TOPスポーツ野球・サッカー・バスケットエラーの解剖学|野球とミスの脳科学エラーの3要素part1 【ミスの潜在能力】12:04 8月9日 107再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次ミスはなぜ起きる?プレー前の脳の予測悪送球は動作の「前」に始まるのか同じミスはなぜ起きる?「条件」を探す「集中しろ」より「環境」改善の重要性エラーを考える新視点:次回「所属感」とはAI文字起こし(β版) # エラーは起きる前から始まる こんにちは、鈴木和人です。 今回から3回に分けて、私が野球のエラーを考えている時に重要だと思っているエラーの3要素についてお話ししていきます。 その3つが、密の潜在能力、所属区間の低下、無音質化です。 最初にお伝えしておくと、この3つは医学的な診断や一般的な科学用語ではなく、 私がスポーツ現場で起きるエラーを整理するために使っている考え方です。 その中でも、今回は特に1つ目の密の潜在能力についてお話していきます。 監督やコーチなら、こんな選手を見たことがあると思います。 普段のノックでは問題なく取れる。早球も安定している。 それなのに大事な試合になると、なぜか以前のように同じ場面でミスをして繰り返してしまう選手です。 例えば、以前2アウト満塁でショートゴルを悪早球して失点した選手がいるとします。 その後の練習では普通に投げられているのに、また2アウトでランナーが溜まった状態になると、 早球がどこかぎこちなくなって、結果としてもう一度悪早球をしてしまう。 こういうことが起きると、大事なところでプレッシャーに弱い選手だと考えたくなります。 私はもう少し手前からこれを見た方がいいと思っています。 だから、その選手のミスはボールを投げた瞬間に突然始まっているわけではないからです。 過去に強い失敗した経験があると、似た場面に入っただけでまた起きるかもしれないという予測が生まれ、 注意の向け方や体の状態が普段とは違ってくることがあります。 つまり、まだボールが飛んできていない段階で、すでに次のミスにつながる準備状態ができ始めてしまっているかもしれません。 私はこの状態を考えるために、ミスの潜在能力という言葉を使っています。 では、過去のミスがなぜ次のプレーまで影響するのか、 次のキャプチャーではミスの潜在能力とは具体的にどういう状態なのかを脳の予測という視点から掘り下げていきます。 # 「またミスるかも」はどこから生まれるのか? 私が言うミスの潜在能力とは、簡単に言えば過去の失敗体験が似た状態で再び表に出やすくなっている状態のことです。 人間の脳は毎回全てをゼロから判断しているわけではなく、これまでの経験を使いながら、この後は何が起きそうかを予測しています。 これはスポーツでも同じで、打球が飛んでくる前から打者やカウント、ランナー、試合状況などを使って、ある程度次のプレーを予測しています。 これは本来、野球をする上で重要な能力なんですが、その予測が過去の強い失敗経験が入ってくることがあります。 もちろんそうですよね。失敗した経験というのも、もちろん長年野球をやっていれば、そういう予測もあって当然だと思います。 例えば、大事な場面で悪想起をした。エラーで負けてしまった。 その後、監督から強く注意をされて、周りからの声をかけられた。 そういう経験があると次に似たような状態になった時に、本人が意識的に前にもミスしたと思い出していなくても、過去の経験が現在のプレーに影響することがあります。 例えば、ランナーが溜まっただけで体に力が入る。補給をした瞬間から早急を急ぎ始める。 いつもより一塁を長く確認する。ミスをしたくないという気持ちが強くなればなるほど、普段は無意識にできていた動作へ意識が向くことがあります。 つまり、またミスをするかもしれないという予測が生まれることで、実際にはまだ何も起きていないのに、注意や体の使い方が普段とは変わってしまうわけです。 ここで監督がメンタルが弱いという一言で終わらせてしまうと、対策はもっと自信を持て、強気でいけになってしまいます。 これはよく言われると思いますが、本人が意識して強気になろうと思っても、過去の経験から作られた反応は簡単に消えません。 大事なのは忘れるということではなく、どんな状況になるとその選手の状態が変わり始めるのかを見つけることだと思っています。 そして、実はこの変化はエラーした瞬間より前に現れていることがあります。 次のキャプチャーでは監督がプレーの結果ではなく、エラーの数秒前を見る必要がある理由についてお話ししていきます。 # 悪送球をする前に見てほしいポイント 例えば選手が一塁へ悪早球をしたとすると、 監督やコーチはどうしても早球フォームに目が行っています。 腕が触れていない、体が開いた、足が止まっていた。 もちろんそれ自体は間違いではないんですけど、 ただ私がそこから少し時間を戻して見てみます。 なぜ足が止まったのか、 なぜ普段より止まってから投げる時間までに時間がかかったのか、 なぜ体が開いたのか、 その原因が早球動作そのものではなくて、 その前に起きていた可能性があるからです。 例えば打球が飛んでくる前からいつもより動きが硬かった。 周囲を見る回数が減っていた。 構えが浅くなっていた。 早球をする前から一塁を気にしていた。 あるいは一度エラーした後から急にテンポが変わっていた。 こういう変化があるとすれば、 最後に出た悪早球が原因ではなくて、 それまで起きていた変化の結果かもしれません。 これは野球のエラーを見る上でかなり重要なことだと思っています。 野球をやっているとエラーをしそうな雰囲気だったり、 打てなそうな雰囲気というのは感じると思うんですよね。 エラーはスコアブック上では一つのプレーとして記録されますが、 選手の中ではその何秒も前から状態が変わっている可能性がある。 だから試合映像で見るときも、 エラーした瞬間だけを切り取るのではなくて、 その打者に入る前のプレー、 選手の動き方まで少し広く見ると、 原因が見えてくることがあります。 