TOPライフスタイルヘルスケア・ダイエット小谷祐樹とICUエビデンスもエクスペリエンスも大事10:00 2025年10月16日 76再生 問題を報告する 再生する シェアする エビデンスは大切ですが、万能ではありません。エクスペリエンス、経験も合わせて二刀流で行きましょう、という話です。AI目次エビデンスは最大公約数?エビデンス偏重のデメリット目の前の患者への最適解とは臨床現場で経験が重要な理由専門家の経験に高まるニーズとはAI文字起こし(β版) # チャプター 1 こんにちは、小谷幸です。 今日は、エビデンスもエクスペリエンスも大事というお話をします。 これを聞いていただいている方には、 僕がこういう発信、こういうタイトルでお話しするのはちょっと意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。 というのは、僕自身もそうだし、 僕が所属している亀田総合病院のICUも、 エビデンスに立脚した医療、集中治療というものを大事にしているし、 そういうものを発信しているからです。 ただ、これは僕がエビデンスのみに依存してやっているわけではないということです。 エビデンスは大事だと思っているけれど、 エビデンスだけで全てが解決できるわけではないことも理解しています。 今日はそんなお話をしますね。 タイトルにあるエビデンスとエクスペリエンスですけど、 しばしば対のように語られることが多いかなと思います。 エビデンスベイスメディスのことをEBMと言いますけれど、 EBMはEVMでもちょっとやりをするようなトーンで、 エクスペリエンスベイスメディスというと、 あの人はエビデンスのことをわかっていないような言い方で提示されることが多い、 語られることが多いエクスペリエンスですけど、 まずエビデンスというのは何かというのを捉えたいときにですね、 僕の理解はエビデンスは最大公約数です。 つまり、エビデンスの質が高まれば高まるほど、 強固になればなるほど、 それはより最大公約数的なニュアンスが強くなると思っています。 エビデンスの質が高いというのは当然症例報告よりは観察研究、 観察研究よりはランダム化比較試験、数が少ないものよりは多いものとなっていくと、 一人一人の患者さんの個性だったり、一人一人の担当医の個性だったりというのが、 どんどん薄まって菌質化されていくわけですよね。 例えば肺結晶だったらニオロ感染もあるし、肺炎もあるし、 エステ菌膜炎もあるし、タンカイもあるんだけれど、 それらの個々の特徴というのは薄まっていって肺結晶というグループになります。 男性もいるし、女性もいるし、高齢者もいるし、若年者もいる。 けれど薄まって肺結晶も患者さんになります。 つまりエビデンスというのは、 広くエビデンスが提示しているグループ、患者さんの集団に対して、 Aという介入がBという介入に比べてどっちですかというのを、 非常に、ある意味ざっくり、大まかに捉えるものです。 なので、僕はかなりエビデンスの扱いで、特に大切だと思うのは、 害なことをしないということだと思っています。 一例は、ドーパミンとノロアドレナリンを比べて、 ドーパミンは死亡率を改善せずに不生脈を代表とする有害事象が増えた。 これはドーパミンがノロアドレナリンに比べて、 相対として、全体感として害であるということを示している。 なので、そういうお薬は使わないでおきましょうというのが、 僕のエビデンスの捉え方ですし、 そのエビデンスに立脚した診療、EBMを実践するという観点から言うと、 ドーパミンの役割はないというのが僕の立場です。 ただ、一方で、エビデンスにもたくさん欠点があると思っています。 そのうちの一つは、時間がかかるということなんですよね。 例えば、ドーパミンもそうです。 輸血に関してもそうだし、ARDSでのプローンだって、禁止感だって、いろいろあります。 けれど、あるトピックを臨床医たちがベッドサイドで疑問に思って、 症例を検証しようと思ったときに、いきなりデカいRCTやるわけにいかないので、 丹念に症例を積み重ねていく、研究を積み重ねていくわけですね。 以前の回でお話したみたいに、RCTに至るまでのプロセスというのには、 いくつかのデザインを踏むというのが定石です。 そうすると、1個の研究プロジェクトに大きな規模のRCTで答えを出すまでには、 だいたい10年くらいかかっています。 