ワーママはるさんが、最近流行りのFIREやセミリタイアと自身のサバティカルタイムとの違いを解説。「FIREに憧れない」そう言い切るワーママはるさんの金融や人生に対する考え方が分かります。
この記事は、Voicyパーソナリティワーママはるさんの放送をもとに書き起こした記事です。
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目次
FIRE、セミリタイア、サバティカルタイムの違い
ご質問をいただきました。
はるさんはサバティカルタイムということで、ご自身の貯蓄を切り崩しながらチャレンジされていると思いますが、それはFIREやセミリタイアではないんでしょうか?
FIREやセミリタイア、そして私が過ごしているサバティカルタイムとの違いについて分解していきます。
FIREという言葉聞いた事あるという方いらっしゃいますでしょうか?最近、本が出ておりまして、FIREというのがブームになっています。アメリカでまずブームになっています。どういう意味かというと、これは略語でして、Financial Independence, Retire Earlyの言葉を組み合わせています。経済的独立を果たして早めに引退しましょうっていう話です。
「え、それセミリタイアじゃないの?」と頭の中に浮かんだ方もいらっしゃると思うんですが、実はですね、この2つはちょっと種目が違うというふうに言われています。どう違うのかというと、まずFIREは自分たちが金融資産を築いて、その配当利益によって毎月の生活費を得て、リタイアしましょうっていう考え方なんですね。
セミリタイアは一般的に、もう働かなくていいくらいの貯蓄を貯めて、それを切り崩しながら生活しましょうというスタイルだと思いますので、ちょっとニュアンスが違うと思います。あと、セミリタイアの場合は高齢で選択される方も多いですよね。50ぐらいでちょっと早めにリタイアしましたというような。
FIREは金銭的にミニマムな生活
しかし、FIREを目指していらっしゃる方というのは、30代とか早い年齢で金融資産を築いて、資産を切り崩しながら生活していこうということを目指していますので、その後の人生の過ごし方もちょっと違っています。FIREでリタイアする方っていうのは、そんなに豪華な海外旅行に行きたいとか、何か豪華なものに囲まれてとか、そういうのは目指していない方が多いと思います。
むしろ生活の質を高めて、いかに金銭的にミニマムに、暮らしやすいような状態を作って、その後その金融資産をうまく使いながら長く人生を生きていくかということを考えている方をイメージします。セミリタイアと言うと、どちらかというと、仕事は現役時代も死ぬほどしたと。後はもう老後のんびり暮らしたいんだ。そのためにリタイアを早めたんだというイメージで持っていただくのが良いかと思います。
このFIREというのは、経済的な自由を手に入れるためにと言うもので、書籍が出ています。アメリカの1980年代以降に生まれた、いわゆるミレニアム世代の方々。1981年生まれなので、私も多分それに入ります。20代、30代の方にブームになっている、早期リタイアする方法の1つになります。要は早めに仕事を辞めて好きな事をしながらのんびり過ごすというので、貯蓄を切り崩すと言うよりも、まあちょこちょこ仕事もしたりするというイメージも持ってもいいかもしれません。
ただ、リタイアするはお金がいるんですよね。要は労働収入に縛られないような生き方しようと思ったときには、何か資産がないと生活していけません。資本主義の国ですので、リタイアするまでにお金をどうつくるのかということまで、ちゃんと法則が導かれています。
FIREのやり方は資産運用の配当で暮らすこと
FIREのやり方はですね、年間の生活費の25倍の金融資産を手に入れて、それを年率4%で運用して取り崩しながら、配当受けながら、そのお金をベースに支出をしていきましょうという考え方になります。
配当は収入になりますので、支出はが配当を上回るような生活形態だと元々の資産を取り崩さなければいけなくなるので、それは好ましくないです。なので、出来るだけ生活をミニマムにしておいて、収入が支出をずっと上回った状態を維持しながらリタイアしましょうという考え方です。
年間生活費の25倍の金融資産って、皆さんだとどのぐらいですか?例えば、年間400万かかっている方でしたら1億円ということですね。これを年率4%で運用したら400万円手に入ります。税金はちょっと抜いて単純な計算方法ですが。ただ4%ルールは書いてあるんですが、これはですね、多分リタイアする年齢と持っている金融資産額というのによって、運用の成績とか、そのあたりの数字をいじれると思います。
