TOPハウツー・学習語学言葉と思索- 翻訳家の縁側ブルース#394 スイスの山を歩きながら国民投票のイロハを学ぶ16:49 8月23日 798再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次ハーバード大Writing Center廃止の波紋スイスの直接民主制が問う「国民の知恵」全政策のメリット・デメリット公開の意義「移民制限」と「永世中立」国民の選択は?エリートに任せて安心?歴史が示す教訓AI文字起こし(β版) # イントロ 本川の皆様、こんにちは。翻訳家のエンガーブルース略して本川、パーソナリティでノンフィクション翻訳家のひじかたなみです。 このチャンネルでは、60冊のノンフィクションを翻訳してきた私が、翻訳から学んだこと、心に残った本、気になった海外のニュースなどをお伝えしていきます。 サブテーマとして、人生における大小様々な失敗に立ち向かう筋肉、失敗期を期待ようということを掲げておりまして、皆様からの失敗エピソードも募集しています。 # ハーバード大学がwriting center を廃止。書くことは考えること。大学が軽視するのは危うい みなさんこんにちは。今はスイス時間の8月23日の土曜日にこれを収録しているんですけれども、 私のスイス翻訳者の家の滞在も月曜日の朝にここを出発するのであと1日ちょっとなんですが、 翻訳しようと決めていた部分が終わって一段落っていうところです。 本当はね、あと数十ページやりたい気持ちもあるんですけど、 いつまでやっててもキリがないというか、ここで思い切ってここまでって打ち切ることにして残り1日ちょっとはのんびりしようと思うんですけれども、 今日ちょっと気になるニュースがあったので皆さんにシェアしたいと思うんですが、 アメリカのアクランティック誌という雑誌があってね、それのニュースが流れてきたんですけれども、 ハーバード大学がライティングセンターを閉鎖したっていうニュースなんですね。 これ私すごい気になって、ライティングセンターってどういうものかっていうと、 アメリカの大学で大体どこでもあるんですけれども、学生とかが論文を書くときに、 実際下書きとかしたときに、どうすればもっと構成をよくできるかとか、 文章をよくできるかっていうものの論文の書き方を指導する、そういうセンターがあって、ライティングセンターというのがありましてね。 私はアメリカの大学院に2回留学しているんですけれども、 最初に留学したモントリーの翻訳大学院のところにもライティングセンターというのがありましたし、 もちろんワシントンD.C.のジャーナリズムスクールに留学したときも、 アメリカンユニバーシティにもライティングセンターはあったんですけれども、 今回ハーバード大学がライティングセンターというものを閉鎖して、 その名物センター長であったジェーン・ローゼン・ツワイルさんという人を解雇したことが大問題になっていて、 学生とか局職員の方々が反対しているというニュースだったんですけどね。 これ結構私的にはショッキングな話で、結局論文とかの遂行はAIに任せましょうよと、そういう話だと思うんですね。 でも文章の書き方とかってマントゥーマンで、ここはこうした方がいいよ、それはねというふうに対人指導で受けることって私すごく大事だと思うんですよね。 それは新聞記者として自分がものの書き方を学んだ経験からもそうなんだけれども、 ハーバード大学が例えばこの文章の論理構成とか、美しいというかわかりやすい文章の書き方とかね、 それを学生に教える作業をしていたライティングセンターを閉鎖してしまったっていうのは、 なんだか非常に不吉なニュースだなと思って、今日皆さんにお伝えしたいなと思った次第です。 さてここからが今日の本題なんですけれども、私このスイスにいる間に高校時代の友人に招かれて、先週山の方に週末2泊3日で行ってきたんですけれども、 そこで1970年代にハイジの映画の撮影場所にもなった山の中の村とかも訪れたりとか、ハイキングをしたんですけど、 ハイキングをしながら彼女から聞いたスイスの国民投票の話がすごく面白かったんです。 スイスが直接民主制を取っているということはご存知の方も多いと思うんですけれども、 最大年に4回、基本的に4回、日曜日に国民投票が開かれるんですね。 議会が制作した法案について国民の投票、国民の意見を問うものもあれば、国民が発議した議案がかけられることもあるんですね。 18ヶ月以内、1年半以内に有権者10万人以上の署名を集めると、国民による憲法改正の提案が可能だと。 