特に同じ選手が繰り返しミスをする場合は、 また悪早球をしたではなくて、 悪早球をする前に毎回同じ変化が起きていないかを探してほしいです。 そうするとホーム修正とは違うアプローチがまたできてくるんですね。 では実際に監督やコーチは何を手がかりにすればいいのか。 次のキャプチャーでは、同じミスを繰り返し選手を見たときに探してほしい 共通する条件について具体的に話していきます。 # 「同じミス」ではなく「同じ条件」を探す 同じ選手が繰り返してエラーをしていると、どうしてもこの選手は装球が苦手、この選手はプレッシャーに弱いと、 選手そのものにレッテルを貼りたくなるんですけど、 監督やコーチには、一度そこから離れて、エラーが起きた状況の共通点を探してほしいと思います。 例えば、本当に一塁装球はいつでも乱れるのか、大事な大会だけなのか、ランナーがいるときなのか、 一度エラーした後なのか、アウトを急がなければならない場面だったのか、 ペンチから何か指示をされた直後なのか、 ここを細かく見ていくと、装球が苦手な選手だと思っていたのに、 実はランナーが速くて、アウトを急ぐ場面だけ装球に見慣れているとか、 あと、3塁側に板刀されたときにピッチャーが暴刀してしまうとか、 そういうような、少し探偵みたいな感じなんですけど、そういうところで原因を探っていく必要があります。 そういうことが分かってくると、課題は単純な投球フォーム、装球のフォームじゃなくて、 時間的なプレッシャーが加わったときに、いつも動作の維持ができなくなることかもしれません。 そうであれば、練習の作り方も変わってきます。 誰も走っていない状態で、一塁装球を100球やるのではなくて、 ランナーをつけたり、判断をつける、アウトまでの時間を意識させるなど、 実際にその選手が崩れやすい条件を入れて練習をしていく、そういう必要があります。 重要なのは失敗させることではなくて、その条件の中でも普段のプレーを再現できる経験を増やしていくことです。 これが練習の能科学的な工夫になります。 監督がまた同じエラーをしたと見るのか、また同じ条件でエラーをしたのかと見るのか、 この違いだけでも、次に行う練習はかなり変わってきます。 どうしてもバイオメカ、機能的なところしか見なくなるんですけど、 その周りの外部環境、そういうところを見ていくというのが非常に重要になってきます。 この考え方は、選手に本番に弱いというレッテルを払わないためにも大切になります。 最後のキャプチャーでは、ミスは選手の性格ではなくて、条件の問題として見ることが、 なぜチーム作りにも重要なのかをまとめていきます。 # ミスを性格ではなく条件で考える 今回一番伝えたいことは 同じミスを繰り返す選手を見た時に メンタルが弱い、大事な場面に弱いと その選手の性格そのものに問題しないことです。 もちろん心理的な要因が関係することもありますが 実際には特定の条件が重なった時だけ ミスが増えている可能性があります。 過去の失敗経験、試合状況、ランナー転査、 時間的なプレッシャー、注意の向け方、 ベンチからの声かけ方、 こうしたものが組み合わさった結果として 一つのエラーが表に出ているかもしれません。 だから、監督やコーチには この選手はなぜミスをするんだ、ではなく この選手はどんな状況になると普段と変わるんだろう という問いを持ってほしいと思っています。 この問いに答えるだけで 選手への見方も声かけも練習の作り方も変わってきます。 そしてこれは一人の選手だけの話ではなく 同じような場面で複数の選手が乱れるチームなら 個人の問題ではなくチームの問題になります。 チームの練習環境やミスした後の ベンチの反応まで見た方がいい可能性があります。 この番組ではそういうところも含めて なぜこのチームではミスが繰り返されるのかを 考えていきたいと思います。 最後に監督、コーチの皆さんに質問です。 皆さんのチームに特定の場面になると 同じようなミスを繰り返す選手はいませんか。 これをぜひチームビルディングの際に考えていただいて どういう場面になるとチーム自体が弱くなるのか 個人が弱くなるのかというところを 集中しろであったりとか こいつはメンタルが弱いとか そういう話ではなくて しっかりと環境を考えてあげる。 または選手個人的にカウンセリングしてあげたりとか チームでのミーティングをしてあげると 非常にいいかなと思います。 今回のテーマである 同じミスを見るのではなくて 同じ条件を見るという考え方が参考になりましたら いいねをしてもらえると嬉しいです。 今後こんなテーマを取り上げてほしいというようなことがありましたら ぜひコメント欄にお願いします。 またチャンネルのフォローもぜひお願いします。 今回はエラーの3要素の1つ目 ミスの潜在能力についてお話ししました。 次回のエラーの3要素の2つ目は 所属感の低下です。 選手がこのチームの中で 自分はどう見られているのかと感じることが なぜプレイヤーやエラーに影響する可能性があるのか そして普段の監督の関わり方 試合中の選手の状態にどうつなげているのか ということについて考えていきます。 エラーを責める前に エラーが起きた理由を考えていきましょう。 エラーの解剖学、鈴木和人でした。 それではまた次回。 もっと見る #野球 #エラー エラーの解剖学|野球とミスの脳科学鈴木一登02:111.エラーは起きる前から始まる02:292.「またミスるかも」はどこから生まれるのか?02:023.悪送球をする前に見てほしいポイント02:144.「同じミス」ではなく「同じ条件」を探す03:095.ミスを性格ではなく条件で考えるコメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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