この生活に45歳で入ったとしても、それまで金融資産が年間支出の30倍とか40倍くらいあったら、別に4%で運用しなくてもいいですよね。もっと低い利回りで運用することもできるので、これらは色々と考えてみたらいいと思います。逆に若くFIREしてみたいという人はですね、金融資産が年間支出の25倍まで行かなくても、もっと高い利回りのある運用をして支出を押さえたらできたりしますので、この辺りも自分で数字いじってみたら叶う可能性が高いですね。
FIREもセミリタイアもしたいと思ってない
じゃあセミリタイアはどうかというと、セミリタイアはむしろ逆で、その配当金で生活していくということが目的ではありませんので、現役時代に色々と貯めたお金をうまく使いながら、早めのリタイアということになります。
じゃあ、わたくしどうなのかということなんですが、私はリタイアしてるつもりがないので、両方とも当てはまりません。そしてものすごく小声で言いますが、私はFIREもセミリタイアもしたいというのは1ミクロンも思ってないんです。ずっと話していますが、私は定年を迎えないような人生を送りたい。つまりずっと誰かと関わって労働しながら、少しずつお金がもらえるような人生を過ごしたいんです。これは私が金融資産をいくら手に入れて労働に頼らないような、労働資本が必要ないような収入を手に入れたとしても、たぶん私はずっと働き続けます。
なぜなら、それはお金を得るという目的じゃなくて、人間関係の人の資産を作る。もしくは自分の健康のためです。体力を維持するために必要なことだと思っているので、私の中ではリタイアという概念がそもそもありません。なのでご質問いただいた方へのお答えとしては、私はFIREもセミリタイアもしてないので、サバティカルタイムというのはお金とか資本とか1回置いといて、自分の学びのために意図的に休暇を設けて、いろいろなことにチャレンジをしているという状態になります。
自分の学びのために意図的に休暇を設ける、サバティカルタイム
ご質問いただいた方は、たぶん私はどうやって生計立ててるのかなってことが気になったのかなと勝手に推察してお答えします。私も会社員を長くしておりましたので、会社を辞めるときはすごく不安でした。でも、私の中でリタイアではないんです。お仕事しなくなるというわけではないのですが、サバティカルタイムがどう収入に結びついて、毎月のいわゆる支出、私が払わなければいけないお金が払えるようになるのかということを考えた上で、サバティカルタイムに入りました。それが叶えそうだということで入ったということですね。
あと会社員時代に私はサバティカルタイム中に投資しようと思ってとっておいたお金がありますので、これを使い切ったらまた会社員とか何かに戻るかもしれません。この辺はまだわかりません。正直お金を持っていたからといって、あと何十年も遊んで好きなことだけして、本だけ読んでのんびり生きれるかといったらそんな大きな金額持っていません。ただ、毎月何らかで労働したりとか、金融資産、労働資本のように私が働かないとお金が入ってこないような仕組みではなくて、お金や仕組みがお金を儲けてくれるようなものも一緒に作っていきたいなと考えています。
FIREが向いている人と向いていない人
私はリタイアしてないんですが、ちょっとFIREやセミリタイアの概念的な話に一度戻りますね。FIREやセミリタイアしたいと思っていらっしゃる方は多分たくさんいるんですね。私は思わないっていうだけなんですが、なぜその人たちがしたいと思っているのかというと、やっぱり現状に何か不満があるんだと思います。例えば、労働時間が長いとか給料が満足いかないとか、好きな仕事じゃないとか、今のチームや形態だとやりたいことが叶わないとか、まあいろんな理由があるんだと思います。
その解決策がFIREになるかって言ったら、また別の問題だと私は思っています。多分FIREが向いてる方っていうのは、人生において労働以外のビジョンがある方とか、目的がある方もいると思うんですよね。その目的が今の雇用形態だと向いてないと思っていて、実際お金をこういうふうにしたいとか、具体的に考えてらっしゃる方もいると思います。ただ、なんとなく今の仕事だとおかしいなーとか、漠然とやめたらこういうふうになるんだろうなみたいに思っている方は向いてないんじゃないかなと、私の個人の意見ですが感じます。
私は副収入の1つとして、FIREで毎月20万配当収入で設けるような仕組みを作るのはいいと思うんですけど、それでも自分が毎月10万円稼げる仕事を持っていて、それがあと1本2本3本どう増やすかということを考えている方が、FIREするよりも人生が楽しいなと思っているので。私はFIRE、セミリタイアはあんまり憧れないなあと思っているという話になります。