有権者10万人って、スイスって人口が900万人もいるんで、1%ぐらいの署名を集めれば、この憲法改正をしようというのが発議できるって、意外とハードルが低いなと思いません? 日本だと人口1億2000万人ぐらいですから、120万人が憲法改正しようぜっていう、例えば自衛隊を憲法に明記しようぜとかね、120万人が署名を集めれば、それを国民投票にかけられる。 それが過半数の支持を得れば、憲法改正が成立するっていうことなんですね。 これ意外とスイスの憲法って簡単に変えられるんじゃね?って思うんですけれども。 あるいはスイスには逆パターンもあって、議会が承認した法案であっても、有権者が5万人以上署名が集まって、この議会が承認した法律に反対?って言って、有権者5万人が承認すると国民投票がかけられて、議会が承認した法案を否決することができるんですね。 例えば公室転搬を議会が決めたとすると、それおかしいぞって有権者が5万人、日本で言えば60万人ぐらいに相当するんですけれども、署名を集めて国民投票にかけて、過半数が取れるかどうかで公室転搬の改正か否決かが決まるっていう、そんな仕組みをスイスが持ってるんですね。 その仕組み自体がいいとして、私が今回友人の話を聞いて面白いなと思ったのが、年4回国民投票があるじゃないですか。毎回国民投票には議案が複数個、3つとか4つとかかかることがあるんですけれども、どの議案についても、プロトコン、要するにこのメリットとデメリットが簡潔に示された冊子が配られるんですって。 今回と国民投票にかけられる議案はこれとこれとこれですよ。それぞれについてメリットとデメリットっていうのが提示されるんですって。それぞれの政党がこれがメリットだ、デメリットだっていうんじゃなくて、議会としての公式見解として、この法案のメリットはこう、採択された場合のデメリットはこうですよっていうふうに示すっていうのが面白いなと思うんですけど、当たり前の話ですけれども、どんな政策にもメリットとデメリットってあるじゃないですか。 それを、例えば引き続き公室展覧の例になると、男系男子を辞めるっていうことにすると、世界で一番長く続いてきたとされる口頭が途絶えますっていうデメリットがあるとして、その一方で女性が天皇になることができて、後継ぎの幅が広がりますねという、公室の持続性というメリットがあるとか、そういうものを明記して国民の心を仰ぐっていう。 私は、どんな政策にもメリットデメリットがありますっていうのを、当たり前のことなんだけど示すっていうのがとても有益だなと思ったのと、あと年に4回ね、原則的に国民投票があらかじめ日程が取られるわけですけどね、年に4回、今国にとっての一大事が何なのかっていうことを常に国民が意識できる仕組みが整っている、これすごく大きいなと思うんですよね。 日本では、議会の解散とかで突然予期せぬ選挙が起きて、今回の争点はこれです、みたいな、選挙のたびに争点が提示されるみたいな感じなんだけれども、スイスの場合は年に4回ね、こういう国民投票があることによって、国民が継続的に今の自分たちの国にとって大事なこと、優先事項っていうのを理解できる体制っていうのは非常に貴重なんじゃないかなと思ったのと。 そうそう、ちょっとさっきの話に戻るんだけど、今回の国民投票の議案はこれです、メリット・デメリットはこれですって、政府、議会がね、公式見解を出すんだけれども、私の友人はそれを鵜呑みにするんじゃなくてね、あくまでもそれは議会の公式見解だから、新聞とかを読んで、そこに書かれてない、こんな、言外、他のメリット・デメリットもありますよと、その議会の指しだけを鵜呑みにしないように気をつけてるというふうに語ってたんですけど。 あとこの仕組みを聞いてね、なんか私がいいなと思ったのは、政策によって自分で判断できるのは選べるのがいいなというか、自分は保守なんだ、リベラルなんだと、選挙のたびに自民党かそれ以外かを選ぶっていうのではなくて、例えば今年の6月のスイスの国民投票にかかった人口1000万人の上限を課すかどうかっていうのが、これ結構日本でも報道されましたけど、要は移民を制限するか否かって話だったんですよね。 今スイスの人口は900万人ぐらいなんだけど、ここ四半世紀、25年ぐらいで170万人ぐらい、もともとは700万人ちょっとだったのが一気に増えて、その8割が移民で増えたんですよね。 このまま再現なく移民が増えていっていいのだろうかっていう懸念が出てですね、人口1000万人でキャップをかけようぜっていうのを右派の政党が出してきたんですね。 