TOPライフスタイルヘルスケア・ダイエット小谷祐樹とICURCTをやるまでにどんな研究を積み上げるべきか09:53 2025年9月30日 138再生 問題を報告する 再生する シェアする 高いエビデンスを提供するのはRCTですが、いきなりRCTをやると言ってできるものではありません。どんな研究を積み上げていく必要があるのか、カナダの研究グループを例に取りながら紹介します。AI目次RCTに至る研究の道筋とはエビデンスレベルとRCTの位置付け臨床研究グループのサクセスフルレシピサーベイで臨床医の判断基準を探る観察研究からRCTへ進むための段階AI文字起こし(β版) # チャプター 1 こんにちは。小谷雄貴です。 今日はRCTやるまでにどんな研究が必要かというテーマでお話ししてみようと思います。 RCTといえば、いわゆるそのエビデンスのレベルでいうと非常に高いものですし、 いろんなプラクティスの是非用に対して最終的なピリオドを打つというのがRCTになります。 ただ、どんな研究テーマであったとしても、いきなりRCTをやるというわけにはいきません。 その前に、どういう研究があってRCTが行われるのかというところについて、今日はご紹介したいと思っています。 今日ご紹介するのは、僕自身が2018年の6月にカナダの臨床研究グループ、CCCTGというんですけど Canadian Critical Care Trial Groupかな。 カナダの集中治療に特化した臨床研究グループのミーティングに参加させてもらった時に非常に印象に残っているものなんですね。 カナダの研究グループというのは、実は集中治療の分野で言うと最も歴史の古いチームで、 今、他にも世界をリードするいくつかのグループ、代表的にはオーストラリア、ニュージーランドのANZICSとか、 他にもブラジルとか、いくつかの世界の中でも他の臨床研究グループというのは立ち上がっているんですけれど、 それの最も階層的な存在なのがこのCCCTGです。 彼らが研究ミーティングではどんどん新たな研究プロジェクト、進行中の研究プロジェクトのプレゼンテーションをするわけなんですけれど、 必ずどの研究でもスライドとして盛り込まれていたのが、この研究はどの位置にあるか、 この研究プロジェクトはどの水準、どの段階に今あるかというものなんですね。 彼らはこれをサクセスフルレシピという言い方をしていたんですけど、必勝レシピみたいな感じですかね。 それには研究の型がいくつか書いてあるわけです。 スタートからコース5、6の目みたいにゴールまであって、最初がシステマティックレビュー、 次がサーベイ、そして単施設の観察研究、多施設の観察研究、パイロットRCT、そして最終的な大規模RCTというわけです。 最初がシステマティックレビュー、つまりその時点何か研究プロジェクトを思いついた時に、その時点で世の中で明らかになっていることを綺麗にまとめると。 システマティックなので系統的と言われますけれど、つまり網羅的に全部まとめるわけですね。 なのでそこにはいろんな質の研究が紛れ込んできます。 だけれど、とにかく今の地平線を見渡すと、今ここまでこのプロジェクトは世の中で進んできたということを見極める。 ここに穴がある、ここを埋めていかないといけない、ここはもう分かっている、そういう線引きを明確にするというのが第一段階です。 そしてその次にやるのがサーベイですね。これはアンケート調査とも言われますけれど、ここには個別の患者さんのデータというのは基本的に入ってきません。 何が入ってくるかというと、典型例でまずお話しますけど、典型的には診療科にアンケート調査を行うわけです。 診療科というか臨床医、臨床科、ベッドサイドで働いている医療従事者に送るわけですね。 彼らの判断基準だったり、一般的なプラクティスだったりを知るわけです。 なので、ここで例をちょっと挙げてみたほうが分かりやすいですね。例えば、カナダのオハコテーマといえば、RBCの受け継い基地なんですよ。 これがシステマティックレビューだと、いろんな基準がバラバラと報告されています。高いほうがいいと言ったり、低いほうがいいと言ったり、いろいろです。 