TOPハウツー・学習歴史十二単着付け師の【にちにち気づきだより】第466話 今日の稽古場ばなし②「人には言えるのに自分ことになると苦しくなる理由」14:28 3月31日 56再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次「人には言えるのに自分は…」苦悩の深層経験者が陥る「言動のズレ」の正体「ズレ」に気づくことの誠実さとその意味自分を責めずに「整え直す」思考への転換「恥をさらす」場が育む真の成長とは?AI文字起こし(β版) # チャプター 1 日々気づきだより佐藤 美奈子です。 このチャンネルでは、平安消息や愛問答に日々触れる中で感じる、心の在り方や人との向き合い方を、日々の暮らしに優しく重ねてお届けしています。 今日は、前日、昨日のお話の続きとして、 人には密が大事と言えるんだけれども、自分のことになると、ちょっとそこまで向き合えないという、何かもやもやしたこと、 そういうお話について語ってみたいと思います。 これも、今実際に学びに来てくださっている門庭さん方とのやりとりの中で、たびたび話題になっていることです。 例えば、着付けのお仕事を長くしてこられた方、人に教える立場におられる方、 すでに現場経験もあって、周りからきちんと信頼されてお客様のお仕事をされている方、 そういうご経験がある方であればあるほど、胸の中に何だかもやもやを持っているというか、 最初はなかなか言葉にされないんですけれども、少し時間をかけて関わっていく中で、 ちょっとした瞬間に、こんな思いが滲んでいるということがあります。 自分の生徒さんには、この基本が大事だよと、基礎が大事だよと、 そういうことを言っているんですけどね、ということだったりとか、 基本を曖昧にしたまま進んではいけないよということも伝えています。 ですとか、でも自分のことになるとそこを見ないようにしてきた気がします、というふうに、 ちょっと苦笑いをされながらお話をしてくださる方もいます。 この言葉というのは、とても根深いものというか、 なかなか自分が変わろうと思わないと、その気持ちってなかなかなくならないんですけれども、 人というのは、正しいことを伝えようと思って、目の前の相手には正しいことを伝えられているし、 基礎の大切さもちゃんとわかっている。 自分も最初はそうしてきたかもしれない。 本当はどこを丁寧に積み重ねなければいけないのかということもちゃんと知っている。 それだけのキャリアもある。 だから自分がそこに、逆に向き合えていない。 自分がいざ、自分ごととして考えると、なかなか向き合えていないと感じたときに、 ちょっと苦しさがある。 知らなかったでは済まされませんし、 わかっていたのに自分にはできていなかったというのもちょっとつらい。 そのことが胸に刺さってくるんですよね。 これは外から見ればちょっと小さいことかもしれませんけれども、 ご本人の中ではとても大きなことです。 なぜなら、ただできないというだけではなくて、 言ってきた自分とできていない自分がぶつかるという状況になってしまっているからですね。 これは本当につらいですよね。 自分の中で筋が通っていないし、 人にはあれほど伝えてきたのに自分のことになると、 忙しいとか今更とか立場があるとか、 いろんな理由をつけて後回しにしてきた現実があると。 そのことを自分が一番よくわかっている。 だから、うちの本店さんの中にも、 お稽古の途中でふっと言葉が出てこなかったりとか、 ちょっと笑いながら、 私は本当に自分に甘かったですよねというふうに おっしゃったりする方もいらっしゃいます。 でも私はそういうふうな時というのは、 決してその方を良くないとかそういうことは思わない。 逆に、むしろ逆の考え方でしょうね。 そこに気づけること自体がとても誠実な方だなと思っています。 本当に向き合っていない人というのは、 その苦しさとか辛さとか、 もやもやした感じすら感じていませんからね。 違和感があってもそのまま流してしまう方が 本当に大半だと思います。 見えないまま、聞かないまま、 言い訳の方へ戻っていっちゃうという人がほとんどですし、 そういう方とはもしかしたら私は出会っていないのかもしれない。 けれども苦しいなということは、 心のどこかでちゃんと整えたいと思っている証ですからね。 そういうふうなことを感じていること自体が とても誠実であると思っています。 私自身はエモンドであっても、この気付けの気術であっても、 学びの入り口にあるのは知識とか技術だけ、 そういうことではないと思っています。 むしろ最初に必要だなと思うのは、 自分の中のズレに気づくことなのかなと思っています。 言っていることとやっていることだとか、 教えていることと自分ができていること、 頭ではわかっているんだけれども、なかなか体には入っていかないとか、 逆に言えば体に入っているんだけれども、 なかなか頭の中では説明がつかないとか、 そういうこともそうだと思います。 