でも結局これは否決されて、移民を制限するために上限を課さないという決断をスイスの国民は下したんだけど、それはスイスの労働力確保、例えば企業の採用の面でも、ホワイトカラーでもヨーロッパ各国からたくさんの人が働きに来てるし、 あとブルーカラーの介護とかそういった部分でも、とてもスイスの人だけでは賄い切れないだろうということで、人口に上限を課すのをやめたりとか、あと9月の国民投票では、 衛生中立国であるスイスの衛生中立は何だっていう定義をより明確に憲法に書くか否かっていうことが投票にかけられるんですって。これまでは政府は中立の位置に責任を持つという割と曖昧な書き方だったんだけれども、 # 年4回、自国の1番大切な問題をみんなで考える。すべての政策にはproとconがある。知恵を感じさせる仕組みですね これまでスイスの憲法では、政府が中立維持に責任を持つという、何が中立であるかという定義があえて曖昧にされていたのですが、 ロシアのウクライナ侵攻以降に、スイスが実質的に西側陣営に就いたことを受けて、 こんなことではスイスがいずれ軍事紛争に巻き込まれるぞということで、国民党などの右派勢力が、もっとその中立が何か、 例えば軍事防衛同盟には加盟しない、スイスが攻撃された場合を除いて協力もしない、 国連制裁を除いて国際制裁に参加しないとか、高級的な武装中立国とは何であるかという明確な定義を憲法に載せようぜと右派が提案したと、 これは日経新聞からの引用ですけれども、そういう法案が今年の9月にかかるらしいんですね。 与党としては、海務省は危機や紛争はそれぞれ異なった事情があって、あらゆる決定においては慎重に利害のバランスを調整することが必要なので、 中立の定義をあえて狭めないことが重要だと言っていて、今のところ憲法にあえて細かい定義を書くという法案は国民投票で否決される見通しらしいんですけれども、 あと私が今回友人から聞いて面白いなと思ったのは、去年国民投票にかけられた議題が年金生活者って生活に苦労されている方が多いので、 年12回の年金の支給に加えて13ヶ月目の支給をしようという法案が国民投票にかけられたそうです。 いわばこの年金生活者に1ヶ月分のボーナスを支給しようって話ですよね。 日本だったら高齢化しているし、一発で可決されそうな法案ですけれども、これが去年の国民投票で可決されたので、年金生活者が1ヶ月分のボーナスをもらえることが決まって、 今、議会の方でその財源をどうやって賄うかという議論が進んでいるそうです。 例えば、保守派の方は、それすべて消費税に相当する付加価値税、要するに消費税全員が負担することによってこの年金生活者に13ヶ月目のボーナスを払う財源を確保しようという人と、 それだと貧困層がみんなきついので、所得税と消費税の組み合わせによって財源を賄うというのがリベラル派の考えで、それも今、議会で審議中なんですけれども、 議会がどういう法案を作るかわからないんですけれども、それに不満を持てば、また国民が有権者の5万人の署名を集めて、反対と国民投票にかけることができるので、なかなかスイスって面白い仕組みだなと思うんですけれども、 こうやってそれぞれの議案によって自分の賛成・反対を示せるというのは、例えば意に沿わない法律が決まったときに、自分は自民党を支持していないしというふうに、 政党のせいにできないことだから、国民が自分の投票により責任を持たなきゃいけない仕組みなんだなというのを、友人の話を聞いてて思ったんですけれども、当然そういう話になると、有権者がいちいちそんなことを判断する能力があるのかと、 憲法レベルの話し合いを、憲法改正みたいな大事な話を、有権者がみんなそんな理解できるのか、みんな勉強してる暇がないんだから、代表である議員を選んで、議員の投票で決めればいいじゃないかと、それが日本の仕組みなわけなんだけれども、 人口が900万人しかいないからこんな直接投票ができるんだということが昔から言われてきたんですけど、でも考えてみれば今の時代はインターネットの投票もできるし、エリートに任せておけば必ずしも安全というわけではないということは、私たちは歴史から学んできたわけですよね。 昭和紙の本なんかを読んでるとそれがよくわかるなと思うんですが、例えば今の映画の海戦前夜が公開されて話題になっている猪瀬直樹さんの昭和16年夏の敗戦という本なんかも私以前読んだんですけど、あれを読むと、日本を代表するエリートが選ばれて、日本を第二次世界大戦に突入すべきかというシミュレーションをしたんだけど、 どうシミュレーションしても日本は石油切れで燃料切れで必ず負けますというシミュレーションが出たのに、結局理由をこじつけて海戦に至った経緯があの本なんかには書かれているわけなんだけれども、だから必ずしも自分たちの代表エリートを選んで任せておけば安心安心というわけでもないので、このスイスの仕組みというのは私はすごいことのほか面白いなと思って友人の話を聞いていました。 