よく分かりませんというのがまず分かる。そして次にサーベイをやって、じゃあ皆さん、いくつでこういうシーンで有欠しますか、みたいな。 例えば、特に指定しない重症患者全般だったり、肺結晶だったり、神経だったり、疾患を持っていたり、脳系の病気だったり、中枢神経系の病気だったり、 みたいなのをやっていくと、各臨床科の好みみたいに出てきますよね。その中で極大値が出てくるわけですよ。 それが例えば7とか8あたりに1つの山と、9とか10ぐらいにもう1つの山があると。これが分かると、みんなの興味は、例えば7と10比べることだなとか、 8と10だなとか、7と9だな、みたいな。そういうふうになっていけるわけです。これを何も知らずにやると、例えば6と9なのか、8と11なのか、 みたいに当てずっぽうでやると、皆さんそんなところに興味ないですよってなっちゃうわけです。 例えば、7と10でいきますか。7と10っていう2つを比べると、人によっては高めで10を目指している、人によっては制限的に7でいいって言ってる。 そうなったときに、じゃあ単施設の観察研究はどうですかと。なんとなく集まってくる。でも当然単施設なので、例えば数が少ないかもしれない。 疾患のバラエティが少ないかもしれない。もともとうちの施設では7でやるってやってれば、高いほう、10で予決しているような患者さんっていうのはほとんどいないので、 比較が難しいかもしれない。まずはその現状をつかむと。それをもとに、例えばこういう7ぐらいでやってる人はこれぐらいそうだなとか、10だったらこのぐらいかなみたいな目安がつくので、次にそれを他施設でやってみると。 そうすると、個々の施設のバリエーションっていうか個性みたいなのが薄まっていきますよね。 ただここまではやっぱり観察研究なので、どこまで行っても結果なんですよね。やってることの結果でしかないと。 なのでいろんなバイアス、いわゆるバイアスが入ってくる。特に臨床化の思いみたいな数値にできないものが出てくるんですよね。 結構この人重症だからヘモグロビーに高めにしとこうかとか、この人はボリュームあんまり入れたくないから粘るかみたいな。 そういうのが結構本質的には大事なんですけれど、それをたとえどんな統計手法でもやっぱりうまく解決しづらいっていうのが観察研究の限界です。 そして次にようやくランダム化比較試験に入っていくと。 その中でいきなり7と10比べますって言っても、10の方に割り付けられてる人がやっぱりそんな高い基地で予結しまくってたら予結ばっかりになるからやりたくないとかなっちゃうと本チャンでいきなり困るわけです。 本チャンで1000人のRCTやるって言った時に500、500で分けてんのに400人8まで待ってましたとか言われると、それじゃあもう試験として成立してない。 なので試験として成立するか、大規模なRCTが実際にできそうかを見るのがパイロットRCTです。 別の言い方ではフィーズビリティトライアルって言われることもありますね。フィーズビリティの実現可能性です。 そこまでやってようやく大規模なRCTをやるための素地が出来上がるわけです。 というわけで、大規模なRCTをやるまでにはこれが最も典型的な切り方としてあると。 システマティックレビュー、サーベイ、観察研究、パイロットRCT。この流れを知っていれば実際の大きなRCTが出た時にその流れに沿ってやってんのかな。 このイントロダクションで、こういう研究、こういう観察研究、こういうパイロットRCTが出てるから、このRCTができたんだなっていう理解が深まれば、 やっぱりそのプロジェクト全体像、個々のRCTだけを見るんじゃなくて、観察研究からの流れを捉える、そういう読み方ができるともう一段深まった理解に繋がるんじゃないかなと思って今回お話ししてみました。 それではまた。 もっと見る #ICU #臨床研究 #RCT #集中治療 小谷祐樹とICUプレミアム放送配信中!09:531.チャプター 1コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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