このズレに気づくのは楽なことでは決してないです。 できれば見たくないし、できればそのままにしておきたいし、 なぜならそのズレを見たとき、 今までの自分の未熟さとか甘さとかそういうものも、 一緒に見えてきてしまうので、できれば見たくない。 これが一般的な考え方かなと思います。 けれども、今来ていただいている問題者さん方を見ていて思うのは、 皆さんそのズレを見たからこそ、変わり始めておられるということですね。 最初は気丈にしていらっしゃる方もいます。 なかなか入っていけないなと思うぐらい、 バリアを張っていらっしゃる方もたくさんいらっしゃいます。 最初はですよ。 稽古の中で何度か同じところを引っかかったりとか、 自分では気づかなかった癖とか曖昧さが見えてきたりすると、 少しずつ逆にごまかさなくなっていかれるんですよね。 ここは実は分かってなかっただとか、できているつもりだったなとか、 ここが一般的な着物と絵本堂の違うところかというのをすごく納得する。 逆にそれができない方というのは、 ああ、なるほどですねとか、こうなっているんですねとか、 あ、知ってましたとかおっしゃる方もいます。 できているつもりでしたというふうにおっしゃってくださる方というのは、 恥ずかしさもあると思うんですけれども、悔しさもあると思うんですよね。 でも同時にどこかほっとしたようなお顔をされることもあります。 なぜならごまかし続けることもまた苦しいことだからですよね。 # チャプター 2 はい、きっと人に教える立場の方だとすれば、後は後輩のいる方、部下のいる方、スタッフの中でもまとめ役をやっている方、そういう方ほど知っているふりとかできている前提の中で、長く頑張ってこられたのだと思うんですよね。 期待に応えようとしなきゃいけない、信用を守ろうとして、先生として崩れないようにして、それはそれはとても立派なことです。 でもその頑張りが長く続いちゃうと、今度は素直に自分自身がここを学びたいということが難しくなってしまうんですよね。 私は、この放送を聞いてくださっている方の中に、もし同じような苦しさを抱えている方がいらっしゃったら、人にはいえるのに自分にはできない。 それはあなたがいけない人ではないし、それはあなたがずるいわけでもない。 本当は自分にも必要だなと、よく分かっているから苦しいし、よく分かっているから逃げた自分がちょっと気になってしまうんですよね。 何か違うんじゃないかなとか、何か私やり忘れているんじゃないかなというふうに思っていらっしゃるんじゃないかなと思います。 ここがとても大事だと思います。 そこを追求していくと、学び直しという考えよりは、整え直すという感覚にしていけばいいのかなと思います。 今までやってこなかったこととか、先生と言われている立場なのに恥ずかしいとか、そういう言葉を自分に逆に向けてしまうけれども、 攻めることと整えることというのは違います。逆に攻めてしまうと人は固くなっちゃうし、固くなるとまた学べなくなっちゃう。 でも整える方に考えをシフトしていくと、人は少しずつ素直になれていきますね。 分かっていかれる方は、モンテさんの中にもいらっしゃって、ある時、できない自分というよりも、ここから変わっていきたいというふうに素直におっしゃいますね。 先生、とても楽しいんです。ここに来ることが楽しいんです。今までと違う学びができるということそのものが楽しいんです。 本当に少女のようなお顔をなさる方が多いですね。本当に胸を打たれます。こういうことをやってきてよかったなと思います。 なかなかメジャーなものではないですけれども、何かそれが整えることで、いろんなことが整っていく。自分の生活も整っていくということがすごく嬉しいなと思っています。 本当にこの考え方に至る方というのは、自分はできていなかったけれども、やっぱりそこに向き合おうと整えようと思っている方というのは、とても強い方ですね。 表面を守る強さではなくて、本当の意味で自分を育て直せる強さが終わりの方です。 人には基礎が大事と言えるけれども、そこが逆に自分が一番弱いところ。その痛みというのをただの恥で終わらせないでいただきたいんですよね。 着付けをしている中で、たくさんお客様に携わっている方々がいらっしゃって、そういう方って私にもいい顔をするとか、私にもいい技術を見せようと思ってくださって、こそこそってされる方もいるんですよね。 でも私は皆さんに言うんです。ここは良いところを見せることではない。佐藤に色々な手を使って良いものを見せてというわけではない。ここに来ている方全て、ここで恥さらしてくださいと言うんですよね。 お客様の前ではカッコよくやってくださいと。私の前でカッコよくやる必要はありません。