TOPライフスタイル料理・グルメ畑でひとりごと 野菜と農業を考えるラジオ他の地域の視察の目的は自分の地域を相対化することにある06:13 2025年11月26日 383再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次全国視察の経験と学びの変遷自身の農業を相対化する視点作物生育と見過ごす環境条件経営を規定する土地のGIVEN各地視察が示す農業の普遍AI文字起こし(β版) # 他の地域の視察の目的は自分の地域を相対化することにある おはようございます。久松農園の久松です。 私は全国かなりいろんなところに視察に行かせてもらっていまして、 同業者の中では相当行っている方じゃないですかね。つつうらうら。まあそもそも仕事で呼んでいただいて、公園その他で40の都道府県に行ってますので、その前後でいろんなところに行かせてもらっていることを考えると本当にこの 20数年間のキャリアで延べで行った箇所はどのぐらいになるんだろうという感じがしますね。 名刺交換をしただけでも5000人ぐらいの農家と会っているわけですから、膨大な場所を見てるんですけれども、そこから学ぶことはもちろんいろいろあるわけです。 今でこそかなりその広くいろんなところを見てますけれども、 若い頃は本当に課題を持ってですね、もうこれを学びに行くっていうテーマを決めていっていたので、 今日持ち帰って自分の役に立てること、特に栽培の役に立てることっていうふうな、そういう目的を持って行っておりました。 直接どんな道具使ってるかとか、どんな品種の野菜を育てているかとか、どんな肥料を使ってるかとか、まあそういうぐらいのレベル感で最初の頃は見に行くわけですが、 実は一番学びになるのは自分のところでやっていること、自分の土地を相対化できるっていうことなんですね。 例えば一つ例を挙げると、私は有機農業をやっているということで、その手法でやっている人が周りにはいないので、 似たようなことをやっている人のところにヒントを求めてあちこちで歩いたわけですけれども、どんなやり方をしているかという、どんな管理をしているかというのを見た時に、 どう考えてもその管理でその場所で起きていることが再現できるようには自分には思えなかったりすることが起きるわけですね。 なんでだろう、なんかその当人が言ってない何かがあるんじゃないかとか、自分が見抜けていない何かがあるんじゃないかと思って、 例えば長野の友人のところに3年間通ってわかったのは気温が全然違うってことだったんですね。今から考えたら当たり前ですけれども、 なぜこんなに草刈りをしていないのに平気なんだっていうことを考えると、やっぱり標高が高くて、気温が平均気温が低くて、 雨の量が違うと雑草が全然違うんですよね、自分の場所と。なるほどそういうことなのかということに気づくわけです。 それからやっぱり生育に関して、なんでこんなにトマトが元気なんだろう。やっぱり夜温が全然違うんですよね。 最高気温がそんなに大きく変わらないように見えても、朝夕の気温の下がり方が全然違う。夜温が全く違うってことがあって、やっぱ植物に対してのストレスは全然違うわけですね。 それはそう思って、データを見て植物整理の教科書を読むと、なるほど納得ということになるわけなんです。 すなわち農業というのは、特に外でやる農業はそうですが、もろにその場所の環境に影響されますので、気温、香水量、雰囲気湿度、 それから土質、土壌中の微生物の活性度みたいな、農業者にはどうすることもできない所有の条件、 ギブンな条件に極めて大きく左右されるわけですね。そこの上で栽培をしている人というのは、その所有のものについては語りませんから、 当たり前の動かせない環境としてそこに適応しているので、その上物ばかりを語るわけですね。そこにだけ目を奪われると、そもそも栽培がうまくいっているにしてもいってないにしても、 そこに一番寄与している環境条件というものを見失ってしまう、見逃してしまうところがあるわけです。そういうことを繰り返すうちに、自分の場所を深掘りしようという、 自分の場所の環境をきちっと把握しようと、まずはその範囲の中でしか物はできないんだからということを見るようになったのが大きいですね。 その結果という視点が一つ生まれると、栽培環境だけじゃなくて、いろんなことにおいて、そもそもその場の経営をその経営たらしめている条件は何なのかという、その経営そのものよりも、 それが成立している条件の側に真実があるんだということを考えるようになる。そうするとやっぱり見方というものがぐっと広がりますよね。 私は行ったことのない場所であっても、例えば写真集なんかに載っている、行ったことのない国の野菜とか魚とかの顔から、そこがどんな場所なのかを想像するのが昔から好きなんですけれども、 それと同じで、例えば冬で言うと日本海側というのは雪が降って常に湿っているところなので、関東太平洋側のようにからっ風が吹いて乾燥する場所とは全然野菜の顔が違うんですね。 それはやっぱり野菜を食ってもらったりした時にその顔を見て食べて、想像してから現地に赴くと、なるほどやはりこういうことかとか、意外にこういうことがあるんだとかそういうことがわかるわけで、自分のところとの比較をすることによって自分が日々やっていることが相対化されるということが一番の財産ですね。 それはかつてよりは今の方がずっと想像力は増してますけれども、今でもどこか新しいところに行くと発見があります。それに対して人がどういう営みを行っているかという、それが合理的であったり、ただ経路依存的にやっているからあまり合理的でなかったりとか、そういうものを観察する、そういう感じですね。 この11月は2週間で北海道と鹿児島を一気に見るという機会に恵まれたので、その比較という意味では非常に面白かったですよね。近年はこのテクノロジーの進展によって環境を制御するということがより現実的になってきているわけですけれども、しかしやはり長期、十分な時間の長さを取れば農業の営みというのはその土地の所有の自然条件から離れることはできないというふうに私は思っているので、 それを再確認しながらまた新しい発見をすることができる、そんな幸せをかみしめております。では今日はこんなところで。 もっと見る #農業 #旅 #地域 #視察 #野菜作り #久松農園 畑でひとりごと 野菜と農業を考えるラジオ久松達央06:131.他の地域の視察の目的は自分の地域を相対化することにあるコメント感想・質問・応援メッセージを書こう
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