精神科医のゆうきゆうさんが、筋力と精神力の関係についてゲームに例えて解説!家で過ごす時間が長くなった現代において、気持ちを明るく、前向きに保つヒントが見つかります。
この記事は、Voicyパーソナリティゆうきゆうさんの放送をもとに書き起こした記事です。
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外出しにくい中でも気持ちを前向きにするテクニック
緊急事態宣言、まん延防止措置などもありまして、なかなか外出しづらい状況ではあります。そんな時だからこそ、気持ちを前向きするようなちょっとしたテクニックをお話します。
皆さん、気持ちは前向きにしたいと思いますし、エネルギーを蓄えたいはずだと思います。実はそのヒントになるような事件がありました。アメリカの心理学者、マークムラベン先生という方がいるんですけど、その人がハンドグリップを長時間にわたって握りなさいという授業をしたんです。ハンドグリップは、手で握ってグーと握力を鍛える装置になります。すごく長い時間握らせて、その後でちょっとした感情コントロールを行います。
例えば悲しくなる気持ちを止めるとか、鬱になる気持ちを止めるとか、怒りを止めるとか。そういう感情コントロールをさせた場合に、長時間にわたってハンドグリップ握っていた人は感情コントロールが下手になっていた。逆に握らせていなかった人はある程度感情コントロールはできる、平常時より落ちていなかったわけです。
体力が落ちると気力も落ちる
これは結構興味深いなと思います。体力が落ちるというか、肉体的なパワーが落ちると気力も落ちてくるんです。ゲームで例えるならHPが落ちると、セットでマジックポイント、MPも落ちてくるような感じになっているんです。人間って不思議ですね。
HP(ヒットポイント)_体力
MP(マジックポイント)_気力
すると1つの考えとして、もしかして人間はHPもMPも一緒なんじゃないかということが、1個のヒントとしてあるんじゃないかなと思います。HPやMPという区別がなくて、HP&MPみたいな、パラメーターが1個だけなんじゃないかと考えます。なので体力使っちゃうと気力も使い切っちゃうみたいなところがあるんじゃないかなと。これが鍛え方のヒントになると思います。
では、MP、気力を前向きするにはどうしたらいいか。ちょっとしたことに心動かされず、前向きにどんな時でも進めるようになるにはどうしたらいいかと言うと、体力を鍛えればいいんじゃない?と思うんです。
気力と体力が同じなら、体力を鍛えるにはどうしたらいいかというと、簡単ですけど運動とか筋トレとかです。そういったことをすることによって、結局気持ちも前向きでいられるんじゃないかなと思うんです。
実際にスポーツ選手って、鬱で病院にかかる方がすごく少ないんです。これは自分の体験からいうことができます。
逆にインドア派、パソコンだけの仕事とかインドアな仕事をしている人のほうが鬱になりやすいですよね。だから体力と気力ってセットというか、共通するところがあるかなと思うんです。体力めちゃくちゃ鍛えている人、スポーツめちゃくちゃやっている人が鬱になりにくいと言うのは、そういったところがきてるんじゃないかなというふうに思います。
筋トレで体を鍛えて、気持ちを前向きに!
緊急事態含めて、お家で過ごして何もできないというときにおすすめするのは、筋トレです。体を作るという意味ではタンパク質をいっぱい食べるでもいいんですけれど、ちょっと体を鍛えるというのは、気持ちを前向きにする手段としておすすめします。何でもいいです。あのいわゆる腕立てとか、自分がよく勧めているスクワットとか、そういった形でもいいんです。
よくマラソンとかジョギングとか、走ること=体力だと思われる方がいて、それは別に悪くはないんですが、やっぱりこのお家でもできて筋力アップができることは非常に重要なので、そういった意味で筋トレっていうのは、僕的にはマラソンやジョギング以上に勧められるので、1番いいかなと思います。