ちなみにこうやって年4回国民投票でいろんな法案とかテーマに対して国民が直接投票するんですけれども、一方、日本の国会に相当する議会の議員たちの選挙というのは4年に1回国民投票とは別に開かれるそうです。 年4回の国民投票でどの政党がどの法案を支持しているのか支持していないのかというのは毎回こう示されるので、それぞれの議員がそれぞれの政党がどんな立場を持っているかというのは多分日本よりも国民に伝わっているんじゃないかなと思うんですけれども、国会議員はこうやってスイスでは4年に1回選ばれて途中の解散はないそうです。 そこはアメリカの連邦議員と似てますね。 前回リシテンシュタインの男性男性限定をやめたって話を書いたときにチュンチュンさんからコメントいただきまして、海外の例をご紹介いただけると深く考えるトリガーになります。いつもセレンディビティのある方、ありがとうございますというコメントをいただいたので、今日調子に乗ってスイスの直接選挙の話をしてみました。 そしてスラクイさんからも、世界で一番長く男性男性の相続を唯一存続している日本って実はすごいなと放送のおかげで学べました。いつも学びになる放送をありがとうございますとコメントいただきました。コメントありがとうございます。 そしてハズレスタイムさんから、血筋や性別ではなく誇りを持った振る舞いができる方を育て伝統を継承するという考えが読み取れる文書でしたね。政治家にもぜひ聞かせたいというコメントいただきました。皆さんのコメントいつも励みになってます。ありがとうございます。 今日の配信にもまたコメントいただけると嬉しいです。 もっと見る #スイス #気になるニュース 言葉と思索- 翻訳家の縁側ブルース土方奈美(翻訳家)00:291.イントロ09:512.ハーバード大学がwriting center を廃止。書くことは考えること。大学が軽視するのは危ういhttps://share.google/dtao9Pqh2Mvp9OFVG06:293.年4回、自国の1番大切な問題をみんなで考える。すべての政策にはproとconがある。知恵を感じさせる仕組みですねhttps://share.google/t5DO8btOIR0akJv5dコメント感想・質問・応援メッセージを書こう よっしー8月27日スイスの国民投票、素晴らしいと思います。そうやって直接法案に参加する仕組みがあるというのは政治に対する参加意識が高まり、自分たちの国家と思えるのではと思います。ご紹介ありがとうございました。1返信 いたる8月24日Writing Centerの廃止、アカデミックライティングの場合は書き方に型がある部分もあるので生成AIで足りるという考え方はわかりますが、論文の個性は消えてしまうのではないかという危惧はありますね。国民投票に力があることは、国民が政治をどのくらい理解しているのかによってはリスクなんだろうと思います。日本はどうなんでしょうね。同じ仕組みがあればもっと国民は政治に関心を持つのかしら?なんか選挙よりも投票率が低いとかいう情けないことになりそうな気もします。2返信 チュンチュン🐦8月23日コメント返しいただき、ありがとうございました。スイスでの生活も残りわずかとのこと、ごゆっくりお過ごしくださいませ2返信 はずれスライム8月23日文章って人の数だけあると思うんです。単に文法が正しいとか誤字、脱字の問題ではなく、誰しも私淑する作品から学ぶことがあり、それは同じ人間が書いた血の通った文章だからこそ感銘を受けるわけで、説明書ならAIに訳してもらえばいいですが、翻訳書はやはり人間でないと他文化の人には伝わらないと思います。2返信 智子12188月23日ハーバード大学のライティングセンターの存在初めて知りました。AIで調べると、単に文章の書き方を教える所ではなく、対話を通して思考力や論理的執筆能力を養う所と。ならばAIが台頭する今、無くしてはいけないセンターになるには。記事詳細に、ハーバードに追随する大学が出ないよう祈るばかりです。スイスの直接民主制、1票の価値が大きいので、より自分ごとと考えられ、素晴らしい仕組みですね。エリートを選んで任せておけば安心ではない!納得しかないです。2返信 もっと見る
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国民投票に力があることは、国民が政治をどのくらい理解しているのかによってはリスクなんだろうと思います。
日本はどうなんでしょうね。同じ仕組みがあればもっと国民は政治に関心を持つのかしら?なんか選挙よりも投票率が低いとかいう情けないことになりそうな気もします。