TOPビジネスマーケティング マーケティングの極意AIが『何を・誰に・いつ』を決める08:26 8月12日 55再生 問題を報告する 再生する シェアする AIは、顧客ごとに、商品、値引き、コピー、画像、配信時刻まで選びはじめています。cottaとAdobeの事例をもとに、パーソナライズの威力と、クリック率や売上だけを追わせる危険性も解説。「何を最適とするか」を人間が決める重要性と、中小企業のはじめ方を考えます。もっと読むAI目次AIが導く顧客別コミュニケーションMAを超えるAIの学習と進化多様な選択肢を最適化するAIコッタ、Adobeの成功事例に学ぶAIに問う「何が最適」の基準AI文字起こし(β版) # チャプター1 同じ広告を全員には見せない。 ユゲトロのマーケティングの極意、本日は、AIが何を誰にいつを決める、というテーマでお送りします。 前回は、ウェブサイトや店舗などに散らばる情報をつなぐと、AIがお客様を理解するようになってくる、というお話をしました。 今回はその次なんですが、お客様を理解したAIが、この人には何を、例えばどんなメッセージですね、どのタイミングで、どの方法で伝えるかまで考えてくれると。 例えば、同じ洋菓子店のお客様でも、毎月買ってくれる常連客と、半年間来店していないお客様では、そうしたらオファーが違いますよね。 常連客には、今月はいつでも500円引きですと伝えれば、利益が吹っ飛んじゃいますからね。 反対に、しばらく来店のないお客様には、新商品ありますよ、というお誘いより、再来店のきっかけになるかもしれません。 マーケティングでは、相手に合わせて内容を変えることをパーソナライズと言ったりします。 要するに、全員に同じチラシを届けないということですね。 これまでも、マーケティングオートメーション、MAと呼ばれる仕組みはありました。 でも、これは人間が先にルールを決めてたんですね。 例えば、商品ページを見た人には、翌日このメールを送るとか、3ヶ月買っていない人にはクーポンを発行するというように。 もしAならBという、筋書きを人間が作り、システムはその通りに動いたわけですね。 でも、今登場しているAIは、もう一段先へ進むわけです。 メール、LINE、アプリ通知のどれを使うか。 どの商品を勧めるか。 値引きするかしないか。 どのコピーや画像を見せるか。 何曜日の何時に送るか。 何回まで働きかけるか。 こうした組み合わせを試して、反応を見ながら学習していくんですね。 これは、腕の良い販売員が、相手の様子を見ながら話し方を変えるのに似てますよね。 急いでいる人には、結論から伝える。 じっくり、比較したそうな人には、資料を渡す。 迷っている人には、キャンペーン特典を説明する。 同じ商品でも、刺さるメッセージとタイミングは違うわけです。 ただ、人間が一度に試せる組み合わせには限界がありますよね。 5種類の商品があって、4種類のキャンペーンがあって、メッセージ、キー、ビジュアルが色々とあると、組み合わせは多岐に渡ります。 AIは、こうした多数の選択肢を小さく試して、どの人にどの組み合わせが合うのかを学んでいくわけですね。 アメリカのブレイズ社のAIディシジョニングスタジオは、顧客ごとにチャンネル、オファー、商品、広告表現、タイミング、頻度などを最適化するという機能があるそうです。 しかも、一度決めて終わりではなく、継続的に実験し、顧客行動や市場の変化に合わせて判断を変えていくと。 例えば、製菓・製パン材料のECサイトコッタは、個人・法人合わせて約180万の会員を抱えているんですね。 そして以前は、500円割引クーポンを会員全員に配るような、画一的な反則をしていたわけですね。 これでは、割引がなくても買う人にまで500円渡してしまうと、売上が立っても、あら利益がちょっと低くなりますよね。 そこで、顧客を分けて、離れてしまったお客様には割引クーポン、常連客には提案型の商品案内というように、働きかけ方を変えました。 その結果、利販顧客の復帰率は前年比50%増、ハロウィンセールの売上高は前年比55%増になったと発表しています。 必ずしも、AIだからこその成果とは言えないかもしれませんが、全員に同じものを送らず、顧客によって試作を変える方がいいことは事実ですよね。 AIはこの出し分けを、より細かく、より早く行おうとしているわけです。 さらに、AIは伝える内容そのものも作ります。 AdobeのGenStudioは、キャッチコピーやキービジュアルを複数案生成して、どの表現が製薬につながったのかを測定できる仕組みなんですね。 Adobeがキャンペーンで行った初期テストでは、5種類のメールを作成し、最も成果の高い案を配信したところ、クリック率が57%向上したと発表しています。 これまでならキャッチコピーを1案、キービジュアルを1案作って、担当者がこれで行こうと決めたりしていました。 進んだ会社でも、ABテストで2案を比べるぐらいでした。 でも、これからは10案、50案を作り、小さく試し、結果の良い表現案を残していく。 その学習速度が大きく上がるわけですね。 しかも、全体で一番反応の良い広告を1つ選ぶというのではなくて、若年層にはA案、既存顧客にはB案、初めてのお客様にはC案というように、 平均点が高いということではなくて、属性ごとの正解を出してくれるということができるわけですね。 ここで注意する点があるとすれば、AIにクリック率を最大にしてとだけ命じたら、いわゆる不安を煽る見出しとか、大げさな表現に走ってしまうかもしれませんよね。 例えば、今だけとか、知らないと損、特別に、残りわずかといった言葉を増やせば、短期的なクリックは取れる可能性があるからですよね。 また、売上を最大にしてと命じれば、値引きを連発するかもしれません。 そうすると、売上が増えても荒利益が減っちゃう。ブランドが安売りの印象になってしまう。それは長期的には失敗ですよね。 ですから、AIに任せる以前に、人間が何を理想的な成果とするかを決定しておく必要がありますね。 例えば、購入額なのか、荒利益なのか、初回購入だけじゃなく半年後のリピートも見るのか、顧客満足やブランドへの信頼を第一に考えるのか。 AIは目標に忠実ですから、目標の置き方が悪いと、効率よく間違った方向へ進むということになってしまいます。 中小企業なら、最初から大規模なAIを導入しなくてもいいのかなと思います。 最初は、小さな出し分けがAI活用の入り口だと思います。 例えば、求民顧客と常連顧客に別々のメールを送る。 件名を2種類作って、反応を調べる。 展示会で交換した人のうち、技術資料をダウンロードした人には詳しい情報を送り、まだ見ていない人には短い導入事例を送る。 重要なのは、案を増やすことではなく、誰に何が効いたかを記録し、次の施策に生かしていくということですね。 まとめですが、AIは誰にどう伝えるかを最適化してくれます。 しかし、どこまで値引きしていいとか、どんな表現は自社らしくないんだとか、顧客との関係をどう育てたいのかを決めるのは人間です。 結局、AIに最適化を任せる前に、何を最適とするのかを決めたいわけですね。 次回は、AIが判断するだけでなく、自ら施策を組み立て、実行し、結果を見て修正する、いわゆるAIエージェントについてお話ししたいと思います。 最後まで聞いていただきありがとうございます。ぜひチャンネルのフォロー、いいねをしていただきますと嬉しいです。 もっと見る #マーケティング #AI #弓削徹 #マーケティングの極意 マーケティングの極意弓削徹@実践マーケ08:261.チャプター1コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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