#237 キャリア教育JAE 塩見優子さん 学校と企業と地域をつなぐ「出会いの場」
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2001年に大阪で生まれたNPO法人JAE( Japan Academy of Entrepreneurship)は、企業向けの社員研修と学校向けのキャリア教育プログラム「ドリカムスクール」ほかを通じて、これまで1万人を超える子ども・若者にチャレンジする機会を提供してきました。
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しかし共同代表の塩見優子さんの言葉を聞いていると、JAEがやっていることは「キャリア教育」という言葉には収まらないということが、だんだんわかってきます。
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■「制度でカバーできないから、つなぐ」
JAEが担っているのは、教育機関と企業、そして地域をつなぐコーディネートです。学校だけでも、企業だけでもできないことを、間に立って形にしていく。
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具体的な事例として教えていただいたのが、大阪府泉南市の製紙会社・山陽製紙さんと、同じ地域の小学校6年生をつないだプログラムです。環境を大切にするその会社では、製造過程でどうしても端材が出てしまう。捨てるのは理念に反する、でもリサイクルにはさらにエネルギーがかかる——そんなリアルな悩みを、そのまま子どもたちに投げたそうです。
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SDGsの勉強はしてきたけれど、実際の課題に挑戦する機会がなかった子どもたちは、企業のリアルな問いに向き合うことで、学びが一気に動き出す。しかも、そのプロセスは社員さんたちにとっても、自分たちの仕事や社会との関係を見つめ直すキャリア教育になっていく。
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「課題解決を目的にしているわけではなく、最終的にはお互いを知って、自分を知って、一緒に生きているという実感を育てていること。それがやっていることの本質です」と塩見さんはおっしゃっていました。
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■先生の「夢を描く」ところから始める打ち合わせ
JAEのプログラムが面白いのは、打ち合わせの入り方からして違うところです。
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「予算はいくらで、何時間で、何を学ばせたいか——そういう話から始まるんじゃないんです。まず先生が何に興味があるのか、子どもたちがどんな様子なのか、先生自身がどんな景色を見たいのかを聞くところから始めます」
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先生がワクワクできるかどうかを大事にしているといいます。今までやってみたかったことはありますか?——そう聞くと、先生たちが少しほぐれていく。その思いをプログラムに形にしていくのが、コーディネーターの仕事だと塩見さん。
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学校の先生は毎日現場にいるから、どうしても目の前の課題に視点が向いてしまう。そこに外部からの客観的な視点が加わることで、「ここが足りていないかもしれない」ということが見えてくる。一緒に悩み、一緒に喜んでくれる存在がいるということが、先生たちの孤独を和らげ、仕事の喜びにもつながっていくのだと感じました。
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■「きれいすぎないプログラム」という哲学
塩見さんが強調していたのが、「余白」の大切さです。
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「人と人との出会いをつくっているんだという意識がすごくあって、できるだけ自然なやりとりが生まれてほしいんですよね。大人側が予想しきれないハプニングとか、あそこまでできたんやという驚きとか、そういうことがいっぱいあるので、意識して余白を残すようにしています」
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整いすぎたプログラムにはしたくない。同じプログラムは1つもない。そこで起きていること、感じていることは、何ひとつ同じものはない。だからこそ、ファシリテーターに求められるのは技術よりも、その場の出会いにどれだけ関心を持てるか、自分自身もその人として場にいられるかどうか、ということだといいます。
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プログラムの効果は、数字に表れにくい。短い期間では評価もしづらい。でも、それが人生においては大きなインパクトを生んでいる。「人としてそこにいるから、変化が操作しなくても起きてしまう」
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■小中連携という、もう一つの挑戦
JAEが取り組んでいることのひとつに、小中連携の伴走支援があります。
同じ中学校区の小学校と中学校が、年に4回、3か月に1度集まってビジョンを共有し、教育を連動させていく。最初はよそよそしかった先生同士が、顔見知りになり、「あの先生は小学校の先生だよね」とお互いの存在がわかるようになっていく。それだけで、連携への抵抗がだいぶ減ってくるそうです。
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中学校では3年間のスパンで子どもを見ていた先生が、「小学校でこんなことをしていたんだね」と意識できるようになる。その積み重ねが、子どもたちの育ちをより長い目で捉えることにつながっていく。
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「この数値、さみしいね」——以前、一緒に取り組んだ先生が自己肯定感の数値を見てつぶやいた言葉が、今でも塩見さんの中に残っているといいます。数値の高い低いではなく、こんな中で過ごしている子たちがいるんだ、という感覚。
この教室を一つの社会として見たときに、みんな幸せなのかな——そこを常に自分にリマインドしながら現場に向き合っているそうです。
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■「あなただからいい」というメッセージ
「アントレプレナーシップ」という言葉は、日本では一部の人のための力として語られがちですが、JAEでは、もっと広い意味で捉えています。
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「自分の生き方を切り開くという観点でいくと、きっとそれぞれの人に、それぞれの生き方があるなと思って。あなただからいいんだよっていうメッセージを込めたいんです」
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いろんな人が住みやすく、生きやすい社会をつくるために、いろんなセクターをつなぐ。それがJAEの根っこにある思想です。お互いの壁を、出会いの設計によってじわじわと溶かしていく。
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スタッフは現在10名ほど、メインで動いているのは4名。これからコーディネーターをもっと増やしていきたいとのことでした。
大阪府外からの相談も受けており、連携している全国の団体と一緒に対応することも可能だそうです。まずは「こういうことをやってみたい」「こんな問題がある」という相談から、ぜひ気軽に問い合わせてみてください。
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https://jae.or.jp/