みんなは本当に素直であることはよくよくわかっているので、素直にならずに本当に泥臭く、こうでもないとみんなで議論しながら、これが良かった、あれが良かった、じゃあ次やってみようというところで、 やれないということを恥ずかしいと思わずに、そこをもう改善していけばいいだけですから、本当に自分の真の心で、本当の気持ちで取り組んでくださいということをよく言います。 だからバリアを張る必要もないし、だからといってけだす人はいないし、なんでできないのなんて私も言いませんし、だってできないと思っているから来るわけですもんね。 ですからそういう場だよということで質問があったらどんどん答えるよと、質問を一切受け付けない講習もあると聞きますけれども、私はそれはちょっといかがなものかなと思って、どんな質問にもお答えするようにしています。 私もわからないことがあります。私もわからないことがあれば、もうごめんなさい、もう調べてすぐお答えしますというふうに調べてきます。 そういうね、お互い何かやっぱりもっともっといい仕上げをして差し上げよう、お客様にして差し上げようと思うからこそ、お客様のお気持ちに寄り添おうと思っているからこそ、どうしてもかっこつけてられないという部分があります。 多いにあります。だからそういうことをもうバーッと明らかにしてというか、おっぴろげてしまってみんなで向き合っていければいいなあって、そんな私も教室にしたいなと思っています。 少しずつ学び直しの入り口とか、学び直す、整え直す入り口が見えてきて、そこを開けてみんなと矛盾を解消していくというか、そういう場になっていければなあと思っています。 次回もちょっとこのようなお話が続きますけれども、ぜひ明日もお聞きになってください。 それではご機嫌よう。 もっと見る #基礎 #十二単 #着付け教室 #衣紋道 #着付け講師 #着付け技能検定対策 十二単着付け師の【にちにち気づきだより】さとうみなこ07:431.チャプター 106:462.チャプター 2コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
第653話 平安の一生【五十日の祝】 16分・15時間前・ 39再生AI目次平安「五十日の祝い」の真実餅が示す赤ん坊の未来とは?紫式部日記にも登場する祝宴現代の「育成」に通じる先見性儀式が固める大人の「覚悟」
第652話 【水始涸】元へ戻し静かに閉じていく 13分・昨日・ 36再生AI目次「水初めて枯るる」七十二候の異質さ光を映す田んぼ、土色への回帰華やかさの後に続く「下ろす」仕事「終える」ことの真の意味、次への接続華やかではない「終わりの施策」の価値
第651話 神無月〜離れることは見放すことではない 10分・一昨日・ 64再生AI目次「神無月」の名の由来とその背景「神様のお留守」が教える支えとは教える立場で気づいた師の言葉の重み人の成長を促す「待つ心」の重要性「離れる」がもたらす自立と内なる力
第650話 衣を整え、季節を迎える 11分・10月1日・ 65再生AI目次平安貴族の衣替え:住まいも変える五感で楽しむ平安の季節の移ろい「更衣」に込められた二つの意味とは?衣が導く心と体の季節への準備衣替えで心と暮らしを整える秘訣
第649話 長月に思う〜急がずに向き合う時間 10分・9月30日・ 80再生AI目次長月が秘める意味と夜の過ごし方時間の長さに潜む大切な気づき手間をかける仕事が教えるもの効率化の中で守るべき手間とは長月に考える丁寧な時間の使い方
第648話 言葉を知ると、見えるものが変わる 9分・9月29日・ 67再生AI目次秋の情景を彩る微妙な言葉の数々曖昧な感覚が明確になる言葉の力「なんとなく違う」が「違い」に変わる瞬間技術習得に不可欠な言葉と観察眼の連携言葉で育む感性と世界を深める知覚
第647話 蟄虫坏戸 — また戻れる場所であるために 9分・9月28日・ 66再生AI目次巡る季節に宿る穏やかな眼差し稽古場を「休む」ことの真意鍵をかけずに待つ教える側の心休止期間に育つ見えない学びの力戸を閉じても歩み続ける人生の道
第646話 【月やあらぬ…】同時に見られる唯一のもの 11分・9月27日・ 84再生AI目次源氏物語に登場する「月」の役割とは?隔たった者同士を結ぶ唯一の「月」成平の歌にみる変わらぬ月と移ろう心着物と技が繋ぐ時空を超えた絆千年前の装束に触れることで得る一体感
第645話 【御萩】と【牡丹餅】 9分・9月26日・ 60再生AI目次おはぎとぼたもち、季節で変わる呼称の謎同じ食べ物に異なる名を贈る日本文化合理性だけではない呼び分けの深い意味文道の現場に見る所作と心持ちの変化二つの名前が伝える季節と心の移ろい
第644話 【月の宴】水面に映った月を観る 10分・9月25日・ 36再生AI目次「中秋の明月」と平安の「歓月」月を直接見ない、平安貴族の知恵水面に映す月が心を動かす理由着付けの鏡が教える「距離」の価値とどまらない月が心に残すものとは