ベッドサイドである人が疑問に思って、 それが僕も思う、私もそれ気になっていたという輪が広がって、 研究が小さく始まって、その波が広がって、結論が出るまで10年かかるわけです。 その間、皆さんどうしてますか。 ずっと待ってないといけないんですか、ということですよね。 なので、やっぱり時間がかかる。 エビデンスの醸成には時間がかかるというのは、やはり難点です。 もう一つは、さっき申し上げた最大公約数というところに、まさに裏返しですけれど、 じゃあ個々の患者さんにとってのベストアンサーは何ですかと聞かれると、よくわからないですよね。 どうしても最大公約数なので、実はAとB比べてBの方がいいとなっても、 全員にとっていつもBがいいのか、ある人にとってはAもBも一緒なのか、ある人にとってはちょっとだけAがいいのか、わからないわけです。 それをさらに細分化すると、また5年、10年かかるということでは、 やはり目の前の患者さんに当てはめるプラクティスに、エビデンスだけで対抗するというのはなかなか大変です。 つまり個々の患者さんにとっての最適解まで、ばっちり提示してくれているかはわかりません。 というわけで、やはりエビデンスのみに立脚するのは難しいです。 時間がかかるという点でいえば、エビデンスの空白もたくさんあるわけですよね。 なので、今目の前で見ている患者さんに起きている問題にどう対処するかというのは、やはりその場で臨床化が考える必要があります。 ここで大事なのがやはり経験になってくると思うんですよね。 つまりアートの部分だと思います。 サイエンスとのしばしばとつい言語で出てくるアートだと思うんです。 実際このアート、経験の部分に今ニーズが高まっているなと感じています。 もちろんもともとあったわけですけど、EBMというのがある種一つのトレンドとして世界というか世の中を窃見している中の逆で、 やっぱりエビデンスだけで全部は解決できないよね。 そうなったときに臨床化が求めている情報はエキスパートがどうやってますかというエキスパートの経験やエキスパートのアートの部分ですよね。 実際チェストという呼吸器や集中治療系の有名な雑誌があります。 その中にはHow I do it、つまり自分はこうしてます。 自分はこの問題にどう取り組むかというとこんな感じですというのを特集があります。 チェストのような伝統的で権威ある雑誌が当然エビデンスを提供するのが主体とはいえ、一方でその経験、アートの部分にセクションを取って論文を出している。 これこそ一つのエキスペリエンス、アートが求められている勝算ではないでしょうか。 というわけでエビデンスだけではできません。経験、アートも大事ですよというお話でした。 それではまた。 もっと見る #エビデンス #EBM #ICU #集中治療 小谷祐樹とICUプレミアム放送配信中!10:001.チャプター 1コメント感想・質問・応援メッセージを書こう
キャリアの目標を持った方がいいのか? 18分・10月20日・ 50再生AI目次目標設定の常識に潜む違和感「目標がない」友人の言葉の意味他者評価と自己満足:二つの安心不確実な未来を拓く「実験型」思考あなたに合うキャリア目標の形とは
閉塞感ある組織をいかに変えられるか? 22分・10月13日・ 111再生AI目次組織の閉塞感に悩む若手医師の声「自分たちなんて」から抜け出す思考チームを強くする理念とポリシー意見の多様性を力に変える秘訣留学経験で描く組織の未来図
『娘が母を殺すには?』と『ダウンタイム』 19分・10月6日・ 66再生AI目次『娘が母を殺す庭』が問う母娘の呪縛歴史とフィクションが語る女性像の変遷Netflix「ダウンタイム」にみる母娘関係三者三様の娘たちと母への向き合い方ドラマと書籍から紐解く現代の母性
もし今年集中治療専門医試験を受けるなら、こんな準備をします 17分・9月29日・ 106再生AI目次専門医試験 AI活用戦略過去問・教科書で基礎固め最新ガイドライン徹底攻略制度と時事問題対策の要点出題者の意図を掴む視点
CRTの測り方と使い道 14分・9月22日・ 99再生AI目次CRT測定の難点と考慮すべき要素Andromeda SHOCKが示すCRT測定法循環蘇生ガイドとしてのCRTの活用CRTによる予後予測の危険性と注意点測定部位で変わるCRT閾値と標準化