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しかし共同代表の塩見優子さんの言葉を聞いていると、JAEがやっていることは「キャリア教育」という言葉には収まらないということが、だんだんわかってきます。
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■「制度でカバーできないから、つなぐ」
JAEが担っているのは、教育機関と企業、そして地域をつなぐコーディネートです。学校だけでも、企業だけでもできないことを、間に立って形にしていく。
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具体的な事例として教えていただいたのが、大阪府泉南市の製紙会社・山陽製紙さんと、同じ地域の小学校6年生をつないだプログラムです。環境を大切にするその会社では、製造過程でどうしても端材が出てしまう。捨てるのは理念に反する、でもリサイクルにはさらにエネルギーがかかる——そんなリアルな悩みを、そのまま子どもたちに投げたそうです。
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SDGsの勉強はしてきたけれど、実際の課題に挑戦する機会がなかった子どもたちは、企業のリアルな問いに向き合うことで、学びが一気に動き出す。しかも、そのプロセスは社員さんたちにとっても、自分たちの仕事や社会との関係を見つめ直すキャリア教育になっていく。
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「課題解決を目的にしているわけではなく、最終的にはお互いを知って、自分を知って、一緒に生きているという実感を育てていること。それがやっていることの本質です」と塩見さんはおっしゃっていました。
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■先生の「夢を描く」ところから始める打ち合わせ
JAEのプログラムが面白いのは、打ち合わせの入り方からして違うところです。
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「予算はいくらで、何時間で、何を学ばせたいか——そういう話から始まるんじゃないんです。まず先生が何に興味があるのか、子どもたちがどんな様子なのか、先生自身がどんな景色を見たいのかを聞くところから始めます」
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先生がワクワクできるかどうかを大事にしているといいます。今までやってみたかったことはありますか?——そう聞くと、先生たちが少しほぐれていく。その思いをプログラムに形にしていくのが、コーディネーターの仕事だと塩見さん。
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学校の先生は毎日現場にいるから、どうしても目の前の課題に視点が向いてしまう。そこに外部からの客観的な視点が加わることで、「ここが足りていないかもしれない」ということが見えてくる。一緒に悩み、一緒に喜んでくれる存在がいるということが、先生たちの孤独を和らげ、仕事の喜びにもつながっていくのだと感じました。
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■「きれいすぎないプログラム」という哲学
塩見さんが強調していたのが、「余白」の大切さです。
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「人と人との出会いをつくっているんだという意識がすごくあって、できるだけ自然なやりとりが生まれてほしいんですよね。大人側が予想しきれないハプニングとか、あそこまでできたんやという驚きとか、そういうことがいっぱいあるので、意識して余白を残すようにしています」
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整いすぎたプログラムにはしたくない。同じプログラムは1つもない。そこで起きていること、感じていることは、何ひとつ同じものはない。だからこそ、ファシリテーターに求められるのは技術よりも、その場の出会いにどれだけ関心を持てるか、自分自身もその人として場にいられるかどうか、ということだといいます。
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プログラムの効果は、数字に表れにくい。短い期間では評価もしづらい。でも、それが人生においては大きなインパクトを生んでいる。「人としてそこにいるから、変化が操作しなくても起きてしまう」
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■小中連携という、もう一つの挑戦
JAEが取り組んでいることのひとつに、小中連携の伴走支援があります。
同じ中学校区の小学校と中学校が、年に4回、3か月に1度集まってビジョンを共有し、教育を連動させていく。最初はよそよそしかった先生同士が、顔見知りになり、「あの先生は小学校の先生だよね」とお互いの存在がわかるようになっていく。それだけで、連携への抵抗がだいぶ減ってくるそうです。
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中学校では3年間のスパンで子どもを見ていた先生が、「小学校でこんなことをしていたんだね」と意識できるようになる。その積み重ねが、子どもたちの育ちをより長い目で捉えることにつながっていく。
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「この数値、さみしいね」——以前、一緒に取り組んだ先生が自己肯定感の数値を見てつぶやいた言葉が、今でも塩見さんの中に残っているといいます。数値の高い低いではなく、こんな中で過ごしている子たちがいるんだ、という感覚。
この教室を一つの社会として見たときに、みんな幸せなのかな——そこを常に自分にリマインドしながら現場に向き合っているそうです。
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■「あなただからいい」というメッセージ
「アントレプレナーシップ」という言葉は、日本では一部の人のための力として語られがちですが、JAEでは、もっと広い意味で捉えています。
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「自分の生き方を切り開くという観点でいくと、きっとそれぞれの人に、それぞれの生き方があるなと思って。あなただからいいんだよっていうメッセージを込めたいんです」
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いろんな人が住みやすく、生きやすい社会をつくるために、いろんなセクターをつなぐ。それがJAEの根っこにある思想です。お互いの壁を、出会いの設計によってじわじわと溶かしていく。
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スタッフは現在10名ほど、メインで動いているのは4名。これからコーディネーターをもっと増やしていきたいとのことでした。
大阪府外からの相談も受けており、連携している全国の団体と一緒に対応することも可能だそうです。まずは「こういうことをやってみたい」「こんな問題がある」という相談から、ぜひ気軽に問い合わせてみてください。
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https://jae.or.jp/
昼スナママ・フィッシュ明子の役にたたなくてもいいラジオ
フィッシュ 明子
- 00:161.
タイトルコール
- 03:042.
先生の「夢を描く」ところから始める打ち合わせ
- 36:283.
塩見優子さんのお話
- 01:004.
連携している全国の団体と一緒に対応することも可能
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