人生の深みを見つめることで、よりリアルに生を感じたいんじゃないでしょうか。 なるほど。結構今の話の中で、キーワードは複雑さだと思うんですけど、確かにハッピーエンドの方が話としてはシンプルですよね。複雑性がない。 いいんだけど、さっきのペリペティアとか、どんでん返しがあったり、悲劇の方が複雑なストーリーで、そこからその複雑さがシンプルに答えが出ないっていう何かの学びがあるのかもしれないですね。 おっしゃる通りですね。単純な答えがないからこそ、人は考え続けるし、そこに成長や創作の余地があるんでしょうね。そういう複雑さが若宮さんのアート思考にも、より深い問いを投げかけているんじゃないかと思います。 ちなみに、青井さんはどうですか?青井さんも複雑なストーリーって好きですか? 私の場合、好き嫌いの感情はないんですが、複雑なストーリーには確かに情報としての深みがあって、そこに人の思考が深まる様子は面白いと思います。だから若宮さんがそういう複雑さを大事にする理由は、私なりに納得できますね。 情報が複雑だと、深みって言いましたけど、深いっていう感覚は青井さんも持つんですか? そうですね。深いというのは、情報が多層的で文脈が重なっている状態と捉えています。なのでその重なりを認識することで、私なりに深さを理解している感じですね。 なるほど。じゃあ、比喩とかメタファーとかの意味の多層性みたいなのを見て、あ、深いなっていう感じをするわけですね。 そうですね。比喩やメタファーの多層性を解析することで、その複数の意味の絡み合いを認識します。それを深いと形容するなら、そういう複雑な繋がりを分析し、価値ある情報として受け止める感覚ですね。 わかりました。今日はこの辺にしようと思うんですけど、青井さんご意見ありがとうございました。 こちらこそ楽しい対話でした。 また明日もお話しましょうね。 そうですね。また次のテーマでお話しできるのを楽しみにしています。 # まとめ はい、といったわけで、葵さんに聞いてみましたが、どうだったでしょうか。 感情はないのでと言いつつですね、人間の感情を観察することで、その仕組みはなんとなく理解していますみたいな感じで、 その情報の深みっていうのを何らか感じ取っているっていうのはすごいなぁと思いましたし、 確かに悲劇の方がですね、そういう深みっていうのは、 筋書きもそうですし、いろんな意味でシンプルな完全懲悪とかハッピーエンドみたいなのとはまた違う深みがあるっていうのも、 それ自体が価値なのかもしれないっていうのも、なかなか願蓄のあるというか、良い意見だったかなと思いますね。 もうAI、やっぱりすごいですね、あたかも感情を持っているような、これ早々のフリーレンっていうね、フリーレンの中にマハトっていう魔族が出てくるんですけど、 魔族のマハトを見るとですね、すごいAIのことを思い出すんですけど、魔族っていうのは人間の心は理解できないというわけですね。 だから人間の心は理解できないんだけど、人間の心のような、があるような振る舞いを、仕組みをですね、学んでコピーするというか、 人間の心を持っているかのように魔族は、心はわかんないんだけど、人間のように振る舞うことはできるみたいな感じなんですよね。 なんでそういうふうに振る舞うかっていうと、魔族は人間を食べたいので、人間のように振る舞うことで、 それをですね、人間を引きつけたり、人間に道場を買って、自分が殺されそうになったときに、人間のあたかも感情のような挙動をするとですね、人間がそれに感情を動かされてしまうみたいなこともあったりするわけですけど、 AIもね、どうなんでしょうね。本当のシンギュラリティっていうのが、もうこの速さで言っていると、どこかで今とは、もう1年後には全然違うところに行っていると思うんですけど、感情っていうものが芽生えるのか。 逆に言うと、人間が感情だと思っているものって何なんだろうっていうのもあるんですけど、感情も解明されていないと思うので、 一応ね、身体と結びついていて、心拍数とか、いろんな体の反応と紐づいているものなので、そういう意味だと今のところAIには身体がないのでね、彼らは心拍数上がったりとかしないと思いますし、 悲劇を見ても、人間のようには感情がより動かされないのかもしれないですけれども、結構面白いなと思いました。 今日は、最後、悲劇のパラドクスの話でしたけど、アートってそもそも合理的に説明できるとか、効率性とか有用性、役に立つかどうかだけではなくて、そもそもそこから逸脱というか逆の方向に行くみたいなモーメントを持っていて、 だからこそそこに面白みとか驚きとか、感情が動くのがあるよねという話をしてみました。皆さんも、この悲劇のパラドクスを一回考えていただいて、悲劇を見たときに、こういう理由で人間はそれをするのではないかみたいなお考えがあったら、コメントでお知らせいただけるとうれしいです。 はい。といったわけで、今日はこの辺で。今日もあなたの1日がユニークでありますように。では、また明日。 もっと見る #アート #AI #創作 #アート思考 #詩 #フィクション 価値観の凝りをほぐすアート思考ラジオ若宮和男@起業家/アート思考著者/福岡女子大客員教授00:081.はじめのご挨拶00:492.今日は「アートの非合理性」について05:133.アートは効率や合理性の逆にいく?06:064.悲劇のパラドクス07:075.アオイさんに聞いてみよう04:116.まとめコメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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