2026年4月
#061 『無門関』を読む...039:第13則 徳山托鉢(とくさんたくはつ)
56:32
十三 徳山托鉢
徳山、一日托鉢して堂に下る。
雪峰に、者(こ)の老漢、鐘も未だ鳴らず、鼓も未だ響かざるに、托鉢して甚(いづれ)の處に向かってか去る、と問われて、山、便ち方丈に囘(かえ)る。
峰、巖頭(がんとう)に擧似(こじ)す。
頭云く、大小の徳山、未だ末後の句を會(え)せず、と。
山、聞いて、侍者をして巖頭を喚び來らしめ、問うて曰く、
汝、老僧を肯(うけが)わざるか、と。
巖頭、密(ひそか)に其の意を啓(もら)す。
山、乃ち休し去る。
明日、陞座(しんぞ)、果して尋常(よのつね)と同じからず。
巖頭、僧堂の前に至り、掌(たなごころ)を拊(ふ)し、大笑して云く、
且らく喜び得たり、老漢、末後の句を會せしことを。他後(ただ)、天下の人、伊(かれ)を奈何(いかん)ともせず、と。
或る日、徳山和尚は食事の持鉢をもって食堂に降りてきた。
雪峰に、老師、食事を告げる鐘もまだ鳴らず、太鼓も打たれていませんが、持鉢を持ってどこに行かれるのですか? と問われると、徳山和尚は自分の部屋に帰っていった。
雪峰は兄弟子の巌頭にこの出来事を話した。
巌頭は言った、さすがの徳山和尚といえども、まだ末後の一句を会得しておられないと見えるな。
徳山和尚はこの経緯を聞くと、侍者に言って巌頭を呼んで来させて問うた。
お前さんは、儂のことを認めてはおらんのか?
巌頭はこっそりと真意を伝えた。
徳山は何も言わなかった。
翌日は説法の日であったが、やはり徳山和尚の説法はいつもとはまったく異なっていた。
巌頭は僧堂の前にやって来ると、手を叩いて大笑して言った、
なんと嬉しいことか、徳山老師も末後の一句を会得されたぞ。これからは天下の誰も徳山和尚を押さえつけることはできんワィ。
徳山、一日托鉢して堂に下る。
雪峰に、者(こ)の老漢、鐘も未だ鳴らず、鼓も未だ響かざるに、托鉢して甚(いづれ)の處に向かってか去る、と問われて、山、便ち方丈に囘(かえ)る。
峰、巖頭(がんとう)に擧似(こじ)す。
頭云く、大小の徳山、未だ末後の句を會(え)せず、と。
山、聞いて、侍者をして巖頭を喚び來らしめ、問うて曰く、
汝、老僧を肯(うけが)わざるか、と。
巖頭、密(ひそか)に其の意を啓(もら)す。
山、乃ち休し去る。
明日、陞座(しんぞ)、果して尋常(よのつね)と同じからず。
巖頭、僧堂の前に至り、掌(たなごころ)を拊(ふ)し、大笑して云く、
且らく喜び得たり、老漢、末後の句を會せしことを。他後(ただ)、天下の人、伊(かれ)を奈何(いかん)ともせず、と。
或る日、徳山和尚は食事の持鉢をもって食堂に降りてきた。
雪峰に、老師、食事を告げる鐘もまだ鳴らず、太鼓も打たれていませんが、持鉢を持ってどこに行かれるのですか? と問われると、徳山和尚は自分の部屋に帰っていった。
雪峰は兄弟子の巌頭にこの出来事を話した。
巌頭は言った、さすがの徳山和尚といえども、まだ末後の一句を会得しておられないと見えるな。
徳山和尚はこの経緯を聞くと、侍者に言って巌頭を呼んで来させて問うた。
お前さんは、儂のことを認めてはおらんのか?
巌頭はこっそりと真意を伝えた。
徳山は何も言わなかった。
翌日は説法の日であったが、やはり徳山和尚の説法はいつもとはまったく異なっていた。
巌頭は僧堂の前にやって来ると、手を叩いて大笑して言った、
なんと嬉しいことか、徳山老師も末後の一句を会得されたぞ。これからは天下の誰も徳山和尚を押さえつけることはできんワィ。
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恵林寺 古川周賢
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終わりのあいさつ
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