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「スマホ依存をやめたい…」スマホをやめて仕事や勉強に集中するための方法 – ゆうきゆう@マンガで分かる心療内科

「スマホ依存をやめたい…」スマホをやめて仕事や勉強に集中するための方法 – ゆうきゆう@マンガで分かる心療内科

精神科医のゆうきゆうさんが、スマホをやめるための考え方について解説。今日もスマホで時間を無駄にしていませんか?心理学実験に基づく考え方でスマホ依存から抜け出しましょう!

この記事は、Voicyパーソナリティゆうきゆうさんの放送をもとに書き起こした記事です。
音声でも聴きたい方は、記事最後の再生プレーヤーからお楽しみください!

退屈がアイデアを生む

【質問】
ついついインターネットを見たり、スマホ触ったりしてしまいます。
こういった場合、どのように思考を切り替えれば仕事や勉強に集中できるんでしょうか?

【回答】
スマホとかネットって、誰でもついつい触ってしまうものですよね。こういった時、「物理的に電源を切っておけ!」というのが1番シンプルな方法なんですが、それだけだと納得できない、やっぱり見たくなることあると思います。そんな時の考え方についてお伝えしていきたいと思います。

心理学者のサンディ・マン先生が調査した実験で、被験者をAとBの2つに分け、Aの方には電話帳や辞書のような本を読むなど退屈な作業をひたすらやらせた。Bの方には、退屈な作業をさせず、好きなようにさせたんですね。その後に紙コップを渡して、「この紙コップはどんな使い方がありますか?」みたいに紙コップ使うアイデアをひたすら考えさせる作業させたんです。

そうすると、Aの退屈な過ごし方をした人たちの方が、紙コップで面白く、画期的なアイディアをいっぱい出したんですね。Bの普通に生活させた方は、紙コップに対しても面白いアイディアが生まれなかったと。これ面白いと思いませんでしょうか?人間を退屈を味わわせると、そこから抜けたいと感じるんでしょうね。発想がいろいろ湧いてくると。それによって紙コップに対して、色んな手段やアイデアが思いついたという話です。

自分は小学生の夏休み、実家で過ごす期間があったんです。その時、本当に娯楽がなくてすごく退屈だったんですよ。テレビも子供にとって面白いものが一切やってなくて、本当にやることもなくて。その時、紙だけがあった。それでひたすら自分なりに戦艦を作ったり、小さい船を作ったりした記憶があるんです。あまりにも退屈だから画用紙1枚でおもちゃや遊ぶものをたくさん作ったと。でも本当に普通のおもちゃとか、本とかが周りにあったら、紙があっても何も作らなかったと思うんです。本当に退屈すぎたが故、いろんなものを生み出したことがすごく強烈に記憶に残っているんです。

飢えた気持ちで仕事に向かう

スマホとかネット見たくなった時は、やっぱり退屈を感じていると思うんですよ。やることがないとか退屈、寂しい。そういった気持ちをネットやスマホで満たしてしまうと、本業の仕事や勉強で大した成果があげられない可能性があるんです。飢えた狼のような気持ちをしょうもないことで満たすなということなんです。

完全にシャットして、自分自身の中に退屈な気持ちを貯めておくことは、決して損ではない。それによって仕事で何か面白いアイディアが浮かぶかもしれない。そういう餓えた気持ちをちょっとしたことで満たさず、本業に向けていくこの心理が非常に重要ではないかなと思うんです。

そう考えていくと、スマホとかをやらないで、他に気持ちを向けていくぞと考えるとスマホをやめやすい部分があるんじゃないかなと思います。物理的なカットと心理的な納得感を覚えていただくと良いと思います。人にとって退屈は決して無駄ではない。退屈によって生まれるものもあるので、それを覚えておいてください。

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