TOPライフスタイル料理・グルメ畑でひとりごと 野菜と農業を考えるラジオ東日本大震災から15年②嘘に乗らない覚悟06:13 3月12日 529再生 問題を報告する 再生する シェアする AI目次震災が久松農園にもたらした試練有機農業の「安全神話」との決別「甘え」を捨てて見出す経営の本質得になる嘘を拒否するプロの倫理嘘に乗らない覚悟を生んだ2011年AI文字起こし(β版) # チャプター1 おはようございます。久松農園の久松です。 前回に続いて東日本大震災関連のお話をしたいと思いますけれども、いわゆる放射能騒ぎというもので、私も大きな風評被害と言っていいんでしょうか、を受けた側です。 今よりもずっと規模は小さいですけれども、やはり個人のお客さんを相手に野菜を売るという、しかも有機野菜を売るという仕事をしていましたので、 3月19日そのことが発表されてからの10日間で当時の顧客の3割を失うという、結局私のこの人生の中で一番短期間に営業的な危機を迎えた状況でしたけれども、 代わりにいろんな人と知り合っていろいろ応援してくれる人もいて、それから飲食店なんかもすごくサポートしてくれて、結果的にその年というのは売上で言うと前年比-7%ぐらいで収まって、 次の久松農園の次の木がスタートしたという感じでしたけれども、これは結果的に今振り返ると私にとっても非常に重要な転換点だったと思います。 つまり私は有機農業をやっているのは、もともと資源の循環とか生物の多様性といったような価値というものを大切にしてやってきているわけなんですね。 決してその農薬を使わないことの食品としての安全性みたいなものはない、そういう負荷価値というのはないという立場をずっと貫いていたんですが、当時から。 とはいえですね、やはり有機でやっているというと、安全な食べ物が欲しいとかいう、いわゆる有機農産物として買いたいというお客さんが自然に集まってきてしまうんです。 それをあまり大きく謳っていませんでしたが、それでも一定割はそういうお客さんが来てしまうという言い方も失礼ですが、着いちゃうわけですね。 この東日本大震災というのはやはりそういう食べ物の安全性みたいなことを売りにしていた、それが虚構であってもですよ。 売りにしていた立場の生産者あるいは流通にこそダメージがあったわけなんですが、私のようにもともとその部分を売りにしていない立場にとってはですね、 ある意味、非常にストレートな言い方をしますが、有機だから買いたいと言ってくる人が一層されてくれたわけですね。 そして私自身もですね、とはいえそういう勘違いをして、でもお客さん来てくれてるからいいやというふうに甘えていた部分をですね、 きっぱりと捨てる覚悟ができたということが言えるわけです。なぜならそっちに行ってももう生き残れないからですよね。 つまり仮に有機だから安全であるという虚構に乗っかることもできないというか、全然思ってないんだけど、まあでもお客さんが勝手に来てくれるんだからいいかという甘えをまあ断ち切ってくれる出来事だったわけです。 これはまあ非常に良いことですね。で率直に言って同業者を見ていると、まあでも来てくれるからいいか、 わざわざ自分からそれを否定しなくてもいいよねというふうに甘く考えている人はやっぱり伸びないと思います。そういう結果になっていると思いますね。 そういう下駄を吐かされている部分をまあ剥ぎ取ってもらうと、じゃあ自分のやっていることは本質的にどんな価値があるんだっていうことをまあ突きつけられるわけだし、それを作っていかざるを得ないわけですよね。 まあそれは茨の道なんですけれども、しかしそのことによってやっぱり磨かれるものがあるし、もっと大切なものは何なのかっていうことに向かって努力を続けた結果としてその価値が出てくるわけなんで、 えーそのなんて言うんでしょうね、その楽な坂道を登れる余地があるとやっぱりそっちに行かなくなっちゃうんで、人生は短いですからね。 そこから15年間、安易な方にはいかない、あるいはその勇気だからといって来ちゃうお客さんというのはむしろ積極的に排除していかなきゃいけないっていうふうな覚悟を決めさせてくれたという出来事としては非常に大きかったと思いますね。 それはそういう外部からのある種のショックがなければ自分も甘えていたんじゃないかと思います。 勘違いに基づく利得と言いましょうか、良いことみたいなものに対して積極的に拒否をしないという立場があるのは理解します。 しかしですね、それは何もしないということはそれを受け入れるのと同じことですね。つまり積極的に嘘を謳っているのと結果的に何も変わらないと私は解釈しています。 もちろん安全だから買ってるんですっていうふうに言うお客さん自身に全然悪意はなくてですね、だからそれを真っ向から何か否定するということはもしかしたら野暮かもしれない。 それをいかに上手にうまく話を持っていくかと言いましょうか、ぶつかるのではなく良い方向に話を持っていくっていうのはやっぱり一つの芸だと思いますので、芸人さんが言うところの笑いに変えるってやつですけれども。 自分自身がお客さんに対峙するときはもちろんですけれども、うちのスタッフがお客さんに対してもそういう安易な売り方とかですね、お客さんが何か間違ったことを言ってきたときにそれに乗っかるのではなく、うまくかわすというふうなことはできるかできないか言いますけど、できない人には割と私は厳しく言いますね。 自分に得がある嘘には乗らないということを決意させてくれたという意味では、やはり2011年の出来事は私にとっては非常に大きかったと思います。 まあ付け加えますけれども、もちろんいわゆるもっと大きな風評被害で苦しんでいる地域の方、苦しんでいる方がいることは今でも十分に理解しております。 この部分については、私は2013年に出したキレイごと抜きの農業論ではやや乱暴だということで、編集者からそこを書くことを許可されなかった経緯もあるぐらいです。それはよく理解します。 しかし自分自身にとっては、そういう嘘に乗らないということをやはり決意させた大きな出来事であることにはもう間違いがなくてですね、それは己のこととしてはしっかりと受け止め、語っていきたいというふうに思っております。 ではまた。 もっと見る #東日本大震災 #嘘 #顧客 #有機野菜 #久松農園 畑でひとりごと 野菜と農業を考えるラジオ久松達央06:131.チャプター1コメント感想・質問・応援メッセージを書こう 小野洋平3月12日😂返信 zawashio3月12日久松さんの野菜を買って食べるということは、ただ野菜を買って食べるということではなく、久松さんの生き方、物語を楽しんでいる、ということなんだろうなと思いながら毎日楽しくいただいています。いつもありがとうございます。1返信 久松達央3月12日こちらこそありがとうございます
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